ここ数年、学会は全てオンラインで参加していましたが…

久しぶりにリアルで参加しました。



普段、在宅訪問を行なっていますので…

そこに関連する事についての情報収集と情報共有をして、普段の業務に活かす事が目的です。



その中で、興味深かったのが「認知症の在宅医療」



先日もこのブログで、「服薬支援ロボ」について書きましたが、本当に今の日本において、「認知症」や「在宅医療」は他人事ではない事を実感しています。



今回の講演の中でも、現在の日本の認知症高齢者の数は、小学生の学童数とほぼ同じ…と発表されていました。



私達は、普段当たり前に小学生が登校する姿や遊んでいる姿を目にします。

この子達と同じ人数の認知症の患者様がいると考えると…

あらためて、ちょっと衝撃を受けました。



さらに言えば…

認知症予備軍の軽度認知障害を持つ方を含めると…

合わせて1000万人以上となり、小学生の学童数をはるかに超えます。



先日の帰宅時も、バスの中で、ちょっとしたハプニングがありました。



普通にバスに乗車したご高齢の男性。

本来なら、乗車時や降車時にICカードなどをタッチするのですが…

何も持たずにそのまま乗車。

降車時、運転手に運賃を支払う様に促されましたが、何を言われているかが、わからないご様子。

何回かのやり取りの後、鞄からお財布を取り出しましたが…

お財布を見せるだけで、降車しようとされました。



お財布からお金を出して運賃を支払うと言う事が、理解出来ない様です。

運転手さんが、何度も説明しましたが、ご自身ではなんともならず、結果的に運転手さんがご本人の許可を得て、お財布から運賃を出していました。



私の薬局でも、普段からご利用されている患者様の身なりが急におかしくなってきたり、お薬代のお支払いの際、いつも1万円を支払う…など

「?」と感じる事が度々あります。



その様な事が重なった場合は、なるべく早い段階でご家族様やかかりつけ医にお話をさせて頂くようにしていますが、本当に最近はこう言う事が増えてきたと実感しています。



こう言う場合、ご自身に何かお話をしようとしても、その場を繕うだけで、状況が改善されない事が多いので…

(この、その場を取り繕う行為も認知症の特徴です)

やはりご家族様に薬局でのご様子をお伝えする様にしています。



通常、ご家族様にご連絡を入れた後は、ご家族様がご本人を受診させる事になりますが…

ご家族様の中には、親御様の現状を認めたくない方もいらしたり、受診をさせたくても、ご本人が拒否されたり…と、それなりのハードルがあります。



ご本人が受診を拒否する際には、あらかじめ医師とも相談の上、「健康診断」を受ける…としてご本人に伝える事でなんとかなる事が多いです。



いずれにせよ、今回の学会参加を通して

少子高齢化が抱える問題や、在宅医療を見つめ直す機会となりました。



さらに…

他のエリアで仕事をしている会社の仲間と、本当に久しぶりにリアルで会う事も出来、現場の情報交換も出来ました。



再びコロナの感染者数が増える中、リアルでの学会参加にはかなり慎重になりましたが…

リアル…って良い!

色々な事がオンラインで済む様になる中、リアルの良さも再認識する事が出来た学会参加となりました。