年が明け、本科の実技試験も終わり、ついに春休みに突入したのであります。


そして、練習そっちのけで『魁!!男塾』を読み返すのであります。


ギャグ漫画だった当作品がバトル漫画に移行する転換点が、まさしくタイトルにもある通り“驚邏大四凶殺”なのです。


関東豪学連総長、元男塾一号生筆頭という華々しい肩書を持つ伊達臣人という男の登場は、まさにその後の男塾の運命(というかストーリー展開)を大きく変化させるものでした。

槍術の達人、というのも今までいなかったパターンなので新鮮ですし。覇極流千峰塵なんてこのあと何回出てきたことか。

強過ぎるダークヒーローですね。


そして、豪学連三面拳ですよ。

後に男塾三面拳として活躍する拳法家の三人組なのですが、この三人はとにかく偉大だと個人的には思ってます。インパクトとキャラの濃さは格別です。


まず雷電。大往生流殺体術の使い手で、あらゆる中国拳法を知り尽くしている男。額に大往生の入れ墨あり。顔色を悪くし、冷や汗をかきながら敵の戦法・奥義を解説するポジションに落ち着いている。義理堅い性格の持ち主。何かと詰めが甘い傾向があるので、敵の卑怯な手にかかってやられることが多め。自分も毒をヒゲの先に仕込んでたけど。後にお猿さん達を連れて戦うことになる。三面拳を束ねるリーダー。


次に飛燕。鳥人拳の使い手。長髪が特徴的な美男子。編み棒みたいな形状をした鶴嘴千本を寸分の狂いもない正確なコントロールで打ち込む。美形なだけに、とにかく顔を狙われがち。初期はナルシストで性格も悪かったが、味方になった途端に丁寧語で喋る優男に。気息奄々、血塗れになりながらこの世で最後の技を何度も見せてくる。戦闘回数は三面拳の中で一番多く、勝率も良い。


そして月光。辵家流拳法の使い手で、三面拳最強の男。鉄球も簡単に砕いてしまう。伊達曰く、棍を使わせたら右に出る者はいないとか。盲目のゴルファーでもある(ホントに生来目が見えんのかね…?)。三面拳最強の肩書故か、毎回強敵と当たってしまうので勝率はそこまで高くない。負けるときは結構あっさりと負ける。怒粧墨を使えば良かったのに…と思わずにはいられない。血文字で記すダイイングメッセージは毎度達筆。



こうやって書き出してみると、ネタの宝庫としか言えませんね。民明書房の解説も名作揃いですし。(プルッツフォンポイント、ケッペルの法則、錯距効果…)


これ以降、中国拳法使いのキャラが爆発的に増えていきます。


三面拳は使いやすいからか、何かと噛ませ犬になりがちで、それ故死亡回数も各三回ずつとなっています。……男塾を説明すると文章が妙ちきりんになってしまう……笑。



そんな伊達&三面拳の初登場が驚邏大四凶殺編でして、名バトルが繰り広げられるわけです。


舞台は霊峰富士。


男塾一号生側は桃、富樫、J、虎丸の四人が選抜されています。

両チームとも四人で巨大な鉄球を押し上げながら頂上を目指して登らねばならないのです。

道中に第一の凶、第二の凶、第三の凶、第四の凶というものがあり、そこで両チーム一人ずつ選手を出して戦うことになります。仲間を失えば鉄球を押し上げる人手が減っていくのです。案の定鉄球の大きさは安定しませんがね。どんどん小さくなってゆく鉄球…笑。



外界では修羅和尚とその他一号生たち、鬼ヒゲ教官が燃えている寿命蝋を頼りに戦いを見守っています。


この寿命蝋、全くもってあてになりませんけどね。結果的に全員生きてますし…笑。


ここで行われた男塾名物、大鐘音のエールは泣けますよ、ホントに。


対戦カードは

第一の凶 灼脈硫黄関 J🆚雷電

第二の凶 断崖宙乱関 富樫🆚飛燕

第三の凶 氷盆炎悶関 虎丸🆚月光

第四の凶 頂極大巣火噴関 桃🆚伊達


なのですが、どれを取っても名勝負でした。

特に桃🆚伊達の戦いは、男塾全体で見てもトップクラスの面白さだと思います。


公式チャンネルのボイスコミック↓

公式さん太っ腹過ぎないか…そしてクオリティも高い…。


今までギャグ要素が強い学園生活を描いていただけに、シリアスな戦闘、仲間の死というのがズシリと心にのしかかってきます。後に全員生きていることが判明しますけどね。


序盤で培ってきたキャラクターへの愛着が、ここにきて効いてくるわけです。初回からこの展開を見せられても、感情移入はしにくいのではないかと思います。

一緒に過ごしてきた仲間であるという感覚を読者に与えてあるから、このバトルは熱い展開になり得たのではないでしょうか。


キャラの死に際もまた渋いんですよ…笑いながら散っていく様とかね…。


臨場感のある演出も素晴らしいとしか言いようがありません。テンポも良いので読みやすいんですよね。


男塾、万歳!!



ではでは。