父が入院して25日経った
 
 
いまだに痰があがってくるし
嚥下の様子もよくない
 
 
月曜日に、担当医と看護主任から
父の状態を聞き、胃ろうにして体力をつけてから
また食事ができるように
 
 
嚥下の訓練をしていこうという話になり
二日間、母と二人で悩みに、悩み抜いて
胃ろうをやってもらうように決めた
 
 
決めてもまだ心は落ち着かず
不安な気持ちでいっぱいだったところに
 
 
お友達の愛子さんのお父様が入院されていたけど
とても回復が早く、笑顔は大切だ、笑は大切だ 

 
という記事を見つけて
うちの父もそうなってほしいとコメントを書いた
 
 
そして、なんだか愛子さんに
父のことを伝えたくなって
 
 
facebookのコメント欄なのに
父が胃ろうをしなくてはいけないかもしれない
ということを書いた
 
 
そしたら、愛子さんのお友達の素美さんが
コメントをくださり
 
 
素美さんのお父様も胃ろうをして体力がつき
今では普通にご飯を口から食べて
元気にしているとのコメントをいただいた

 
 
あの時の感謝と感動の嬉しさは
今までにもないものだった気がする
 
 
とても嬉しかった、今でも嬉しい
 

父のことを本当に思ってくれて
コメントをくれて祈ってくださる
 
 
『心のつながり』とはなんと素晴らしいものだろうかと
涙ながらに思った
 
 
心から感謝しながら、すぐに母に伝えた
 
 
母も泣いて喜び、今、一番欲しかった言葉だね
本当にありがたいね!と二人で喜んだ
 
  

次の日、主治医の先生に胃ろうのことを告げ
二人とも、少し落ち着いたけど
 
 
 
どこかで何かがざわざわしているのに気がついた
 
 
 
3月22日に2度目の嚥下評価をしたとき
1度目は、飲み込めたものの
2度目は、ゼリーが食道に入っていかなかったと言われ
 

ゆっくりやっていきましょうといって
訓練の仕方を教えてくれた

 
 
ゆっくり嚥下の訓練をしましょう
首を上下に動かして、下を出すようにしてください
 
 
あとは、口腔ケアをしっかりしてください
 
 
その日から、母とわたしは
口腔ケアと訓練は欠かさずやってきたのに
 
 
そのあとの検査もなく、胃ろうの話を勧められたのが
心にひっかかっていた
 
 
きっと担当医は胃ろうの準備をしているだろうし
明日にでも、外科に移るかもしれない
 
 
でも、どうしても嚥下の検査をしてほしくて
訓練の成果を見て欲しくて
 
 
わたしは、同じ病院に勤めているお友達に
話を聞いてみた。
 
 
体力が低下するのと、嚥下力の低下は
どれだけ関係があるのか
 
 
入院する直前まで、しっかり食べて飲んでいた
父の嚥下力は、短期間でそこまで衰えてしまうのか
 
 
 
訓練をするようになってから
どうして10日近くも嚥下評価をしてくれないのか
 
 
 
それら全てを聞いた上で、母にそのことを伝え
 
 
やっぱり自分たちの納得する形で
やってもらうことにした
 
 
 
母はとても言いづらかっただろうと思う
 
 
田舎の人は、病院の先生に逆らうことを
言ったら、悪い対応をされたりしないかと
考えてしまったりする
 
 
居心地が悪くなるようなら
何も言わないほうがいいって
思うお年寄りの人たちも少なくはない
 
 
そんな中、母は勇気をふりしぼって
今朝、看護主任さんに涙ながらに伝えた
 
 
やっぱり嚥下評価をもう一度でいいから
やってほしい
 
 
胃ろうをすることに不安はもうないけど
父はできると信じている私たちの気持ちを汲んで欲しかった
 
 
それでもダメならその時は
父にこれからのことをちゃんと伝えようと決めた
 
 
 
看護主任さんは
快く受け入れてくれて
明日、嚥下評価をしてくれることになった
 
 
 
どうなっても
守ってくれていることは心から感じている
 
 
愛子さんや素美さんのおかげで
わたしと母の心の中のわだかまりは
溶けてなくなっている
 
 

ただ、父の「生きる力」を見て欲しかった
 
 
『命』は『生きる』ことだと
『生きる』は『できる』ことだと
 
 

わたしと母は信じている
 
 
ずっと前から信じている
 
 
 
こうやって離れていても
わたしはいつも父と話をしている
 
 

 
離れていてもつながっている
だから想いは伝わる
 
 
 
今夜はずっと父と話そう
父の話も聞いてあげよう
 
 
父の不安を受け止めてあげよう
 
 
 
明日は朝早く行って
父と母と一緒にいっぱい笑おう
 
 
 
 
笑いは最高の薬
 
 
 
愛子さんありがとうございます
 
 
 
素美さんありがとうございます
 
 
 
 
繋がってくださっているみなさま
ありがとうございます
 
 
 
 
感謝の気持ちをこめて