2007年制作のメトロポリタンオペラオーディションのドキュメントを見た。
1400人から選ばれた22人の若者の本選までの1週間を描いている。
最終で約半分が選ばれるのだが私達の予想はあらかた当たっていた。
その3分の1は発声があっている人(主にテノール)。
残りは発声はよくないけれど声が良くていかにも物がありそうってタイプ。
はっきり言って興業側も今使える者が欲しいから成長するまで待ってられないだろうし、
公演途中でダメになっちゃいそうなヤワなのでなく(成人病でいずれダメだと思うけど)超大きい人を選ぶ。
驚いたのはどうせわかってないだろうと思ったのに発声のいいテノール達が選ばれていた事だ。
発声がいいとコンパクトなので特に若いうちは声が小さい。
しかもいわゆる大衆が求めるいい声ではないし演技もヘタだ。
それに時間がやたらかかる。
それでもそういうのを選ぶって事は少しは発声をわかっている人がいるのだ、
捨てたもんじゃないな、と思った。
さて発声発声とうるさく言っているけど発声は決して難しいものじゃない。
声を発する為に必要な事だ。
実は人間は自然にそれをやっていたのだが、
大人になるうちにその自然の法則を忘れていってしまう。
歌わない人も、
プロとして歌わない人も、
この掟は必要なのだ。
じゃないと年取って声が出なくなっちゃうョ(@_@)