精神科医としての系譜

精神科医としての系譜

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13Nov
- 高校時代
  私の入学した高校は、地域の普通科のある高校なんだけど特に進学校というわけではない。同期300人の内、大学進学者は推薦含めて50人程度だと思う。そんな高校だが特進科というのが隣にできて進学に力を入れ始めていた時代だった。春には応援団による校歌の練習という行事が行われ普通に殴られます（多分、もうなくなったんじゃないか。あの行事はｗｗｗ）。今ならかなり問題になると思います。中学の友達と愚痴りながら人生ゲームや麻雀を毎日やってました。そんな高校で最初はバスケ部に入りましたが、人間関係が鬱陶しくなりやめました。暫く帰宅部でしたが中学の時の先輩がある部活に誘ってくれて入部しました。結局、この部活で国体・インターハイに出場できていい思い出です。３年の夏まではこんな生活送ってました。本当に勉強してないと思います。
12Nov
- 初めての日
  医者になって初めて病棟を訪れる日。といっても前日に上級医となる人に挨拶にいったんだけどね。その時の一言が「君たちさ、僕より先に帰らないでくれる？」だった。挨拶にいった３人は呆気にとられたね。結局、そこから３ヶ月間ブラックに染まりました。今では考えられないような環境です（今も労働環境よくないけど昔のほうがもっとよくなかったです）。まあ、あのときのブラック経験のおかげでその後の研修なんとも思わないんだけど、その先生がどこで心境の変化があったのか緩和ケアをやってるそうです。なぜ、あの頃にそのマインドがなかったのか。当時の同期は結構な数の不適応出ましたよ。採血とか持ち患でかなり不公平だなあと思いました。
09Nov
- 中学生時代
  まあ備忘録のようなブログだが、自分としては医者になりたかったという思いはあまりない。どちらかと言うと学校教師に憧れていた。当時はまだ指導という体罰が容認されていて、教師の感情に左右されてぶったおされていたような気がする。私も教師にやり返したことはあるが、警察沙汰になったことはない。ここが今の時代との違いかなと思ったりもするが同世代でも教師にやり返したのは私くらいだった。患者さんから「成績良かったでしょ」と聞かれることもあるが総じて悪かったというのが答えである。なんかの模試で偏差値60超えたこと無いし40くらいよくとっていた。期末テストなんかも田舎の中学で100人中10番程度だったから、成績がよかったということは本当にない。
06Nov
- 多重人格
  「多重人格」って本当にあるんですか？と聞かれることがたまにある。解離という人間の防衛本能みたいなものなので実際にある。都合の悪いことを引き受けてくれる人格がいるという主人格（余りこういう言い方は好きじゃない。全ての人格がその人そのものだから）にとって好都合なやり方が人格を作り出す。小さければ「我慢するだけの人格」だろうし、中学生くらいになれば「攻撃的な人格」が作られることもあるだろう。英語を習ったこともないのに英語がペラペラな人格とかオカルト的なものは恐らくはやらせだろうと思う。私が研修医の時にはたくさんみた。Oさんという未成年の女性だったと思う。当時マスメディアで30人以上の多重人格をもった人を診てるみたいなカウンセラーから紹介されてきたと思う。今でもそこは盛況のようだが、悪く言えばみれなくなったらちょくちょく私のいた大学病院に紹介してきていた。その女性も病棟内でリストカットやったりと大変だった。自分の精神科医としての技量はこの時にかなり鍛えられたと思う。そういった意味では感謝しているな。研修医の頃の患者さんには。だけど一番大変だったのは、リストカットしたことを電話で上級医に報告した所、上級医が翌日から３日間休んだことである。「いやー富士山はよかったよ」ってさわやかな顔で言われた時は本当にむかついたのを思い出した。何を書こうと思っていたのか思い出した。最近、このような多重人格を診療する機会なくなったなと思っていたんだけど、診察までは訪れないんだけど結構いるんだなと思うことが多い。妊婦さんなんかが紹介されてくると結構な多重人格（解離性同一性障害）の人がいる。こうやって人生生きてきたんだなと思うわけだけど、統合失調症とか誤診されていて（病歴とらずに現症だけで治療するからなんだけど）可哀想だったりする。なんでこういう不運が重なるのか。まあ、そもそもまともな精神科医がどれだけいるかって話なのかもしれない。
- 家族
  書いていたら思い出したが、幼なじみに言わせると私は夢を叶えたらしい。何が夢だったのか本当に分からない。彼女とは中学生の時に同級生だったから中学生の時には医者になりたかったのかもしれない。。。医者になる理由の一つに家業を継ぐというものがあると思う。だけど、うちの父親はタクシーの運転手だった。あの頃のタクシー運転手は多忙で羽振りもよく、あの人は家にいなかった。父親との思い出もほとんどない。軽井沢に遊びに行ったのは少し大きくなった後にアルバムで見たけど。長男だったからかアルバムにはたくさんの写真が残されている。もちろん、記憶はない。今も見返そうとも思わない。今でも写真が嫌いなのはこの辺が関係しているのかもしれない。母親は専業主婦だったと思う。小学生の初めに両親が離婚した後は女手一人で育ててくれたのは間違いない。だけど、私はこの母親との関係もそんなによくない。理由は分からない。なんとなく嫌なのだ。両親が離婚した後に地方に引っ越ししたけど、ちょうどプラザ合意かなんかで不況のために親は苦労していたと思う。親に勉强をしろとうるさく言われることはなかったけど、１回だけある漢字が読めなくて「思い出すまでノートの前にいた」のを覚えている。まあ、それはカンニングしたけどね。今考えても思い出せるわけないのに、何であんなことさせたんだろと思う。母親は内職もしていたから生活はやっぱり苦しかったのかもしれないと思いだした。その内職手伝ったりもした。そして、自分は小学生の時から新聞配達をしていた。何のために始めたのか分からないけど月6000円くらいを貯金していた。こんな感じなので医者になる環境がそろっていたわけでは全く無い。
- 小学生の頃
  「なんで医者になろうと思ったのか」という質問はよく受ける。多分、「今日は天気がいいですね」くらいの挨拶なのだろう。だけど、これは結構難しい。成績が良かったからとか、親が医者だったからとかそんな理由もない。小学生の時には、天文学者になりたいと宿題の日記に書いたのを覚えている。少なくとも小学生の時に医者になりたいと思ったことはない。