渡とメールのやり取りをしていて、とうとう




「もぉそろそろ新しい彼氏が出来たのかと思ってたんだけどねぇ。」




…|||(-_-;)||||||



やっぱり、なんか感づくよね…




テキトウにごまかしたけど、多分バレてるよ。




…絶対、言わないけど。




でも、半同棲の日々が続いて、すっかりスギ君との時間がいとおしくなって。




まだ付き合ってひと月たたないのに、なんだか先のことをボンヤリ考えてしまう。





毎日のように、うちでささやかな食事を用意して。

スギ君はご飯まで作ってくれるのだ。


朝、シャワーを出たら朝ご飯が用意してあった時はホントびっくりした。




私も何度かご飯を作り。


今までのカレシには、意地でも作らなかったくせに。



なんだか、私の中に眠ってた家庭的なオンナの顔がムクムクと現れてきて。





しかも、

渡とは

「これ以上ない程エッチが気持ちイイ」
のがなんとも特別な気がしてたんだけど…




スギ君も、だんだんよくなってきたんだよね(笑)




初めは

「もしかしたらコイツ、チェリーなんじゃ…?」

と思う位ウブだったくせに、最近は、




「っダメ…!」



「…じゃあやめていいのか?」



「…やだぁ…」



「…ほら、もっと声出せよ」






…てな感じで(笑)
すっかり私好みにリードもしてくれて、よく頭真っ白になっちゃう。




「…ね、エッチの時のちょっと乱暴なスギ君は、いつもはどこにいるのかなー?(笑)」



「…わかんない。いつもは絶対言わないよ」




私とエッチして初めて出てきた面みたい。




ココロとカラダは切り離せない。


カラダも結びつきはじめたスギ君。




渡、気付いてるし…


どうなるんだろ。
スギ君とはほぼ毎日会っている。




お互い一人暮らしのせいか、なし崩し的にスギ君がうちに泊まることが多くなり。




昨日も

「今日は10時半頃には帰る」

とか言ってたのに
「でもエッチしてからかえるー」

なんて甘えてきて、しちゃったら案の定寝ちゃって、起こしたけど無理。



うちにきて、ご飯食べて、お酒飲んで、エッチして寝る。


ただそれの繰り返し、なんだけど…



「一緒に住む?」




とうとうスギ君の口からそのフレーズが。




「時が熟したら、ね」


と、とっさにかわす。




「無理しなくていいよ。そう思った時でいいから」


特に気にするでもなく、スギ君は言ってくれた。





ごめんなさい、躊躇する理由はやっぱり渡なの。



スギ君といると、ホントに幸せで、今まで不信感を募らせていた結婚や安定をまた望みたくなってしまう。



渡を切るのなんて簡単なのに。




「彼氏つくんなさい」

そればかり言う渡。



「俺じゃぁ、朔のそばにいてあげられないから。
朔のこと好きだから、幸せになってほしいんだ。
だから、彼氏つくんなさい」




そう言われて泣いたのは、そう前の事じゃない。



今はまだ、スギ君が大好きでも、渡を忘れることなんて、できない。





20歳くらい年上の友人、ポンちゃんに話すと



「でもさ、そこ切らないとホントの恋愛できないよ?
私は…今のダンナと始まった時、世界が180°変わった。
その時からグヮングヮン世界が回り始めたの。
恋愛の醍醐味ってそういうものじゃない?」



確かにその通りだと思う。



だけど、だけど…




全てを満たす人なんて、きっとどこにもいない。




だったら私だけを見ててくれるスギ君を選ぶのがいいのだろうけれど。




本当に、人は、一人の相手としか恋愛できないのだろうか?




複数の人を愛するのは、間違いなんだろうか。




確かにそれは、相手を傷つけるだろう。






だけど、どっちも選べない。




選べないなんて、どっちも本気で愛していないからなの?




わからない…
スギ君とラブラブなくせに


渡に会いに行ってしまった。




クリスマス前に会って以来、久しぶり。





事務所デートも、今日はなんだか落ち着きがない。


どうも最近、関係者が早めの時間に現れることが多いらしい。



「いつ来るかわかんないから…危ないんだよ」



って言われながらも渡は私の服をたくしあげている…


なんだかあまりゆっくり楽しめなかった上に、そろそろ事務所を出ようとした時



「あ、どぉもお疲れ様でーすっ!」


と渡の営業用の声が。


案の定、関係者が現れてしまい、とっさにドアの死角に隠れて30分…


関係者が別室に移るまで、狭い空間で物音も立てられず、ヒヤヒヤしたよ(*_*)




「だから、ヤバいんだよ、最近。
しばらく朝ここで会うのも危険かもな…」



というわけで、ここ一週間程、朝のデートは自粛している。




「早く会いたいよぉっ」


「しゃあないよ、もうちょっと待って」


そんなやり取りを繰り返しながらも、スギ君とは毎日のように会い続けてる。




渡のことを、切るべきだと思う。


だけど、なぜか出来ない。


バレたら、スギ君を確実に失うと思うけど、それでもなお。



ホント、出会いの順番がちょっとずれただけで終わらせなきゃいけないなんて…あまりにも切なくて。




だけど…




スギ君も好き。

彼はあまりにも優しい。

愛されて、それを態度や行為で表してくれる。

その当たり前の心地よさは渡にはないもの。




どうしよう…

ホントの悪女なら、知らん顔して二股を続けるんだろうか。