ごきげんよう。
最近、ずっと気候はあまり良くないですね。
台風が来る少し前、雨の日に一人でティーサロンへ。
ドアマンをしていたのは金澤さん。
私は、階段を降りてすぐに金澤さんの温かく、優しい笑顔で迎えられるのがとても好き。
心の高揚を感じながらそのまま玄関横にあるソファーへ。
そのまま、金澤さんは自身の業務に専念しながらもしっかりと私が今どういう状態なのかをチェックしてくれておりました。
どういう状態なのか、というのも風も強い雨の日の帰宅で少しばかり濡れてしまったお洋服、そして鞄等。
業務を一段落させた金澤さんはスッとタオルを渡してくださいました。
金澤さん「お嬢様、こちらをお使いくださいませ。風邪を引かれませんように…」
そう言ってくださった金澤さん。
彼の心遣いがとても嬉しかったのです。
お礼をお伝えすると
金澤さん「そんな!勿体ないお言葉でございます…。私は当たり前の事をしたまででございますから…」
なんて謙虚な人。
ありがとう、お陰様で多少は寒くなく過ごせましたよ。
帰宅が終わり、池袋でしばらくウィンドウショッピングをしていたら偶然にも友人に会いました。
友人と、お喋りをしている中でこれからの予定を聞いてみたらこれから帰宅をするとの事。
使用人が入れ替わる時間帯での帰宅をする友人を見送るついでに
やはり先程のお礼をしっかりとお伝えしたくて階段を降りました。
「金澤さん、改めて先程はありがとう。とても助かりました。やはりさっきの帰宅前の数秒じゃ足りなくってしっかりお礼を言いたくて戻って来たの。本当にありがとうね。」
金澤さんは驚いた顔をしてはいたものの、すぐにいつもの優しい表情に戻り
金澤さん「私は本当に、お嬢様の為にごく当たり前なことをしたまでですから…」
そんな金澤さんは話をつづけながらも斜め前に立っていたのをしっかりと私の目の前一直線に並ぶように立ち
しっかりと私のお礼の言葉を受け止めてくださいました。
「私にはその「当たり前の事」が出来る人こそが素敵だなって思うの。」
金澤さん「お嬢様…なんという勿体ないお言葉でしょう…。私には大変持ったいのう存じますがそのお言葉をしかと心にしまっておきます。」
なんという素敵な人。
金澤さんが憧れの使用人と言われるだけあります。
彼の持つ空気感も包まれるような包容力のある人だと思います。
以前は、金澤さんが執事デビューをしたその日に担当に当たったこともございました。
思い出すと再び心が高揚致します。
担当に当たった日には、私の好きなジノリ指定でお願いしたら
1番好きなカップを持ってきてくださったり。
美容でお悩みになっていたり、知識を披露して下さったり
カミカミで全然舌が回ってらっしゃらなかったり。
全てが可愛らしく思えてしまいます。
使用人が少なくなりつつある今、この人には本当に辞めてほしくないな。という気持ち。
無理のない範囲で頑張ってほしいけれど…そうもいかないのかしら。
彼にはぜひともあのままで、いてほしいですね。
いつもありがとうね。
