初対面の二人が向き合い、いきなり撮影。
僕にとっては初めて訪れる場所で、現場の状況もほとんど判らない。
限られた条件と限られた時間の中での、勝負。
会う回数が増え気心が知れれば、それはそれでリラックスした良い写真も撮れることだろう。
しかし初対面同士の写真は、その時以外に撮る機会は絶対にない。

「一期一会」

被写体はカメラを扱う僕から、初めて僕を知る。
僕は被写体をカメラとレンズを通して、初めて知る。
例外なく撮影現場の地は、僕を迎え入れてくれる。
そして被写体は、少しづつ少しづつ、心を開いて下さる。

東京 上野 応挙館にて
クリエーティブディレクター 日野火雅利  写真 南雲賢


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