わがままな私に、彼はとことん付き合ってくれた。
彼に甘えて私は、いってしまえば女王様状態。
遠慮なんてなかった。
ほいほい言うことを聞いてくれる彼は、逆につまらなかった。
喧嘩してもすぐ誤る。
すべては自分が悪いという。
お願いは絶対に断らない。
どんなだらけた姿を見せても、何もいわない。
彼が風邪を引いたときでさえ、私は彼にやさしくすることができなかった。
それでも彼は何も言わなかった。
そんな彼に刺激を感じなくなった頃、少しずつ私の心には隙ができていった。
だから、よく喧嘩を吹っかけたし、やりたい放題してた。
それでも、彼は、ただひたすらにやさしかった。
今思えば、彼にもあの時思ったこと、あったんだと思う。
前に、
「あやがオレをすきだっていう気持ちさえもってればいい。その自信さえあればいいんだ。」
って言ってた気もする。
彼はきっと、人を好きになるということ、愛することってわかってたんだと思う。
でも私にはわからなかった。
恋愛は、楽しければいい。
刺激があればいい。
今なら、あのときの彼の気持ち、痛いほどわかる。
でも私は、一番しちゃいけないことをしてしまった。