隙間です

夢は現実になり

現実は幸せになる

隙間より

心の隙間

                 夢愛

真っ白なテーブルクロスの上には庭で取れた真紫のブルーベリーと君の手作りのヨーグルト

僕の前にはウェッジウッドのコーヒーカップ 隣の椅子には飯を待っている 子犬がいる

森の中で朝の透明な風を感じ 焼きたてのパンの匂いがする理想の家庭を願ってた

小さなキッチンで料理をする うしろ姿の君 遠くで聞こえる小鳥の声が幸せであった

いつも心を掴みたくて でも いつも心が掴み取れなくて 君が消えることが恐かった

テーブルの上のグラス 残された氷だけが溶けていた 君のままでいい いつまでも僕の中にいるから 





落ち葉がゆっくりと二人に落ちていた 坂道を息を切らしながら君と手を繋ぎ歩いた 

太陽の光が樹のあいだをフラッシュバックのように僕らを照らしている 

本気に人を愛すれば 君が振り向いてくれるのだと いっしょにいることが愛情表現だと思ってた

山の頂上の公園で子犬と遊ぶ君  たかだか それだけの事が僕には幸せだった

いつも君を見ていたくて でも いつからだろう 君が見えなくなることが不安だった

僕の記憶の中では ずっと 生きている 取り残されたエプロン いつまでも君のそばにいるから


詩:隙間