アメンバー様300人達成記念SS


愛のテレパシーを感じちゃったピコは思い切って

魔人様の甘い罠に自ら飛び込んじゃいました!


罠の内容はこんなお話です


「酒豪な彼女(仮)」

実は子供の頃からお酒に慣れ親しんでいたキョーコ。和食を作る際には日本酒を使って、酒が飛ぶまで鍋で煮立てることも普通のことだし、極端にアルコールに弱い者ならその気化したアルコールで酔うこともあるだろうが、仲居時代、客の要望で出した日本酒しゃぶしゃぶの世話を鍋の横でし続けたときも平気だった。だから、自分がアルコールを受け付けない体質だとは思ってはいなかったが。

もの凄い酒豪、いわゆるザルだったことまでは予想していなかった。

誰と飲んでも皆先に潰れてしまってつまらないキョーコ。

先輩である蓮もかなり強いが自分には敵わないし、忙しい彼を酔い潰す訳にはいかない。そんなキョーコのもとに、酒豪の噂を聞きつけた同様の者たちからの誘いが入る様になり。


酒豪な女、キョーコとほかにも存在する芸能界の酒豪たちとの交流が始まった!

未だ告白ができずにいる蓮は、こんなとこでも置いてけぼり。
しかも、キョーコの飲み仲間は女性だけではなく。


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うん!できるだけ楽しくプリティ蓮さん(←ケロ様の所にいらっしゃった可愛い蓮さんです)を目指そうと書いてみたのですが、おかしい・・・私が書くとぶっ壊れ蓮さんになっていきましたしょぼん

やはり私ではケロ様のように上手く書けませんねあせる


すみません!カッコいい蓮さんがお好きな方は、ご注意下さい!

ここの蓮さんはヘタ蓮ですガーン それもかなりの・・・

くれぐれもピコに石など投げないで下さい!

嫌な方はこれ以上読まない方がいいかも・・・

でも書いちゃったものは仕方ない!


そしてこんなものでも一応記念SSなので、フリー作品とさせていただきます。

ただお持ち帰りの際は一言お声をかけていただくとピコは非常に嬉しいです。


*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆


酒豪な彼女と甘えん坊 前編


20歳の彼女の誕生日に夜景が綺麗なホテルのBarで初めて一緒にお酒を飲んだ

大人になった記念にと最初はアルコール度数の低い甘くて飲み易いカクテルを

セレクトして彼女に薦めていたのだが、飲んでいくにつれ、

昔から彼女はお酒に強い体質だということがわかってきた

じゃあ俺のマンションで美味しいお酒をご馳走するよと誘い出して、

明日はお互いオフという事もあり一晩中飲み明かそうと盛り上がった・・・

それなのに、あろうことか俺の方が先に酔いつぶれてしまった


信じられない!!


俺は今まで酔いつぶした事はあっても酔いつぶれた事はなかったのに


なんて無様なんだ!!


それもよりによって・・・

記念となる筈だった彼女の20歳の誕生日に酔いつぶれてしまうなんて有り得ない!!

情けなさすぎる・・・


翌朝、俺を気づかってそのままゲストルームに泊まってくれた彼女は、

二日酔いの俺の為に熱いシジミのお味噌汁と梅干としらすの雑炊を作ってくれた


それはとても美味しくて胃にも優しかったんだが・・・


「敦賀さんは忙しかったから疲れがたまっていたんですよ」


彼女は笑って言ってくれたが、俺の男としての面目は丸つぶれだった

それからも何かとお酒を一緒に飲む機会はあったが、彼女にはどうしても勝てなかった


そのうち、彼女の酒豪ぶりの噂を聞きつけて、芸能界の酒豪達が彼女を酒の席に誘うようになった

彼女も楽しそうにいろんな世界の人達との交流を楽しんでいるようだ


だが!おかげで、今でもなかなか彼女と会える機会が少ないというのに一段と会えなくなってしまったじゃないかああ~~


その上、彼女の飲み仲間には男性も多数いて中には明らかに京子狙いの馬の骨もいる

いくら彼女がラブミー部とはいえ、酒の席だ!

一夜限りの過ちなんて事にでもなったら俺はどうすればいいんだ


正直 俺はもう限界だった

このままでは彼女を泣かしてでも押し倒して、あんな事やこんな事までしてしまいそうだ

そんな時だった あの人からの電話があったのは・・・


今日は芸能界のご意見番でもあるアキコさんの誕生日パーティだった

毎年、お誘いは受けていたものの仕事を理由にお断りしていたんだが、

今年はそういう訳にはいかなかった


最上さんも誘われているからだ


最近の彼女は、アキコさんとよく飲みに行っているようで、ひどく可愛がられていた

まあアキコさんと一緒なら、下手に最上さんに手を出す奴もいないだろうと高を括っていた


だが、たくさんの芸能人が招待されている誕生日パーティは違う!


