【コラム混ぜ小説】

題名「カラテじゃない天国変」

◯第一幕

「カラテ部に入りませんか?怪我もなくて健康になれる、良いチャンスですよ!」

学生くんはカラテに興味があった。

弱い自分を、「東大一直線」みたいな容姿をしている、自分を変えたかった。

でも、そんな勇気なんて無かった。

「勇気が無一文」だった。

「勇気ホームレス」な状態だった。

「学生くんから、学生を省略してみようぜ!」

「(省略)くん」

「(笑)(笑)(笑)!」と、仲間から大笑いされたことがあったら嫌だなあ。

そんな青春を送りたくないなあ。


現実逃避に浸るために、帰りにブックオフに立ち寄った。

漫画「和田ラヂヲの徐々にポイマン」を買うために。

しかし、そこは異常空間だった。

なんと、この古本屋、この店舗、漫画は全部「東大一直線」しか置いてないのだ。

「ヤバい、帰ろう。♪ヤバいよ、ヤバいよ~!」

と急いで古本屋から出ようとすると、店員から声をかけられた。

楳図かずお的にゆっくり後ろに振り返ると「ほら、落としたよ、「おぼっちゃまくん」を!」

すると、学生くんはそれを棚に戻した。謝罪をした。そして帰った。

◯第二幕

カラテは「殴る」というイメージはあるが、そんなことはない。

「ソフトテニス」ならぬ「ソフトカラテ」があるのかも知れない。

「テニプリ」ならぬ「カラプリ」みたいなものだ。

殴らずに「フルコンタクトカラテ」じゃない「フィットネスカラテ」ならいいじゃないか。

「テニプリ」の作者も「カラプリ」を書いたらいいのに。売れるよ。腐女子とかに(笑)

◯第三幕

さて、「腐女子に賞味期限はあるのか?」と思う。

「拘置期限はあるのか?」

「バナナは腐っているのか?」

「バナナにも賞味期限はあるのか?消費期限もあるのか?」

「いや、バナナは腐ってるからこそバナナじゃないか。古い偽の東京バナナ的な」

いや、腐っているのは腐女子だろう。

でも、人間は腐らない。

じゃあ、声優はどうだ?賞味期限なんてないし、消費期限ですらない。

じゃあ、仕方ない。結論として、「腐女子も声優も期限なんてない」

あ、レンタルビデオ店のDVDには期限はあるけどね。そこんとこ、よろしく。

◯第四幕

「堀井のずんずん調査」というのがあった。分析的な観点で定点観測していたコラムだ。

文春だったと思う、連載。

だが、ここで危惧しているのはコラムではない。タイトルだ。

「ずんずん」というタイトルは今には相応しくない。コラムの内容は本当に面白い。

的確なスナイパーのような、凄腕のアサシンのような的確な着眼点を持っている。

しかし「ズンズン運動」なる事件があった。ダメだ、こんなことは。事件は解決して

本当に解決して良かったのだが、偶然なる一致だ。しかし、偶然なのだ。

ドッペルゲンガーと出会うかの如くの偶然である。

と、真面目ぶっていたけれど第五幕の始まりです。

◯第五幕

天国にいた。天国にいたけれど、地獄じゃない、地獄変でもない。

いうなれば「天国変」だ。心地よい。

学生くんは死んだのか?部活勧誘の部活くんは?

そうなんだ。部活くんは地獄に落ちたのだ。念願の「地獄変」に。

きっと「カラテ地獄変」の世界観を体感しているだろう。

閻魔大王と一緒に。「なまか!」って言いながら。

如意棒を片手に持って・・・って、それじゃ悟空だ!スーパーサイヤ人だ!

「サイヤ人地獄変」とか、あるのか?あっちにもマンガ喫茶があるのか?

興味はないが、関心はある。関心はあるが、興味がない。

どっちなんだ?どちらもナンセンス!

「やあ、あんたも天国の天国変に落ちたのか?」

と、天国サイヤ人が話しかけてきた。

「大魔王か?ドラクエの!」

と、学生くん。

「違う。お前をこの世界に引きずり込んだんだ。地獄より良いだろ?」

「何だ?うん、そうだな。よく考えたら、地獄より天国が良いな。」

「だろ?お前を思ってのことなんだ!さあ、儀式だ!」

「何の?ニンニク注射?鼻ニンニク注射か?」

「もっと痛いぞ!天国麻酔をかけるからな。」

と、天国麻酔を注射する。

「(叫び声なので省略)」

間。

段々、叫び声が聞こえなくなる。

仮面ライダーの手術に似ている。

映像から何からそっくり。

テレビの小窓にいるみたい。

「今から、尿道にピスタチオを詰めて、小指も詰めて、「天国」の焼き印を押すぞ」

そこからは一連の流れである。流水に当たってヤケドしたような痛みの焼き印。小休止。

「目覚めたら!腕に「天国変」のマークが!」

「ないだろ~!」

「え?」

「ないだろ~?」

「え?」

「ないだろ~!小指が!」

「あ!小指が、小指の思い出が・・・!?野田秀樹の演劇を彷彿とさせる俺の小指が・・・」

「な?天国にもリスクはあるんだぜ」

変な天国に召される、学生くん。

◯第六幕

「東大の講義録」「京大の講義録」を右手、左手に持って祭られている学生くん。

夜な夜な動き出す学生くんに成仏のプロ「成仏坊主」がロレックスを腕に巻いて

巻き舌でコーラスを流しながらステップワゴンに乗って現れる。大音量。

成仏坊主がお経を唱えて、ちょっと、アレンジしたお経で成仏しようする。

「召喚獣」を呼び出すしかない。この成仏坊主は元々、遊戯王の大ファン。

「俺も遊戯王になる!三十代でも、四十代でも、中年だって、遊戯王になりたい!」

ふと、我に返ると、ここはゲームセンターでもあり、ホビーショップでもある場所。

「あ、俺、成仏するの忘れてた!」

しかし、成仏に失敗したわけではないのだろう。

今でもキチンと祭られているのだから。

(終)