こんな記事を書いていたんですね。


このとき

妊娠初期でした。


妊娠の安定が悪かった私は、

「この子をしっかり産み落とすこと」

それがなによりも大切、と

頭でも心でもなく、本能と魂で

ただただ決めていた。


そういう時期だった。


なんで生まれてきたんだろう?

なんで死んでしまうんだろう?


そんな生半可な気持ちでは、人間ひとり産み落とせるはずがない。

そんなふうに

私のお腹が言っていた。



ずっしり腹と腰が座らざるを得なかった2年前。

いまは息子は1歳を超え

最近は自己主張をするようになった。

それはまるで「思い通りにはならないよ!」

と弄ばれているかのよう。


何をやっても可愛いけれど、そんなに余裕があるわけでもなく

言葉の通り、駆け抜けたこの1年。



今年は多くの人を亡くした。

どの方も

その方の背中を見て、歩いてきたような人たちだった。

商売の大先輩

お茶の大大先輩。

いつも迷うことなどないのでは、と思うくらいに

どっぷり商売であり、どっぷりお茶のお方たちだった。

あんなに勢いよく

ピュアなエネルギーで立ち向かいたいものだと思っていた。



どうにか苦しまないで、

といくら思っても

やはり人は苦しんで、亡くなっていく。

とてもとても、やるせない。

けれど、本人はそうではないのかもしれない。


「おっちゃん、最近どう?」

と聞いたら

「ボチボチでんなぁ」

とイタズラな顔で笑ってたおっちゃんの顔

またいつか見れるかな。



あの世でいつか、また同じ問答しよう。

おっちゃんは背広着て、

私はキモノ着てさ、

で、あの業務用のエアコンがうるさかった昔の展示場で

反物クルクル巻きながら、ガハハ!って笑おう。



まだ早いから

もうちょっとおばあちゃんになってから会いにいくよ。

「ほんままゆりちゃんには敵わへんなぁ〜!」

そう笑って、いつものおやつ頂戴ね。