アキコさんの目の届かない所で最上さんがどっかの馬の骨にたぶらかされないとも限らない

俺は皆が目をむくほどの素早さで仕事を終え颯爽と誕生会の会場へと入った


女性陣の黄色い歓声に温厚な笑顔で答え、寄って来る女性方には『先にアキコさんにご挨拶をさせて下さい』といって包囲網をくぐり抜けていった


そうやってフロアーの中心辺りまでやってきて、周りを見回すと奥のソファーに座る一段と華やかな集団を見つけた

その中央で最上さんはアキコさんに肩を抱かれて嬉しそうに笑っていた


最上さん、もうほろ酔い状態だな・・・


苦笑いして更に奥に歩いていくと周りに広がる異様な状況に俺は息をのんだ


床に転がる屍の数々と大量の酒瓶


何なんだこれは!


そしてさらに近づくと彼女達の前で数人の男達がふらふらになりながら酒を煽っていた


驚いてその場にじっと見つめたまま立ち尽くしているとアキコさんがこちらに気づいて声をかけた


「おーい蓮、やっときたか!遅かったな まあこっち来て一杯飲めや~」


「遅くなって申し訳ございません。アキコさんお誕生日おめでとうございます」


頭を下げて挨拶をすると、持っていた真っ赤な薔薇の花束をアキコさんに渡した

アキコさんは嬉しそうに花束を受取るとこの惨状の訳を話してくれた


「今なあ、京子のキスをかけて男ども皆で飲み比べをやってるんだ

最後に残った勝者には京子から祝福のキスが贈られる なあ~京子」

「は~いアキコさん」


腕を絡めて肩にしなだれかかっている最上さんは珍しく酔っていた

一体君はどれだけ飲んだんだあ~

アキコさんと同じペースで飲んだとすれば・・・考えただけで恐ろしくなってきた


今すぐ彼女を引き離して連れ帰りたいという思いがむくむくと沸き起こってきたが

彼女のこれからの事を思うと、そんな無茶はできない

となると 選択肢はただ一つ・・・自分もこのゲームに参加をして勝つ!

それしか道はなかった


実際、後から参加する俺は確実に有利な筈だ・・・

後だしじゃんけんのようなものだ

ましてもうすでに皆 泥酔状態 公平な判断を出来る奴は誰一人いなかった

俺の途中参加はすんなりと受け入れられ確実に一人一人つぶしていった


なのに、最後に残ったこいつ!

もうすでに相当飲んでいるはずなのに 何でつぶれないんだあ!

一体お前はどれだけざるなんだあ~~


今 俺はお笑い芸人のSとさしで飲んでいる

最初から飲んでいるのにSは顔色一つ変わっていない

正直、毎日ドラマ撮影で忙しくしていて疲れもたまっている俺の方がかなりやばくなってきた

でも負けてなんかいられない

彼女の唇を他の男なんかに渡してなるものか


意識が途切れそうになる自分を叱咤して必死で食い付いていった


そして 俺が会場入りしてから2時間 もう時計の針は0時を指そうとしていた

突然Sがバタンと床に倒れて寝息をたて始めた


やったあ・・・勝った!


湧き上がる達成感と共に安堵による疲労感で一気に睡魔が押し寄せてくる


だ・め・だあ・・・


俺もまたそのまま床に倒れてしまった・・・意識が遠のいていく・・・

最上さんの必死で俺を呼ぶ声がどんどん小さくなっていく


「ありゃああ~両者相打ちか~残念!京子引き分けだな」


隣を振り向くとさっきまで一緒に笑っていた京子が蒼褪めた顔で蓮の元へと駆け寄っていた


「つ・敦賀さん!大丈夫ですか!しっかりして下さい」


床に突っ伏した蓮の頭を抱き上げると自分の膝の上にのせて必死で名前を呼んだ

しばらくするとまぶたがぴくぴくと動きだしうっすらと目が開いた


「よかったああ~もうあんまり無理しないで下さい! 立てますか?

さあ タクシー呼びますから家に帰りましょう」


しばらくキョーコをボーっと見てつめていた蓮は、

突然起き上がってキョーコをぎゅっと抱きしめた


「*@?¥!#$%&・・・」


「やら!キョーコちゃんが一緒じゃなきゃ~やだ!かえらにゃい!

