一般的にフィラーは人体の皮膚及び皮下組織に注入し、不足している空間を充填してくれるジェール状の物質のことです。私達がが知っている殆どのフィラーはヒアルロン酸(Hyaluronic acid)を原料として作られます。

 

 

ヒアルロン酸は人体にも存在する物質ですので人体に優しいですが、注入後は持続性がなく人体に吸収されてしまうという欠点があります。殆どのヒアルロン酸フィラーが6か月~1年程の持続性は持っています。勿論定期的にフィラー施術を受け続ければ問題ありませんが、どうしても面倒なことでもありますので多くの製造会社は持続性の良いフィラーを開発しています。フィラーの持続性を高くするにはヒアルロン酸ではない他の材料で作る方法もありますし、或いはヒアルロン酸を加工し物理的な特性を向上させる方法もあります。

 

 

ヒアルロン酸ではない他の材料でフィラーを作るという試みは長期に渡って続けられています。カルシューム成分でフィラーを作ったり、動物の体内から抽出したコラーゲンで作ったり、ポリアクリルアミド(polyacrylamide)という物質を使用したりもします。ヒアルロン酸にデキストラノマー(dextranomere)という物質を混ぜたフィラーの発売もありました。

 

これまでご紹介させていただいたフィラーはその持続期間を大いに向上させたものでしたが、フィラーの持続期間を長くするということはむしろフィラーの致命的な欠点であるということも判明しました。それは溶けにくいからです。上述のフィラーは炎症が起こったり形成がが気に入らなくても溶かしにくいため問題が起こります。絞り取ったり、施術部位を切開して掻き出す方法もありますが完全に取り除くことは難しいです。一方でヒアルロン酸フィラーは長持ちはしませんが問題発生時に除去用注射できれいに溶かし除去することができるのでこの点においてはとても優秀なものです。

 

 

PLLA, PLA, PCL+CMCなどの材料で作った長期持続可能なフィラーも開発されました。このようなフィラーは注入された部位のコラーゲン生成を助けますが、より生体に優しい反面やはり好きな時に除去することはできないという欠点はあります。最近殆ど水分だけで構成さた持続性が良く、好きな時に生理食塩水で溶かすことができるフィラーが開発され話題となっています。しかしこの製品もまた水分以外の成分が溶けて完全に吸収され除去できるという根拠はありません。

 

 

上述のようにフィラーの持続期間を延長する方法にはヒアルロン酸の物理的な特性を向上させる方法があります。一般的にヒアルロン酸フィラーはヒアルロン酸分子を交差結合(cross linking) させ持続期間を延ばしています。交差結合させていないヒアルロン酸を注入すると1,2カ月も経たないうちに溶けて吸収されてしまうでしょう。製造会社はこの交差結合の方法を研究し、ヒアルロン酸フィラーの持続期間を延長する努力を続けています。しかし交差結合方法を改善し持続期間を延ばすことは容易ではありません。ヨーロッパの製造会社を中心に持続期間を1年半~2年まで延長可能な製品が発売されています。

 

 

でも新しい美容先進国として名を挙げている韓国ではマイクロビーズ(micro beed)工法という交差結合方法が開発され、その持続期間が3~5年以上のヒアルロン酸フィラーが使用されています。この製品なら長持ちできて簡単に溶かすこともできるのでとても画期的な製品だと思いませんか。(製品説明サイトはこちら)

 

 

フィラーは全部同じものだと考えず正確な基準に基づいて良いフィラーを選ぶ知恵が必要となります。このブログの情報がこれから施術を受けようとする方々に良い情報となること願います。