最近の恋愛
妹の結婚式が終わった、その日に、一人の女性との付き合いが始まった
が、これを書いている今、現在、その恋愛は終わって、次のに向かって進んでいる最中である。
結婚式が終わって、メールチェックしてみると、何人かの女の人から、誕生日おめでとうメールが
入っていたのだが・・・・何通か、返信して・・・・。
誰だったっけ?って人のメールがあった。
誕生日おめでとうございます。先日は、とても楽しかったです。 あの日から、penginさんのことが
気になって仕方ありません。 彼女いるんですか?
誰だったけ?名前を見ても、顔が思い出せない・・・・。
この携帯のメールアドレスは、お客さんにも配ってるし・・・・。お客の誰かだろうなぁー。
とりあえず、メールを返した。
わざわざ、メールありがとうございます。また、店に来てください。お待ちしてます。さなみに、彼女も妻もいません。悲しい一人身です。
そして、二次会が終わって、携帯を見たら、その人から、着信があった。
だれだったけなぁー。
とりあえず、名前が出るって事は、交換している事になるし・・・・
電話してみることにした。
『もしもし、電話もらったみたいで・・・・』
『あっ、penginさん・・・・』
えーっと、この声は・・・・うーん、頭の中で、顔と声をつなぎ合わせそうな気がしてきた。
『誕生日おめでとうございます』
『ありがとう』
『今、何してるんですか?』
『友達の結婚式の二次会が、終わって、3次会に行くか、悩んでることろ』
笑って話していた。多分、お客さんだろう。
色々話していると、彼女の家から、結構、近い位置にいることがわかった。
『じゃあ、会えませんか』
『いいよ』
少し、酔っていたし・・・・結婚式の余韻で、ひと恋しかったのも事実。
午後11時を回っていたが、彼女は来るまでやってきた・・・・
あっ・・・・・・・・・・・この人、弟の学校の先生だ。
前に、弟が、学校で熱を出して、迎えに行った事があった。その時の保健の先生。その後、担任の先生と
お店に来てくれたことがあった・・・。
やばいか・・・・。これは?
『こんばんは』
車を停めて出てきた。
『こんばんは、いつも、弟がお世話になっています』
頭を下げた。
『やっぱり、penginさん、本当は私のことわかってなかったんでしょう?』
笑うしかない・・・・。
『でも、こうやって、お店の外であってもらえたんだから、ラッキーかな』
23才の彼女は、ちょっと、強引なところがあった。
『penginさん、彼女いないんでしたよね。じゃあ、今日から、私が彼女』
そういいきったのだ・・・・。
別にいいか・・・・
それぐらいの気持ちだった。人生初の年下の彼女かぁぁぁ
これが、怒涛の3ヶ月の始まりだった。
妹の結婚式・・・・最終章
披露宴は・・・無事に終わった。
出口で、一人一人に、挨拶をしている親族の方々・・・・。
修の両親は、俺が藍子の兄だと、知っているようだった。
新郎、新婦の前を通り過ぎ・・・・親父の前に立った。
親父、頼むから、変なこというなよ・・・
まわりには、高校時代の友人ばかりだったのだ。
「今日は、スピーチと歌、ありがとうございました」
頭を下げる・・・・。
俺は、何も言わず頭を下げた。
その後、二次会まで、時間の余裕があったので、人気の少ないエントランスの部分でタバコを吸っていた。
携帯を片手に・・・
留守電も、メールもたくさん入っている・・・
マスターが、よっぽど心配だったのか、15分おきぐらいにメールが入っていた。
着信履歴から、マスターの携帯の番号を出して、電話をかけた。
「無事に終わりました」
簡単な会話だったけど、安心したような、声・・・・。この人には、本当に頭が下がる・・・・・・。
携帯を切って、胸のポケットに入れて・・・・外を眺めていると、ふと視線を感じて振り向いた。
そこには、妹の母親・・・・親父の奥さんが立っていた。
俺は思わず、反対方向に歩き出した。
「penginくん、待って」
名前を呼ばれたので、立ち止まってしまった。
「大きくなったわねぇー」
「えっ?」
振り返った。
「本当に、大きくなった・・・・あんなに小さかったのに」
その人は、ゆっくりと近づいてきた・・・・
「私、あなたのおむつ換えてたのよ」
言葉が出なかった。
「もしかして、知らなかった?私と、遼子(俺の母親(仮名))、看護学校の同期なの」
えっ?
