ここはミートピア

 

miiたちが暮らす 平和な世界です

 

いいえ 平和な世界…でした

 

とつじょ あらわれたのです

 

ミートピアを おびやかすカゲが!

 

 

そんな世界の危機を露知らず、のんびりと一頭のてふてふを見つめる人の姿があった。

 

軽くて動きやすい服装。

太く凛々しい眉毛。

額にある仏のほくろ。

ハイライトの主張が激しいつぶらな瞳。

エターナル笑顔。

明るすぎるほど輝く金髪のアフロ。

 

一見すれば、のんびりやさんで一人旅をするただの旅人。

しかし、彼こそが、この物語の主人公であり、伝説の勇者、『しゅう』なのである。

もっとも、彼自身はそれをまだ知らない。

 

「ふぁーあ 今日も平和だなー」


大きな欠伸をしたしゅうは、青々とした空を見ながら、すき家に行こうか、なんて考えていた。

 

「ん?」

 

突然、空から謎の青い球が飛んできた。

ふわりふわりと宙を舞う青い球体。よく見ると、ふたつ、ぎょろりとした目がついている。

 

目を真ん丸にして見つめるしゅう。

 

すると、謎の球体は、しゅうの目の前の、てふてふへ憑依した!

 

「ひゃっ!」

 

気持ち悪さのあまり、しゅうは手を振って飛び上がる。そして全力で走って逃げた。

 

「うああ、うああ、うわああああ! ……はぁ、はぁ。ここは…どこだろ?」

 

夢中で逃げているうちに、知らない場所まで来てしまった。幸い、少し先に町が見える。

げんきなしゅうは、苦い表情をころっと笑顔に変えて、町へスキップで向かった。

 

 

──のどやかな平原

 

その一角にある、サイショーの町。

 

ここでは、いろんな人が、平和に暮らしていた。

 

地底世界から外に出て、この町に住むことになった、アズゴア。

地底世界から外に出て、夢を変えた、トリエル。

図書館から外に出て、健やかな子どもを育てる、パチュリー。

パチュリーに育てられ、実の親を知らずに元気に駆け回る、アズリエル。

5歳児にして魔法使いを射止めた、しんちゃん。

口調に親近感を覚えしんちゃんと付き合うことになった、まりさ。

今から母ちゃんのお遣いに行く、ジャイアン。

権力を手にしたがドッペルゲンガーを恐れ強くなれない、ジャイアン。

 

 

町の人々はみな、なんてことない、平和な日常を送っている。

しゅうは町を走り回り、人々の顔を見て楽んだ。

「いい町でしょ このサイショーの町は」

町長もうれしそうにしゅうに話しかける。

 

そのときだった。

 

それは起こった。

 

 

「…ん?」

 

「わーっ! なんだ!?」

 

「なんだい なんだい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──のどかな平原

 

その一角にある、サイショーの町。

 

ここでは、いろんな人が、平和に暮らしていた。

 

最初にお出迎えするのはのんきな案内人のムスカ大佐。

店番をする、ごめんなさいどこ出身か分からない紫髪の方。

走り回るこどもを見守るこちらも出身の分からないお方。

クッパか何かと思われるいかつい子ども。

ラブラブカップルの片割れのおじいさん。

たぶん取材のために付き合ったたぶん射命丸文。

すごく平凡な身なりになってしまった上イヤミを覚えた富岡さん。

それ以上に平凡なたよりない町長。

 

 

町の人々はみな、なんてことない、平和な日常を送っている。

しかししゅうは、一抹の違和感を覚えていた。

町を抜けようと、しゅうは大通りを駆け抜ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──とある平原にある、サイショーの町。

 

ここでは、いろんな人が、平和に暮らしていた。

 

自分が化け物であることを自覚していないカオナシ。

メガネをかけた初音ミクに見える店番の人。

子どもを暖かく見守る灰色髪の人。

子どもになったことを喜んでいるチビワリオらしき人。

ラブラブカップルの片割れの青髪。

ラブラブカップルの片割れの茶髪。

イヤミを覚えたのはらひろし。

首だけで生活してたのに体が復活してしまった町長。

 

 

町の人々はみな、なんてことない、いつもの日常を送っている。

しゅうは町を駆け抜ける。

しゅうの記憶では、この町を訪れるのは初めてだ。

町の人を見ても、これが初めてであることは間違いない。そのはずなのだ。

なのになぜ、こんなに既視感を覚えてしま

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──サイショーの町。

 

ここでは、いろんな人が、平和に暮らしていた。

 

この「町」で生まれ育ったのんきな案内人むらびと。

むらびととうり二つの顔をもつ店番のこいし。

珍しい来訪者に喜び駆け回るミニジャイアン。

心配の目でジャイアンを見守る。

ラブラブカップルの片割れのジャイアン。

ラブラブカップルの片割れのフラン。

鼻の中にひげを埋め込まれたジャイアン。

生殺与奪の権を軽率に他人に握らせそうなとみおか町長。

 

 

町の人々はみな、なんてことない、平和な日常を送っている。

しかししゅうは、今にも逃げ出したかった。自分でも何かは分からなかったが、得体のしれない恐怖感が、しゅうを走らせていた。

町の端まで行ったとき、とみおか町長が不安げな顔で話しかけてきた。

「ど どうも旅人さん。何をそんなに慌てているのですか。俺を嫌っていないなら、もうちょっと、この町を見ていきませんか……」

そういわれては、しゅうは先には進めない。少し戻って、町長と話すことにした。

 

「いい町でしょ このサイショーの町は」

 

そのときだった。

 

ふたたび、それは起こった。

 

 

 

 

 

 

 

 

バイツァ・ダストされるしゅう

 

 

 

 

 

 

 

 

philです。

またアメブロ始めちゃいました。

HTML練習を兼ねて…。

φたちに物語は、まだ頭の中にはありますが、元文章が残っていないので()新しくなってお送りすることになるかも知れないです。

厨二病小説書きます。

多分です。

つもりです。

以上。