現在、一部のクリニック・病院では、休職者の復職支援として、
リワークプログラムを用意しているところもあります。
リワークプログラムに参加して、よかったという患者さんもいます
ので、その効果を否定するつもりはありません。
ただ、あるクリニックでは、休職している患者さんに、自分のところ
でやっているリワークプログラムへの参加を(半強制的に)勧めるクリニックも
あります。
リワークプログラムへ参加した場合、クリニックに対し、
精神科デイケアとして、1日あたり3割負担で、2500円前後
支払うことになります。自立支援法の精神通院医療の認定
を受ければ、1日当たり840円程度の負担で済みますが、
いずれにしても、クリニックには、患者さん一人あたり、1日8000円前後
の収入が得られることになります。
つまり、リワークプログラムへ患者さんを参加させることで、
クリニックの収益を増加させることができるのです。
新たに、クリニックを開業し、その開業資金や運転資金に頭を悩ませる
ドクターにとって、リワークプログラムに参加する患者さんは、
貴重な「安定収入源」でしょう。
実際、あるクリニックのリワークプログラムの担当者から、
「リワークプログラムをやると、クリニックの経営が安定する」という
話を伺ったことがあります。
リワークプログラムを行うクリニック・病院は、うつ病患者をビジネスの対象
として捉えている、というのは、私の勘繰り過ぎでしょうか。