「親友って、呼んでいた時代もあったかな・・・・・」
言葉が・・・・・・・・・
「今日は、ありがとうね、本当は、親族の席にって、思ってたんだけど・・・・こういう形でも、きてくれてうれしかった」
「知っていたんですか?俺のこと」
「もちろん、全部知ってるし、今だって、遼子とは付き合いはあるの」
どうやって、なんでだよ・・・・・。
「本当、若いころのあの人によく似てるわ・・・受付にいたとき、すぐにわかったわ」
なんていっていいのか、わからない・・・・
「お花ありがとね・・・・」
「はい」
この場から、逃げたかった・・・・。
「下の子とも、会ってやってくれないかしら・・・」
えっ・・・・あのー
その時、携帯がなった。
さっき、マナーモードを解除したばかりだった。
「すいません」
背を向けてから、携帯にでた。
『お前、どこにいるんだよ。タクシーくるぞ』
一緒に、式に出ていたやつからだった。
「今、行くよ」
携帯を切った。
「すいません、タクシーきたみたいなんで、失礼します」
頭を下げて、歩き出した。
階段のところまで行くと、そこに下の妹が立っていた。
「あのー」
声をかけてきた・・・・
話せる気分ではなかった・・・・
でも、妹の頭に軽く手を置いた。
ほんの数秒だったけど・・・・
妹の結婚式・・・終わり
妹の結婚式・・・④
式は、教会で、人前式・・・・厳かに始まった。
バージンロードを、親父と妹が、ゆっくりと進んでいく。
その先に待っている、修
こういう式に参加したことはなかった・・・・
不思議な感覚、妹と親友の結婚式。
って、それより、スピーチどうするよー・・・
歌はどうする・・・
頭の中は、パニック寸前である。
披露宴も、乾杯とともに、つつがなく始まってしまった。
そう、始まってしまった。
司会者が、カラオケの本を持ってくる。
「お前、何歌う気だよ」
佐藤や高橋(高校時代の同級生)が、一緒に、歌本を覗き込む
「はぁ、こうなりゃ、別れ歌でもうたってやろーかな」
「いいかもな、でも、本当、penginって、修にからかわれるよなぁー」
「よくだまされるよ」
はいはい・・・俺も、思いました。
仕返しに、失恋ソングを歌ってやることは可能だけど・・・・
友達だけの関係なら・・・・でもなぁー、妹からみたら、めちゃくちゃ嫌味だし
うーん・・・・
ペラペラとめくって、1つの曲をみつけた。
おふくろが、よく歌っていた・・・・
親父との思い出の曲だと言っていた・・・・。
親父は、どう思うだろうか・・・・
『続いて、新郎の高校時代からお友達のpengin(何度も書くが、もちろん本名ではない)さんに、祝辞をいただきたいとおもいます。penginさん、よろしくお願いします』
ビールを一気飲みしてから、立ち上がり、歩き出した。
「祝辞の後で、歌をお願いします」
司会者の人から、マイクをうけとると、
ゆっくり、会場を見回した。修や藍子・・・そして、親父とも目が合った。
『修、そして、藍子さん』
俺が名前を呼んだとき、彼女はびくっと、していた。
『ご結婚おめでとうございます。そして、ご親族の方々、本日はおめでとうございます』
頭を下げた。親父は、俺が何を言うのか、ビクビクしているようにも見えた。
