数年前、友人とクリスマスミサに参加した。
プロテスタントの教会へ行き、牧師さまのお話を聞いた。
どんな話か忘れてしまったが、心が洗われるようで、感動して帰ったことを覚えている。
帰り道、いっしょに行った友人に、いい話を聞けたね。と話していたとき
わたしが、
世界中の人みんな、聖書読んでこんな気持ちになったら戦争なんてなくなるのにね!
と言ったら友人に
そんなことはない。残念ながら絶対にない。
同じ聖書を読んでも、人によって解釈が違うから。聖書を読んで、戦争が正義と思う人だっているんだよ。
と言われた。
すこし考えれば当たり前だし、
その通りなのだが、牧師さまのお話を聞いてピュアな心になった後に聞いたからか、
わたしはその言葉が衝撃で仕方なかった。
友人のその言葉をずっと忘れられない。
どんな話、どんな状況、どんな場面でも
人によって見方、受け取り方は様々なんだ。
誰かと、いま、きっと同じこと考えてる。とか同じこと思った!と感じたとしても
100%同じことは絶対にない。
今までの人生が全然ちがうから。
それぞれの記憶や経験から、その時のイメージが出来るから、同じわけがない。
わたしが優しさとして伝えた言葉が、
相手にはまっすぐ伝わらないときもある。
意図せず他人を救う言葉を発しているときもある。
励ましたくて言った言葉で深く傷つけてしまうときもある。
悩みも。
ある人には大きな悩みはまたある人には小さすぎて気にも留めないことかもしれない。
あんな器用なことが出る人が、こんな悩みをずっと乗り越えられないときもある。
別に気にしてなかったことを、ふと人にいったら驚かれたりするときもある。
え?そんなことがあったの?って。
こっちからしたら、言うつもりすらなかったのに。
でもでも、そんな大袈裟に言われたら、
言われてから気にし出しちゃったり。
すべて、物事をさまざまな角度から見ること。
他人の意見をすぐに否定しないこと。
同じ聖書を読んで、同じ教会で同じ神に向かってお祈りしている人々も
全員同じことを考えているわけじゃないんだ。