弾丸de海幸山幸 | ぶらっと一人旅

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キャンピングカーや鉄旅、船旅が好きな親父です。

ホームページの広告バナーをクリックすると『弾丸フェリー』と言う企画が現れた。

これは、大阪・神戸方面から九州の別府・大分・志布志に向かう期間限定の企画で往復1万円~という現地泊なしの激安船旅ツアーだった。

九州と言えば、JR九州の奇抜なデザインで有名な水戸岡鋭治氏が手掛けた車両がたくさんあるので心が弾んだ。

しかし、この企画の九州側のフェリー発着最寄り駅には、まだ乗ったことがない列車が運行してないので、もう少し調べてみると大阪-宮崎のフェリーに同じ様な企画があった。

この企画の終了日が近づいていたので大急ぎで予約をし、実行日は10日後となった。

目的は、宮崎駅から南郷駅まで走る『海幸山幸号』に決めた。
こちらも、ネットで確認すると予約状況が座席数席になっていたので、最寄のJR西日本管轄駅で入手した。

出発当日は、急遽決めたので土曜日の仕事を終えてからの出発になり、18時45分大阪かもめ埠頭から出航した。

宮崎港着


翌朝、8時40分宮崎港に着岸。フェリーターミナルから宮崎交通の路線バスに乗り宮崎駅に向かう。

この企画が決まってから、駅での撮り鉄が出来るよう無駄のないように入線時刻を記載した
行程表を自作してポケットに忍ばせ確認しながら、JR九州の車両をまずは宮崎駅で撮影した。

9時18分、「ひゅうが9号」を駅撮りし、9時21分到着した、鹿児島中央駅行きの「きりしま7号」乗車し、4分後には南宮崎駅に到着した。(宮崎-南宮崎駅間は乗車券だけで乗れる)

南宮崎駅は、日豊本線、日南線、宮崎空港線が乗り入れる駅で、特急「にちりん」「にちりんシーガイア」「ひゅうが」「きりしま」が停車する駅でもある。

南宮崎駅


又、構内には宮崎車両センターがあり、国鉄時代のキハ40形・キハ140形気動車や、JR世代のキハ220形気動車や、817系電車も点検・清掃している。


今回、乗車する海幸山幸も一旦はこの車両基地で点検後、始発駅の宮崎駅に向かうのだ。
出発間近の海幸山幸の外観を思い存分撮影した。

10時10分、宮崎駅に向かった海幸山幸が戻って来た。
車両に乗り込むと、杉の木でレイアウトされた明るい車内に目を奪われた。

海幸山幸は、2009年10月10日に運行を開始した、コンセプトが「木のおもちゃのようなリゾート列車」と言う観光列車で、宮崎駅ー南郷駅間を日豊本線・日南線経由で運行する臨時特急列車なのだ。

海幸山幸車内


コンセプト通り、内装のみならず外装にも木材(飫肥杉)が使用されている点が特徴で、私の好きな水戸岡鋭治氏(ドーンデザイン研究所)が内外装のデザインを担当した。

私が途中下車する飫肥(おび)駅までの約1時間の間、車内では女性アテンダントの方が紙芝居をしたり、観光案内をしてくれたりと、旅を楽しくするのに一役かっている。

飫肥駅に到着すると、泰平踊り本町組保存会の方々扮する「侍と奴」が乗客を迎えてくれる。
乗降客が沿線上で一番多いこの駅では、停車時間も長く乗客が一旦降りてホームで販売している特産品を品定めしたり、記念写真を撮ったりと地域の特性を生かした趣のあるイベントを楽しんだ。

私は、飫肥駅前にある、レンタサイクルを借りて、約1,5km先の飫肥城跡まで足を延ばす事にしたのだが、この日はレンタサイクルも人気ですべて貸し出されていた。

路線バスも駅と城跡を結ぶ路線が無いので、仕方がなく徒歩で向かった。

飫肥城跡近辺では、飫肥の観光マップに食べ歩きができる引換券5枚が付いてる、飫肥城下町「食べあるき・町あるきMAP」を購入。

飫肥は、「九州の小京都」と呼ばれる城下町の風情と情緒のある町で、伊東氏5万1干石の城下町として栄えた。
石垣や蔵、武家屋敷、商人通り、武家屋敷通りなど帰りの時間を考えてゆっくり巡った。

まずは、MAPにも記載されている「鯉の遊泳」を大手門に向かう途中、脇道に入ると澄んだ水の中を泳ぐ、たくさんの鯉を見ることができた。

四半的射場→小村記念館→豫章館→飫肥城跡→歴史資料館→松尾の丸、と回りこの時期だからなのだろうか、雛人形が殆どのスポットでも展示されていた。

飫肥城壁


勿論、「食べあるき・町あるきMAP」に付いている引換券で、甘党の私は、全て甘いお菓子の5点の物を引き換えた。

街並みを探索しつつ飫肥駅へと向かい、飫肥駅で15時7分発の各駅停車の到着を待った。
駅舎内の待合所には飫肥杉で造られたテーブルとベンチが置かれ売店もあり、特産品を多く扱っている。

定刻通りの各駅停車で宮崎駅に向かい、宮崎港フェリーターミナル行きの路線バスの発車時間まで、宮崎駅構内で買い物。

19時0分、宮崎港を後にして大阪へ戻るフェリーに乗った。
行きも多少は揺れたが、帰りの便はそれ以上に揺れたが、徒歩で歩き回ったのが良かったのか、船内では熟睡してしまった。

海は夕日・朝日が似合う


本来は、大阪からでも夜行寝台で九州入りして乗り鉄・撮り鉄がしたいのだが、寝台特急も引退車両が多く、夜移動は皆無になってしまった。

行きたいポイントを絞って、鉄道以外の交通機関を駆使して乗り鉄・撮り鉄を楽しむのも良いかも知れない。