■App Storeの「Baby Shaker」
先日、iphoneのアプリを販売するApp Storeにて好ましくないアプリがあったため削除された件について。
「Baby Shaker」という不適切なアプリが販売されており、指摘を受けたApp Storeが速やかに削除したというもの。
英文のニュースを粗く日本語に翻訳すると、「このアプリはappの審査を通り月曜日に$0.99.(99セント=約百円)と発表されapp関係サイトにて
広告されてしまい、子供の擁護団体から指摘を受けて速やかに非公開とするも既に数え切れないほどダウンロードされた後だった」そうだ。
アプリの
内容は、iphoneやipod
touchにあるaccelerometer(=訳は加速度計。iphoneの場合は本体の姿勢を感知させることができる機能)を利用している。画面には
静止画の乳幼児が表示され泣き声が聞こえてくる。そこでiphoneを振ると乳幼児の両目の上には赤いクロス(×印)が表示され音声が止まるというもの。
実際の動作も動画サイトで「Baby Shaker」と検索すると見ることが出来る。
一部のニュースではこれの表現に"death"
や"die"を使用している。作成者や売り手のうたい文句まではわからないが、おそらく目にクロスが表示されることがアメリカではよくない状態、気絶や衰
弱などを意味するのだろう。日本の漫画的表現だと他の意味も内包するが。
問題はアプリを販売したappが審査制度を設けていることだ。
iphoneは市場として介入するには閉鎖的である。他のプラットフォームに関するアプリの実装を不可能にしているだけではなく、使われているObjective-Cという
言語もほとんどapple関係以外では使わないといっていいものだ。そして汎用性のあるネット閲覧にもFlashにも対応しておらず、メール操作など問題
も多い。一方、appleは独自のデザイン、独自の機能追及で結果を出しているからこそブランドとして成立している。iphoneもその洗練された商品の
一つだからこそ普及している。ブランド色を支持する者は、多少手間がかかろうがwindows系列と互換性に難があろうが、結果として洗練された商品を生
み出すappleを全面的に信頼しているのだ。その信頼は非利用者にも理解されており、単にコアな販売層を開拓しているなどとは捉えられていない。日本で
言うブランド志向として一目置かれる対象なのだ。
審査制度も今ひとつ理解しかねる手間などをもつが、appleを信頼している誰もが声を大にし
て批難するほどの不満を抱いていなかった。しかし、その審査制度自体がざるだったのではないかという不安が生まれた。appleを信頼しているユーザーに
はショックなことだろう。
また、アプリ製作者にすれば、何のために金を払い審査を受けるのかと意欲をそぐことにもなる。iphone内蔵のツー
ルより便利なツールを開発したが審査が通らなかったというニュースもあるのだ。洗練された商品だからこそ売れる、苦労すればその広大で面白みのある市場に
参入出来るというイメージが、単に自社利益のための締め出し政策にすぎなかったのではないか、それほど楽しくない世界なのではないかというイメージに侵さ
れてしまうのである。
今回たまたまそんなに深刻でもないと判断されて審査を通ったらそこに批難が集中したというだけならよいのだが。