4面スピーカー1個(ユニットは4組)で4チャンネルマトリックスに挑戦! | 業務外日誌

4面スピーカー1個(ユニットは4組)で4チャンネルマトリックスに挑戦!

 以前ログったことのあるエルシー製の4面スピーカー1個で4チャンネルの音場が創り出せるか否か?やってみることにしました。 

 使用したのはコイツ。4つの側面全部に2ウエイのユニットの 取り付けられた変わり者です。


 すでに「人を元気にするサロン」であるペッパーのお店の施術スペースには、コレが2台吊るしてあってステレオになっているのですが、今回は、スピーカー4台を4隅に取り付けてサラウンド空間となっていたフロントの音場を、こいつ1台でまかなおうというワケです。



 まずは4組のスピーカーのケーブルをひとつのターミナルに集合させていたのを1組につきターミナル1個(ターミナルは計4個)に改造します。


 スピーカーの軸が、正面から見て45度ずつズレるようにセットして正面から見て左をフロント左。右側をフロント右。後ろ側は正面から見て左側をリアの右。右側をリアの左という具合に結線します。


 バッフル面をフロントの左から右回りに眺めていくと。フロント左→フロント右→リア左→リア右という具合にスピーカーが並ぶワケです。


  有線やCD等外部入力→プリアンプ→デジタル・サウンド・プロセッサー→パワーアンプ(プリメインアンプ2台のメインアンプだけを使用)→スピーカー(フロント&リアの4組)


 というあんばいに結線して音を出してみますと…音源は有線の癒し系(いわゆるイージーリスニングかな?)のストリングスやピアノだけど…う~、妙なる音だ! 素晴らし過ぎる!


 なんせ、前にも後ろにもスピーカーを意識することがないのに、音が天井を伝播して、壁づたいに降り注いでくるんじゃもんネ!


 天井もバッフルになってるから、実に、それこそ限界知らずな感じで伸び伸びと鳴ってくれちゃうんだ、コレが! しかも、かんりな音量であるにもかかわらず、音楽聴きながら会話が成立しちゃうんだ!


 邪魔しないんだ。音楽が。通常の生活を。


 重低音は足りない感じだけど、コレはスーパーウーファーを転がせば解決するハズで、それより、この心地よい鳴りっぷりは、部屋の空気を音で占領してしまうボーズなんかじゃ絶対に体験デキない心地よいものなんだ。


 ボーズが南海の湿った空気をタップリ吸った暴風雨だとすると、コイツのは春…いや秋のそよ風って感じ。ボーズが聴細胞を強姦するが如くに陵辱してくる音だとすると、コイツのは、瀬戸内のどこかの海岸で、キラキラ輝く静かな波に優しく足を洗われるかのような、爽やかにして優しい届き方なんだな。


 ちなみにプロセッサーは、国産初の民生機(のハズ)の、YAMAHAのDSP-1。今は5.1サラウンドが主流だけど、4チャンネルしかデキないけれど、音を回したりデキる優れものだ。


 コレでエコールームという状態を作って聞いているのだけれど…前後のスピーカーから出る音には時間差があって、本来なら歪むハズなのが、まるっきりナチュラルなので驚かされちゃうんだな。


 スピーカーの過渡特性がよいので、ひとつひとつの音のキレ(終わり)が早いので後から出てくる音に干渉されないのかな?


 ひとつの箱に4組のスピーカーを押し込んだものが、お互いに干渉することなくサラウンドの音場を創出することがデキるなんて…ほとんど奇蹟なんじゃないかと、pepperはひたすら感動したのでありまする。