令和2年9月21日

母が死んでしまった。
前日、国勢調査を書いてほしいって頼まれて、実家に行って、国勢調査を終わらせて、笑顔で、また来るよと別れたのに。

私と母の関係は、あまり良好ではなかった。
いや、私が勝手に母を嫌っていたのだ。
母は、私と交流したがっていた。
でも、私は、母の話を聞いていると、イライラしてくるのだ。
なるべく、距離を取るようにしていた。

それが、いつもだったら、なんかのお願いは、妹に頼んでいるのに、私に連絡をよこして、国勢調査をやって欲しいと言ってきた。

たまには親孝行でもするか、そんな気持ちで実家に行った。
さっさとやり終わり、母が夕飯でも食べていけばという申し出も、忙しいからと言って、でもその日は、いつもよりにこやかに、また来るねと母に言って、別れた。

そしたら、次の日、母はトイレで亡くなっているのを、週に何度か来てくれるヘルパーさんに発見されたのだ。

喪主になり、葬儀を終え、色々な手続きごとを終え、亡くなった当時は、ようやく母との確執から抜け出せるなんて、そんな気持ちでいた。
母が亡くなり、当然寂しさはあるが、母との確執から抜け出せる方が、ホッとしていたのだ。

最近、一時間くらい、ウォーキングをしている。

黙々と歩いていると、母のことばかり考える。
そして、亡くなった母と会話をしているような感じがするのだ。

生きていた頃には、話せなかった事を、沢山話しているのだ。

時たま、母の声で返事があるような気がする。

本当は、生きている時に、甘えたかった。
そんな風に思いながら、ウォーキングをしている。