『新郎の修くんとは、幼いころからの付き合いで、小・中・高校とも一緒で、よくつるんでいた、悪友です』
修はニヤッと笑った。
『なぜ、親友と言わず、悪友といったかというと・・・、今日、ここに来るまで、歌を歌えとは言われていましたが、スピーチまでするとは知らされていなかったからです。小さなことではありますが、よくだまされているというのも理由です』
いざ、話し始めたら、けっこう、口から出るものだ・・・・。
『そういうところがありますが・・・・修はとっても、いいやつです。藍子さん、今朝は、とても、ヒヤヒヤしたことでしょう。何しろ、結婚式当日に、新郎が行方不明だったのですから』
会場が、少しどよめいた。
『でも、安心してください。修の独身最後の夜は、なぜか俺がもらってしまいました。ほかに女がいるわけではないので、勘弁してやってください」
少し頭を下げると、彼女は笑った。
『どうやら、新婦のお許しは、もらったようなので、新婚初夜に、喧嘩することはさけれたようです。よかったな、修』
修は、軽く手を上げた。
『これ以上、話すと、色々と悪事を話してしまいそうなので・・・ここでやめときます』
司会者の方を見た。
『それでは、歌のほうをお願いします。曲は何を?』
『チューリップの「青春の影」です』
俺は、あえて、この曲を選んだ。
親父・・・
覚えているか?
あんたが好きだったと、おふくろがいっていた。この曲
妹の結婚式・・・③
集合時間の10分前に、式場についた・・・・。
受付の周辺に、高校時代からの友達が、タムロしていた。
1月の同窓会以来である。
受付に座っていたのも、高校の同級生の佐藤(仮名)だった。
「よっ」
俺が前に立っているのに、隣の受付の女の子を口説いている。
「おい」
「おっ、pengi(もちろん、実際は本名で呼ばれています)、お前、いくら、つつんだ?」
修はなんで、こいつを受付に頼んだんだ?
「内緒だよ」
「こいつね、修の親友、今日だって、スピーチするんだぜ」
芳名録に、書いていて、佐藤の一言に、ぱっと頭を上げた。
「なんだって?」
「なにが?」
佐藤は、受付の女の子を口説くことに夢中なようで・・・
「スピーチが俺ってどういうことだよ?」
「何言ってるんだよ、修がそういってたぞ、スピーチと歌をpenginに任せたって」
なんだとー・・・・・・。
ペンをポンって置いて・・・・歩き出した。
そのまま、横の階段を上りだした。階段の上に、修が見えたのだ。
「修!!!」
「pengin、来てくれたんだ、よかった。あれ、花俺にくれるのか?」
あっ、忘れてた(手に持っていながら)
「てめぇーの嫁はんにだよ。マスター達から」
「お前から、藍子に渡してやってくれよ。ほら、こっち」
そのまま、手を取られ、新婦の控え室に連れて行かれた。
コンコン
「藍子!!」
そのまま入っていきやがった。
彼女は・・・妹は、窓辺に、ウエディングドレスを着て、座っていた・・・・。
その横に、女の人が一人いた。
「あっ・・・・」
彼女は、小さい声を上げて、口を押さえた・・・・
そして、一筋の涙がこぼれた。
「来てくれたんですね」
立ち上がる・・・
「いや・・・その・・・・」
花束を思わず隠す。
「ほら、藍子、penginから」
修が、それを目ざとく見つける。
