楽しい記憶は永遠に
想像出来るだろうか。
自分で食べれなくなること。歩けなくなること。生活出来なくなること。
人は1人では生きられないというけれど、行き着く先が介護とは限らない。それでも、最期には介護に頼る人が大多数のはずだ。
認知症の方は短期記憶からなくなっていくという。ご飯を食べたことを忘れる。自分の居場所が分からなくなる。季節感がなくなる。時間の感覚がなくなる。
それでも。
楽しかった思い出は無くならない。
「富士山に登ったの」
「娘の名前はね」
「みんな帰ってくるからご飯作らなくちゃ」
もちろん認知症の症状は人それぞれだが、楽しいことはいつまでも心にあるのだと思う。
辛いこと悲しいことをたくさん経験しても、最後に残るのは楽しい記憶。そうだと思いたい。
家族と離れて暮らしている人も多いのではないだろうか。
僕もまだまだ、親孝行が出来ていないが。たまに電話したり、一緒にご飯行ったり。そんな些細なことを積み重ねていき、どんな状況になっても楽しい出来事を思い出してくれたらいいな、と思う。

