重鏡世界脈々と底知れぬ闇を漂い時と時空光と刹那翳りゆく心の如く痛みや哀しみに責め苦波必死に息継ぐのばす手の先に浮世にも似た空蝉に隠された現世の真実の灯り弱々しくも其処に在り続ける闇を削ぐ手段ひとときの静寂(しじま)にぬくもりが滲み出すオーロラがかる空気を景色に埋め込んでゆく