キョーコちゃんはおれのものだから、られにもわたちゃないんら」


「ふぇっ敦賀さん、酔ってますね!気を確かに!あっお水!お水持ってきます」


蓮の胸に手を付いて離れようとするキョーコを蓮は強い力で引張り押し倒した


「いったああ~~」


倒れた拍子に頭を打ち付けたキョーコは痛みに顔を歪めていると

蓮の顔が近づいてきて唇に・・・ふれ・・た


「・・・んん・・・むーん・・・・んんん・・・ぴちゃぴちゃ・・・くちゅくちゅ・・・」


いきなりの2人の濃厚なキスシーンに会場中の視線は一点に集まり

女性達の悲鳴があちこちで聞こえてきて眠っていた男達もぼーっと目を覚ましては皆が見つめている方向を向いては固まってた


半ば意識を手放してされるがままになっている京子を見かねてアキコは蓮の襟を引張って強引に引き離した


「いい加減にしろ 蓮!やりすぎだ!かわいそうに京子 ショックで目を回しているじゃないか」


「いやら!キョーコちゃんはだれにもわたさないもん!だれにもさわらちぇない」


魂を飛ばしているキョーコを抱きしめて蓮はアキコを睨んだ


「だいたいキョーコちゃんはおれがどれだけしゅきっていってもちっとも信じてくれないんら!

この前の誕生日の時らって、頑張って告白しょうと思ったのに、お酒に夢中になって俺を酔いつぶさせてしまうし、この前らって、せっかく仕事を早く終わらせて久しぶりにキョーコちゃんと2人の時間を楽しもうと思っていたのに、お酒仲間と飲みに行くって断るし・・・それに、あの時とか・・・この時とか・・・いつも先輩らからとか 仕事らからとかいって俺のことを男とちてはちっとも見てくれないんらあ~~」


次々と出てくる蓮の見事な振られっぷりに皆は呆気にとられていると、

とうとう蓮はキョーコを抱きしめて泣き出してしまった


「キョーコちゃん、俺は・・・ヒックヒック・・・14年前からずっとキョーコちゃんのことが好きだったのに、ろうして信じてくれないんらあ~ わあああ~~ 

河原で勝手に妖精にしちゃうし、尚ちゃん 尚ちゃん ばっかりで

俺には『キョーコ』って呼んじゃあだ駄目って言うしい~~ 

ひどいよお~~ キョーコちゃん わああ~~んん 

ろれらけ意思表示しても全部天然でかわしてわかってくれない・・・

その上、いつの間にか別のキョーコちゃんを自分で勝手に作りだして俺が好きなのはその子だなんて思ってるううう~~~

俺が好きなのは今ここにいるキョーコちゃんなのにいい~~

ろうして好きな子に好きといって私でなければ、勘違いするなんていわれなければいけないんらあ~~

勘違いじゃなく本当のことなのにい!!」


。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。


もうキョーコを壊れるくらい強く抱きしめてキョーコの髪に顔を埋めて大泣きしている蓮に かける言葉もなくぼんやり見続けている男達はあまりの不憫さに同情せずにはいられなかった


女性達は初めて見る蓮の醜態に母性本能をくすぐられ、その愛情を一心に浴びるキョーコを羨ましく思っていた


たとえ酔っているとはいえ、こんなにもたくさんのゲストがいらっしゃる場所であられもない告白を受けてしまったキョーコはもうこれ以上黙ってはいられなかった


「痛い!痛いですから!ねっ 力を緩めてください もう逃げないですから・・・

わかりましたから・・・

敦賀さん 今日はもうおうちに帰りましょう」


「やら!キョーコちゃんが一緒じゃなきゃいやら!」


「はいはい 一緒に帰りますよ」


「じゃあ、明日の朝ごはんは、この前作ってくれたシジミのお味噌汁と梅としらすの雑炊を作ってくれる?」


「はいはい 作ってあげますよ」


「やったああ~~じゃあ帰る!」


蓮はキョーコの唇にもう一度軽くキスするとふらふらと立ち上がった

慌ててキョーコも立ち上がりふらつく蓮を支えて呆気にとられているアキコ達に向かって頭を下げた


「お騒がせしました。今日はこれで失礼します。また後日改めてお詫びにうかがいますので」


キョーコは蓮の右腕を肩にかけて引きずるようにして出口へと歩き出した


「敦賀さん歩けますか?」

「うんらめ・・・歩けない・・・キョーコちゃんおんぶしてラブラブ


キョーコの肩に手をかけて背中に乗ろうとする蓮に押しつぶされそうになりながら、キョーコは蓮の手を持って引きずるように歩いていった


「重いです!絶対無理!大きすぎます!」


途中見かねた芸人達が数人『手伝おうか?』といってくれたが、キョーコは丁寧にお断りして蓮を無理やりタクシーに乗せて帰路についた



後編へつづく