金属のイオン化傾向というものがある。
LI,K,Ca,Na,Mg,Al,Zn,Fe,Ni,Sn,Pb,H2,Cu,Hg,Ag,Pt,Au
水筒の内側はステンレスであり、ステンレスはFe、Cr、Niからなる。
たとえばポカリスエットのような電解質では、これらの元素がイオンとして少しずつ溶け出してしまう。イオン化傾向は絶対ではないのだ。
事実、ポカリスエットはステンレスなどの水筒に入れないようにと注意書きがあるし、ポカリスエット専用の水筒はポリエチレン製である。
知識のない小学生には、この理屈をもってきちんと指導したほうがいい。
過剰な重金属の摂取はいうまでもなく人体に支障をきたす。そのためも、ソフトドリンクいわゆるジュースはステンレス製の水筒に入れない方がいい。
また、次のような体験もした。
メダカを飼っている水槽に、卵をつけるための浮きを用意し、動かないように鉛のおもりをつけた。すると、メダカが次々と死んでいくではないか。金属のイオン化傾向を思いだし、水を変え、おもりを変えるとメダカは死ななくなった。
EUでは釣り用で使う、鉛製おもりの使用を禁止している。
イオン化傾向はあくまでも「傾向」であって、絶対ではないことは知っておいた方がいい。
というか理科は「法則」が多いが、これは実験をするとつじつまが合うからこういうのであって、「定理」は少ない。