「いや、うちの店から」
手渡した。
「綺麗・・・・ありがとうございます」
「いや・・・おめでとう」
頭を下げて、出て行こうとした。
「あのー、妹の由布子です」
横にいた女の人を紹介してくれた。
軽く頭を下げて、部屋を出た。
「pengin待てよ、せっかく、兄妹がそろったんだから」
「修、ひとつだけ聞きたい」
「何だよ?」
「俺が、スピーチってどういうことだ?」
「えっ?あれ?バレタ?」
ニコッと笑いやがった。
こいつとは・・・・
「ばれたんなら仕方ない、よろしくなぁー」
片手を挙げて、行きやがった。
おいおい・・・・何言えばいいんだよ。
妹の結婚式・・・②
修をタクシーに乗せて、振り向くと・・・・
マスターの奥さんが立っていた。
1階のマスターの奥さんのお店(フラワーショップ)は、もう、開店していた。
「おはよう、誕生日おめでとう」
「ありがとうございます」
「とうとう、今日ね」
「はい」
言葉少ないけど、いつも、あたたかく見守ってくれている。
「行く前に、寄ってくれる?」
「はい、わかれました」
そういえば、俺も寝起きのまんまだ。
シャワーでも、浴びようか・・・・。
部屋に帰って、煙草を一服。
さて、どうしたものか・・・・
やっぱり、いかないとやばいよなぁー。
歌も歌わないといけないし・・・・
あっ、歌なに歌おう・・・。
ベットに寝転んだ・・・・くせーなぁー
シャワーを浴びて、マナーにしてあった携帯を見ると
何件も、メールが入っていた。ありがたいことだ。
誕生日おめでとう・・・・
でもなぁー、28になって、喜んでいいものか・・・・
数少ない、スーツをカーテンレールに、かけた
行かなきゃ、行けないんだよなぁー
ピンポーン
「はーい」
「俺だぁー、開けろー」
マスターの声だ。
「はいはい」
ドアを開ける
「起きてたか・・・・ほい」
えっ?
マスターは、何着か、スーツを持ってきてくれたのだ。
「お前、着てく服がないんじゃないかと思ってさ」
確かに、そうなんだけど・・・真っ赤や白いのは、勘弁してよ。
と、思ったのだが、1着、まともなのがあった。
シャツも、ネクタイも、ちゃんとコーディネイトされてある。
どうみても、マスターのセンスじゃない。
「ありがとうございます」
後で、聞いた話だが、俺の為に、マスター夫婦が用意してくれたものだった。
それを着て・・・1階までおりた。
約束どうり、奥さんのお店に顔をだした。
奥さんは、大きな花束を渡してくれた。
「俺にですか?」
「妹さんによ」
ですよね。
マスター夫婦には、本当に頭が下がる。
その花束をもって、タクシーに乗り込んだ。
2ヶ月が過ぎた・・・
妹の結婚式から、気づいたら、2ヶ月がたっていた。
先週の土曜日に、修と妹の藍子が、結婚式のDVDと新婚旅行のお土産と貸した服を持ってきてくれた。
修の仕事の都合で、GW明けに、新婚旅行に行ってきたという。
そうか、2ヶ月もたっていたのか・・・・早いものだ。
GWあけに、毎年の行事として、バイクで北海道に行って(途中、船)、マスターの緊急入院で、予定半分で呼び戻され、ほぼ無休(定休日以外の休みがなかった)
でも、
友達と妹の結婚式のDVD見ても、楽しいことなんてないだろう!!!!
