そうそう、昨日は予定通りGCOEセミナーを聴きに行ってきましたよ。



何度も書きましたが、内容は下の通り



「宇宙はどのように誕生・進化したか?」という疑問は、 素粒子・宇宙物理学に共通する究極テーマであり、宇宙はその誕生直後に指数関数的な膨張をしたと記述するインフレーション理論が有力といわれている。その最大痕跡である原始重力波をBモード偏光と呼ばれる宇宙背景放射(CMB)の偏光成分として捕え、検証することは非常にエキサイティングである。このBモード偏光を「どうやって探索していくのか?」そうした実験の一つであるQUIET実験の現状とその展望について報告する。」

現状の観測結果では、「インフレーションがあったとすると説明がつく現象」を観測していますが、「実際にインフレーションがあった」という直接的な観測結果は得られていないので、それを検証するためにB-mode 偏光をとらえようというのが当実験のモチベーションらしいです。



大まかな流れは分かったのですが、実際にどのように観測しているのかの説明や装置の話は全くよく分からなかったです。


しかし、発表者の先生とうちの大学の先生が頻繁にやりとりをしたり、高エネルギー屋の先生も積極的に議論に参加している様子を見て、第一線で研究に携わる先生方の雰囲気を肌で感じることが出来てかなり刺激を受けましたし、将来、議論の場に参加できるような自分でありたいと強く感じました。



僕自身、インフレーションの実験的検証には強い関心があるので、先生方の話を聞いていて、自分も携わってみたいと思いましたし、そしてそのためには、今、自分が何を勉強しないといけないのかの方向性も見えてきましたね。



とりあえず、今セメに開講される天体物理学Ⅱはかなり重要になってくると思います。(ちなみに積極的に発言していた先生が担当です)



KEKにおけるQUIET実験参加はまだ日が浅く、僕がM2になる2012年にはさらに発展したQUIET-phaseⅡという実験を開始する予定のため、今後かなりホットになるであろう分野だろうし、スタッフの方も少なく、若い力を必要としている点、何より世界でまだ誰も成しえていないことに挑戦するという点に強い魅力を感じましたね。



こりゃあ、大学院は総研大も視野に入れ、KEKで学ぶという選択肢も候補に入れておかなければいけませんな。



大学初日にこのような刺激的かつ魅力的な話を聞けたことは、今後の勉強に対するモチベーションにも良い影響を与えますし、第一線の雰囲気を直接肌で感じることができたのは、自分の目標の姿を思い浮かべるのに役に立ちました。良い経験ができたと思います。



そういえば、「こういうデータがあったらどうしたいですか?」みたいな問いかけに対して、即答で「フーリエ変換」と先生が応えていましたが、何でそうなるんだ??



どうやら、フーリエ変換や統計学が将来的に必要みたいですし、観測装置に関する知識もかなり高度なものが要求されるみたいです。難しそうだねぇ・・・