ご覧いただきありがとうございます。
世田谷区の筋肉治療院【フィジカルテックス】の松岡です。![]()
今日は海外サッカーを見ていて思ったことを。![]()
スポーツにはケガがつきもの。
プロの現場では、チームドクターやフィジカルトレーナーなど医療関係者が帯同しています。
選手がケガをした際に、応急処置を施します。![]()
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そこでよくみる光景が“アイシング”ですね。氷嚢に氷をいれて患部に当てるアレです。
アイシングとは?
【目的】
●冷やすことで血管を収縮させ、出血を抑える
●熱をもっているところ(炎症)を抑える
●血流を悪くし、代謝を下げることで正常な細胞へのダメージを防ぐ
【方法】
1、ビニール袋に氷と水を入れて患部に直接当てる
2、15分~20分続ける(感覚がなくなるまで)
さあ、どうでしょう?
まず、本当に正しい方法でやっている人どれだけいますか?![]()
×氷嚢では正しく冷やす効果が得られません。
×衣服の上からも正しく冷やせません。
×氷水以外(コールドスプレー、湿布、アイスノン)は正しく冷やせません。
×15分以下では正しく冷やせていません。
×感覚消失が起きていなければ正しく冷やせていません。
すべてのことに言えますが、用法を間違えると効果が得られません。![]()
疼痛緩和なら他にも選択肢があるし、アイシングするならロキソニンでも飲んだ方がいいような気も、、、
スポーツ現場で氷嚢をもったスタッフが駆け寄り、ソックスの上から数十秒当てても何の意味も無いのです。(たぶんあれで“仕事をしてる感”を演出しているんですね)![]()
話を戻すと、要は“早く血を止めよう”ってことですよね。
ではここで問題です。
【問題】
あなたが指先を刃物で切ってしまいました。血が出ています。![]()
どうすれば早く血を止めることが出来るでしょう?
1、そのまま放っておく
2、傷口を氷で冷やす
3、テッシュを当てて圧迫する
4、心臓より高い位置にあげて放っておく
ほどんどの人は、
3、“ティッシュを当てて圧迫する”
と思うのでは無いでしょうか?
私もそうします。
そもそも、傷というのは放っておいても自然に止まりますが、圧迫すると一番早く止められると思います。
もう一つ問題を行ってみましょうか。
【問題】
精神的なストレスがかかり、胃潰瘍になってしまいました。![]()
1、氷でキンキンに冷やしたものを飲み、おなかを氷水でアイシングする。
2、温かいものを飲み、おなかをカイロで温める。
どっちを選びますか?
極端な選択肢ですが、普通はおなかにやさしい温かいものを飲み、おなかを温めますよね。
でも、胃潰瘍は胃粘膜のバリアがとれて起こる“胃のケガ”です。もちろん炎症を起こしています。
ふくらはぎの筋肉のケガはアイシングするのに、胃のケガはアイシングしないって矛盾していませんか?
しかも胃の方がしっかりアイシング出来そうだし、、![]()
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【処置の実際】
急性外傷に対する処置は70年代にゲーブミルキンというアメリカの医師がRICE処置
というものを提唱したことが発端です。
安静・アイシング・圧迫・心臓より高く上げる
この4つあわせて行う方法です。決してアイシングだけを勧めているわけではありません。
安静・圧迫・挙上も重要だと言っています。
ですが!!!
言い始めた本人が今になって、“安静・アイシングは間違いだ”と言っています。
安静やアイシングは治癒を遅くしますよって。
(圧迫は変わらず推奨されています。)
日本の教科書は未だに改訂されてないので、間違った知識が堂々と教科書に載っています。
(柔整時代にも習ったなあ)
話は初めに戻り、海外サッカーを見ていて思ったのが、選手がケガしたときに冷やさずに真っ先に圧迫していたんです。![]()
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日本のスポーツ現場では、いまだに氷嚢もったスタッフがノコノコを出てきては“やってますよ感”を出しながら数秒アイシングしています。![]()
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無意識に患部を押さえている選手の手を遮ってね。
いや、圧迫しろよ!って思いますけどね。
コンパートメント症候群には十分注意が必要ですが。
切り傷や火傷も、昔は消毒と乾燥が当たり前でしたよね。![]()
パウダー状のスプレーで傷口をサラサラに乾燥させる商品さえありました。
でも今は、水道水で洗えば消毒は必要ないし、ガーゼを使うと浸出液が吸われるので、
傷を乾かさないようにセロファンやラップ材を使って“湿らせた状態を保つ”のが当たり前です。
これは進歩というより元からやっていたことに戻しただけです。
消毒液も無い時代には、“川で洗って唾を付ける!”のが正しい方法でしたから、火傷にアロエを貼っておくのだって、今の考えでは理に適っています。
“自分の傷口から出てくる浸出液に任せて、湿った状態を保つ”
普通に考えれば、外傷は動物にとって日常茶飯時な出来事なわけです。
いちばんいい方法を本能的に知っているのは当たり前でしょう。![]()
動物は傷を舐めますし、患部を撫でたり、圧迫します。![]()
じゃあ、動物がアイシングしてるか?ってことですよ。
野山を駆け回っていると、打撲や捻挫は当たり前ですスポーツ選手の比じゃないでしょう。
温泉で温まったり、患部を押さえている動物はいても、雪や氷でアイシングしてる動物なんてみないでしょう?
薬などの文明が関わっているならともかく、氷水という自然に存在しているものを使わない理由はただ一つ“効果ない”からです。
動けなくなる=死 に繋がる自然では、早く確実に良くなる方法が備わっています。![]()
傷を舐める、温泉に浸かるのが良いことだとすると、アイシングは意味ないことだと思いませんか?
アイシングを続けて、何年後かに後悔しますか?
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