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ペッターの話

誰も見てないと思いながら書いてる

去年と同じく、喬太郎師匠の演目を

お客さんが投票して決める企画が行われた。

去年は「死神」と「残酷なまんじゅう怖い」を

観に行ったけれど

投票の存在は知らなくて参加できなかったので

今回は投票から参加した。


古典部門と新作部門

両方から1つずつ選ぶ。

古典は「お札はがし」

新作は「抜けガヴァドン」を選んだ。

「お札はがし」は以前聞いて

めちゃくちゃ怖くて堪らなかったから。

「抜けガヴァドン」は聞いたことないが

ウルトラマン落語だから。

結果、両方とも選ばれたが

月初で仕事が忙しく

「お札はがし」の日は行けなかった。残念。



例によって途中から入った。

むかし家今松という人は初めて観た。

名前も聞いたことがなかった。

見た目がおじいちゃんだったので

どうかなぁと思いながら観ていたが

結構しっかり面白かった。

「干物箱」という噺だった。


次の柳家吉緑という人も全く知らない。

若い人で眉毛が印象的だった。

「あくび指南」は、私が大好きな

喬太郎師匠がやる「赤い部屋」の冒頭で

出てくるのしか聞いたことがなかったから

ちゃんと観られて嬉しい。

あくびの仕草、本当に上手い。

面白かったけどつられてあくびしてしまった。


仲入はさんで米粒写経。

名前は聞いたことあるものの

観るのはまたしても初めて。

マジで今回、初が多くて新鮮だった。

テレビじゃ絶対流さないような

ブラックな政治ネタが多くて沢山笑った。

おニャン子クラブの話をした後に

「議員バッジを外さないで」はずるい。


三遊亭白鳥さんは2〜3回目。

名前はよく聞くけど意外と観てない。

「アジアそば」をやった。

前にも観たことがある。

メモを遡ったら3年前の鈴本キョン祭りで

ウルトラマン落語をやった日だった。

何度観ても面白い、めっちゃ笑った。


柳家小満んさんも初めて。

かなりお年を召してるなぁと思っていたが

調べたら83歳だった。

83で高座にあがれんの、すげぇ。

正直、言葉が聞き取りづらくて

集中しないと厳しかったけど

しっかり最後まで聞き入ったのは

やっぱり流石だなぁ。

「あちたりこちたり」という噺だった。


紙切の楽一さんを観るのは久しぶりだ。

年明け以来、今年2回目。

一緒に行った会社の人が

楽一さんご贔屓なので

一時期はしょっちゅう観てたのに。

楽一さんといえば最初に切るのは

横綱の土俵入りだったと思うんだけど

久しぶりに観たら相合傘になっていた。

相合傘は正楽さんがいつも最初に

切っていた印象があるので

勝手に胸熱になった。


喬太郎師匠はウルトラマンの曲の

出囃子と共に登場した。

着物もウルトラマンカラー。やったー!

髪の毛は大分根本が白くなった。

前髪や横髪が黒くて

テッペンは白い感じ。

3ヶ月であれだけ伸びたのか。


売れっ子師匠、今日は練馬の落語会のあと

浅草の出番を終えてから

鈴本のトリという3本目。すげ。

浅草でも「ウルトラのつる」をやったらしい。

終わってはけるときに

「シュワッチ!」と飛ぶ真似をしたら

お客さんがウケたそうだ。

それを見て楽屋で一朝師匠が

「あれ、オレもやっていい??」

と聞いてきた話がホッコリした。可愛い。


ほかは政治の話だったり

西武線VS東武線の話だったり。

ガヴァドンの説明が一切ないまま

本編が始まった。お客さんへの信頼度。

会社の人を2人連れてったんだけど

2人にガヴァドンを説明してなかったことを

本編が始まってから気付いた。


「抜け雀」は絶対どっかで聞いたのに

メモに残っていないので分からない。

でも確かに話を知っている。

冒頭の「抜け雀」と共通の部分は

確かに知っている。

だからこそ、途中でいきなり

「裏庭の土管」が出てきた時は笑った。

私はガヴァドンについて事前に調べたので

土管に描かれた絵が実体化したのが

ガヴァドンという怪獣というのも分かってた。


喬太郎師匠、渾身のガヴァドンの鳴き声も

堪らなかった。

いや、本当のガヴァドンの鳴き声は知らないが

私の中でのウルトラマン怪獣の鳴き声って

まさにあんな感じだから。

よく真似できるな、どっから声出してんだ。

ハンペンのような(いや葛餅か?)

ガヴァドンAが見物客に大人気のあと

再びガヴァドンBが描かれて実体化し

小田原の街を壊してまわる様は

まさにウルトラマンの世界。

さっきまで聞いてた古典の語り口はどこへ。

街を守るために絵師が次に描いたのは、そう

来たぞ、我らの、ウルトラマン!


「ジュワッ!」

という掛け声とともに喬太郎師匠が

立ち上がって拳を突き上げ

ポーズを決めた時には

1番の大喝采が起きた。

もうさ、ヒーローショーなのよ。

そのままウルトラマン特有の

前傾姿勢の構えをとって

ガヴァドン(座布団)と戦う。ぶん投げる。

するとサッと床に転がり込んで

ガヴァドンが苦しむ様を表現する。

またサッと立ち上がって前傾姿勢の構え。

膝が心配になる。


途中「ガヴァドンを殺さないでー!」

という市民の声が入り

ウルトラマンはピタリと動きを止め

ガヴァドン(座布団)を高く掲げて

宇宙へ飛び立っていった。


いや、マジでこの

61歳による1人大怪獣ショーが最高過ぎて

ボロボロ泣くほど手を叩いて笑った。

たまんねぇ!これだから喬太郎師匠の

ウルトラマン落語が大好き。


急に現実に戻った。

「っていう噺をしようと思って

白鳥兄さんに台本を見せたら

御徒町の駅前に捨てられて」

と、突然声をひそめる。

「皆さん、7月5日に

世界が滅びなかったですよね。

もしかしたら、それは今日だったんじゃ

ありませんか?

ほら、聞こえてくるでしょう?」

と、捨てられた台本がドクンドクンと脈打ち

「ギャオオオー!!」

とガヴァドンの雄叫びで終わった。


うわー、終わり方も最高じゃん…!!


万雷の拍手とともにさがる緞帳。

喬太郎師匠はお辞儀をしたあと

立ち上がってもう一度

「ジュワッ!」

と拳を突き上げポーズを決めたあと

緞帳の隙間から覗き込むように中腰で

スペシウム光線を打ってくれた。

わー!!!今日はないのかと思った!!!

喬太郎師匠のスペシウム光線、大好き!

手を叩いて喜んでしまった。

ニッコニコで嬉しそうにやってくれんだもん。


あんな、舞台上で

どったんばったん大騒ぎしてたけど

冷静に考えてみると、あの人今日

3席目なんだよね…………………??????