昨日は更新したマイナンバーカードの受け取りに、区役所に行きました。

 

戸籍なんかの窓口とは別に、多めの人が配された特設窓口あり。

予約していたので、受付はスムーズでしたが、受け取り自体は暗証番号の登録を対面でやっていることなんかで、なかなか時間がかかりそう。

 

心配性なので特設窓口のトイメンの長椅子に座って、呼ばれるのをひたすら待つ。

従って、窓口に来る人達に職員さんが対応しているのが、否応なく見えて、聞こえてしまいます。

 

その丁寧さと、忍耐強さ、親切な態度、等々、とにかく感激!

 

老人が多いから、まず耳が遠くて何度も聞きなおす。

暗証番号はアルファベットと数字をまぜて8桁以上。アルファベットは大文字だけ。

こんなこと、と思うでしょうが、普段アルファベットになじんで居ない人も居るだろうし、混ぜて良いのか固めるのか?とか、イロイロ良く思いつくネ、という質問がある。

 

職員さんは、いやな顔一つ見せずにニコニコていねいにご指導。

そのあと、どこで待つか、などとクドクド聞かれても、ニコニコ。

 

番号が画面に出ますから、見えるところにしてくださいね。

声に出して、お呼びもします。

トイレに行きたいんですけど。

どうぞどうぞ、戻ったら番号が出てないか確認してくださいね。

トイレはどこですか?

左手の奥ですよ。

番号はどこにでるんですか?

上にスクリーンがあるのでそこに出ますよ。

スクリーンてどこですか。

すこし下がって上見てください。

あー、ありました。

トイレどこですか?

 

無限地獄

 

ここから一挙に飛躍します。

 

アメリカに住んでいたので、免許の書き換えとかで似たような役所に行ったことがあります。場所にもよるのでしょうが、私の居たあたりは相当良い所とされていましたが、それでも職員は来庁者を待たせて、イライラさせることを楽しんでいるとしか思えなかった。他の海外に住む方のブログを見ても、ほぼ同じ。

 

いや、ここで「日本がい~」の雄たけびを上げようと言うのではありません。

 

そういう社会なのです(いまのところ)。

 

そして、また大きな飛躍をします。

 

あるところで、映画の「パーフェクトデイズ」の批評を見ました。

 

毀誉褒貶と言いますが、最初のKIと最後のHENがけなす方みたいです。

 

そのKI・HENにあったのが、主人公がトイレの清掃員だが、これは低賃金労働を美化している、とか、そう言うのは「男性西洋人」(多分監督がドイツ人だから)の発想でケシカランというエライ先生のお言葉。

 

トイレ清掃員=低賃金労働者

低賃金労働者=不当被差別者

低賃金=良くない

(そうすると高賃金=良い)

男性西洋人=悪

(すると女性東洋人=善? 例えばさなえさん)

 

カネだけでは人生の価値は測れないというのが、この社会の美徳と信じてきた私としては、区役所の職員さんのプロフェッショナリズムを見たあとに、その記事を読んだのでがっかりした次第。

 

ついこないだまで、3Kとか呼んでたのに、急にエッセンシャルワーカー。

 

正当な報酬を保証することは大事ですが、自分の仕事を誠実にこなすことも大事。

区役所の職員さんは、神対応でボーナスが増えるわけじゃないでしょうが、プライドを持って仕事に励んでいる。給料の多寡でサービスレベルを変えるのか?他の仕事の方が一円でも多いから転職するのか?コスパだかタイパだか知らないけど、ひたすら多く貰うことをヨシとする社会にだけはしたくないと改めて思った次第。

 

おつかれさま~