写真整理アドバイザー
齋藤千奈津です。


銀塩写真は
水に強いと言われていますが
実際のところどうなんでしょうか?

たしかに
銀塩写真は
プリントの際に
液体の薬品で処理されますので
水に濡れても大丈夫そうにみえます。


そこで思いついたのが
水に浸けたままにしておいたら
どうなるだろう?

実験してみました!


写真を水に浸してみる

用意したプリントは3種類。

◯銀塩プリント
FUJIFILMの純正ペーパー
フロンティアで出力

◯昇華プリント
FUJIFILMプリンチャオで出力

◯インクジェットプリント
FUJIFILM「画彩」ペーパー使用
EPSONのプリンター、染料系インクで印刷



室温の水道水を注ぎます



水に浸けて放置します
サンプルはそれぞれ2枚ずつ用意。


2時間経過後

どれも大きな変化は無いようです。


1日経過後

紙が若干反っている感じがあります。


拡大してみると・・・



銀塩プリントは特に変化無い感じです。


昇華プリントは
表面にムラが見られます。
この時水には
キラキラした結晶みたいなものが浮遊。
写真では分かりにくいかな〜?


インクジェットは
表面ににじみは無いものの
ガサガサした感じになりました。


2日経過後

1日経過後とあまり変わりは無いようです



3日経過後

パッと見たところ
前日とあまり変化が無さそうに見えます



インクジェットプリントの淡色部分を見ると
赤っぽくなってきています。

実はこの時点で
銀塩プリントの表面をこすると
剥がれてしまいました!
下の写真内、赤丸印で囲んだ部分です



4日経過後

おや?

水の色が違ってきた!




5日経過後

銀塩プリントは表面が剥がれてしまい
画像を留められない状態になってしまいました





6〜8日経過後

以後は少しずつ
状態が悪くなる一方でした。




最終的に
8日経過後乾かしたものを
浸水前のものと並べてみました

左)浸水前
右)浸水8日経過後

上から 銀塩、昇華、インクジェット



銀塩プリントは見た通り
写真としての表面状態を保持できません。

昇華プリントは
表面を覆っていたものが剥がれた感じで
ツヤが失われていました。

インクジェットは全体的に
表面に細かいヒビが入っていました。



わかったこと

銀塩プリントは
一時的に水に浸かるなら
大丈夫なのですが

丸2日を超えての浸水が続くと
写真としての形を留められなくなる可能性が
かなり大きくなってしまうことが
この実験でわかりました。

災害などで
写真が浸水してしまった場合

救出するために
2日以内に水から引き揚げて
乾燥させることが大切なのは

それ以上の浸水が続くと
表面が剥がれてしまうからだと
いうことになりますね。

写真洗浄の際も
泥などの付着物を取り除くために
表面をそっと丁寧に洗うのも
写真の表面の層を
剥がさないためなんですね。



昇華プリントもインクジェットプリントも
銀塩プリントより水に弱いのか?といえば
水に弱い訳ではない
という結果になりました。

今回使用したインクジェットプリントは
表面にヒビが見られたものの
インクが溶け出すようなことはなかったです。


今回はFUJIFILM社の用紙を使いました。
他のメーカーの用紙での違いは未検証です。


いずれのプリント方式においても
長時間の浸水が続くのは
写真に大きなダメージをあたえます。

一刻も早く救出して乾燥させることで
写真の像を確実に残して
表面のツヤを失わないように
したいものです。


 
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