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AKB48小説 「干支物語」

48グループのメンバーと十二支を題材にした小説です。

美優紀「もう、なんでわかったんかな?そ、うちやねん。けっこうわからんと思ってたんやけどなー。」



「美優紀さんと確信を持ってたわけじゃありません。ただ仮定となることを全て組み合わせると可能性があるのは絞られます。」


未「その話詳しく聞かせてもらおうか。」


美優紀の隣に未が現れる。



「まず最初に現れた分身は島崎遥香さん。そこから考えて普段から遥香さんに会うことの出来る人物に絞る。違和感がないとすると48グループの中でもAKB48のメンバーが有力、他の姉妹グループとは考えにくかった…ただ、美優紀さんのような兼任メンバーや選抜メンバーも可能だと思った。
そこからマオの縁の力を使い未の痕跡を探した。」

美優紀「でも、おらんかった。」


「そう、でも最初から無理だったんだ。だって美優紀さんと俺は会ってないからね。」

美優紀「何言うてるんですか?この前会いましたよ。」

「俺も会ってるとばかり思ってた。そこであの時いた遥香さんと同じチームの子達は除外しかけたんだ。」

未「何故しなかった。」


「思いだしたんだ。お前が出した俺の分身、まあ俺が十二支の力を受けにくいがために今の半分くらいの年齢のときの俺がマオに会ったときマオは”その子誰よ?”と言ったんだ。お前の毛を引っ張りまでしたのにだ。そこから分身を作っても十二支やマオの様な存在への縁は出ないと考えた。となると俺が会ったメンバーでも分身なら痕跡は出ない。」

美優紀「なら振り出しに戻るんじゃないですか?なんでうち?」


「違うアプローチをかけたんだ。」

美優紀「違うアプローチ?」

「俺の分身を出した時未が現れたから接触という条件が満たしたと思った。じゃあなんで弟の分身は出さなかったのか?予期せぬ分身が現れたから…そうじゃない。あの時弟は外を見るため助手席側のドアに寄っていたからだろ。」

未「それがなんだ。」

「接触っていうのはただ会えばいい訳じゃないんだろ?分身を作る為にはそいつに触れなきゃいけないとすると運転に気をとられている俺にしか触れることが出来なかった。」

未「…。」


「どうやら合ってたようだな。しかも順番から考えて分身を出せるのは直近で触れた者に限られる。すると遥香さんに触れれてしかも俺に触れた者が未に憑かれた子になる。俺もどこで触れたかは確かには出来ないけど1人は思いついた…美優紀さん君だ。君は怪我の心配をして俺に触れている。ただこれでも絞るにはまだ不安が残る。」


美優紀「その割には、ここに辿り着いたんやな。むしろここがわかったのはなんでですか?」

「これだよ。」

一枚の紙を美優紀さんに渡す。

美優紀「これ…」

「うちに届いた週刊誌に載る予定だった記事です。これは美優紀さんですね?」


美優紀「ノーコメント。うちはその時間は収録中なんで。全くデマの記事を取っとくなんてよっぽどずぼらなスタッフさんもいたもんやな。でもこの記事だけでよう場所までわかりましたね…名前も伏字、場所も都内某所、記事書いた人や写真を撮った人までわからんのに。」


「六次の隔たりだよ。」

美優紀「なんですか?それ…?」


「もし、知り合いたい人がいたとして六人の人を介したらどんな人にも会えるって説だよ。まぁ半信半疑ではあったけど、私達が生きる世界なんて意外に狭いってこと。まぁこの業界にしぼっていったらこの写真に写る場所に辿り着いた。後は、美優紀さんとこの男性の縁を探せば君がこの場所に来たことの確信が得られる。」


美優紀「ふーん、で?どないするんですか?この写真に写ってるのは私やって誰かに言うんですか?誰も信じへんやろうけど。」

美優紀さんが冷たく笑う。

「この事は私が墓まで持っていきます。美優紀さん、もうやめましょうよ。」


未「おっと、それで追い詰めたつもりか?お前は考えたはずだ。美優紀に連絡するには早すぎた。今の時点でお前が不利な立場にいる事をな。」


確かにマオを中に入れた状態でしかも尾行されていた事に気付かなかった。

美優紀「そういうこと…どちらにしろうちらが仕掛けようとした所に1人で来てくれた。むしろ陽斗さんが諦めてこっちについてくれたら変に痛い目に遭わんでも済んだのにな…ごめんな。」


後頭部に衝撃と鈍痛が走る。

訳も分からずに前に倒れる。


未「お前達とはもう少し遊ばせてもらうぜ?」

美優紀「陽斗さん…堪忍な?でもうちも目的の為には手段選べへんねん。」


「美優紀さん…」


アスファルトの地面に横たわり、悲しそうな美優紀さんの顔を最後に意識を失った…