とは、思いながら・・・このブログを書く為に、再生してみた。
あれは、4/10 俺の28歳の誕生日だった。
その前日の土曜日、日付変更をマタイで、お店で、パーティイベントをしてくれていたので、
当日、俺の目は、中々開かなかった。
式は、車で15分たらずの、世界的有名な場所のなかの結婚式場
行くことをためらっていたわけじゃない・・・ただ、眠かったのだ。
朝、10時・・・携帯がずっと鳴っていた・・・・
なんじたよ・・・まだ、10時だろー・・・・
って、俺の携帯じゃないし・・・・誰のだろう。
一人だけのはずの俺のベットに、誰かもう一人寝ている・・・
記憶がない・・・・3時ぐらいまでの記憶はあるのだが・・・・
携帯は、一回切れ、再び鳴った。
おそるおそる布団をめくる・・・・
「おい、お前、何で、ここにいるんだよ!!!」
思わず、叫んでしまった。
修だったのだ・・・・(俺は、ゲイでは、ありません*注)
ということは、電話は修の・・・・
「えっ?あれー・・・・今何時?」
「お前、とりあえず、シャワー浴びて起きろ!」
たたき起こして、シャワーに突っ込んだ。
全身が酒臭い・・・・
俺は、部屋の窓を全部開けて、空気を入れ替えた。
さっきから、何度も、何度も、なっては切れる電話を仕方なく手に取った。
藍子となっている・・・・
心配してるだろうな・・・・新郎が行方不明なんだから
とりあえず、出てみた
『修君、今、どこにいるの?、10までに、入るって言ったでしょ?!』
ほほう、こんな声も出せるんだねって、感心している場合じゃないか・・・・。
『修君、聞いてる?』
「あのー、修じゃないんだけど」
『えっ、あのー』
「えっと、俺・・・○(俺の本名)です、記憶ないんだけど、修のやつ、俺んちで寝てて、今、シャワー浴びさせてる。酒臭いから」
『お兄さん?』
「うん、とりえあえず、すぐにタクシー呼んで、行かせるから、それとも自宅に一度帰させたほうがいい?」
『いえ、式場にお願いします。修君のお母さんが、全部持ってきてくれてますから』
「わかった、それじゃあ」
『はい、お願いします』
奇妙な兄妹の会話だ。
俺は、修が、シャワーを浴びている間に、いつも、客の送迎用に頼んでいるタクシー会社に電話して、
1台来てもらうことにした。
脱ぎ捨てててある、修の服はどれも、酒臭い・・・・こんなで行かせる訳にもいかないだろうし、
その服を適当に、紙袋につっこんだ。
「あーさーっぱりした、やべーじゃん、こんなじかんじゃねぇーか」
やっと、慌てている。
「俺の服は?」
紙袋を投げつける、
「くせー、こんなんきれねぇーよ」
仕方ねぇーよなぁー
まだ、袋に入ったままのトランクスを投げつけ・・・・
「服、なんでもいいのか?スーツなんてねぇーぞ」
「なんでもいい、貸してくれ」
まったく、たんすの中から、適当に、チノパンとシャツを出して貸してやることにした。
「絶対に返せよ」
仕事着以外たいして持っていないのだ。
「返す、返す」
急いで着ていく。
「お前、スーツないって、ちゃんと式には来るだろうな?」
「行くって、大丈夫」
何着は、一応持っている・・・・ホストっぽいけど・・・・。
タクシーにぶち込んで、修を追い出した
それが、妹の結婚式の当日の朝だった。
妹の婚約者
腹違いの妹の婚約者は、高校時代の親友だった。
そんな俺を見て、修は笑い転げていた。
「本当なんだよな」
招待状まで、偽造はできないだろうし・・・・。
「本当だよ」
笑っている。
「いつから、知ってたんだよ」
こいつが、そんなことを黙っていたことも、ショックだったのだ。
「俺が、知ったのは、つい最近。お前、今、大変なんだぜ、藍子、結婚したくないとかいいだすし。それで、問い詰めたら、お前の話がでてきてなぁー」
「なんで、俺が、関係するんだよ」
「それが、おおありなんだよ。お兄さんが来てくれない結婚式なんてって、泣かれてよ」
笑って言うことなのか?
「じゃあ、俺が、一肌脱いでやろう、そのお兄さんってのは、どんなやつだって聞いたら、お前の事だっていうからさー」
はぁー。俺は、目の前にある、ウイスキーを一気に飲み干した。
「俺だって、びっくりしたんだぜ。お前の家のことは、よく知ってるし。そういう意味では、藍子以上に、兄貴のことしってるんだからさ。だから、出てくれるだろう?結婚式」
「あのなー、出れるわけないだろう」
「何で?」
「なんでって・・・・・」
うーん、なんていえばいいだろう・・・・。
「彼女のお母さんの立場も、考えてみろよ」
「お母さん?」
「そう、お母さん。親父は確かにおんなじかもしれないけど、彼女と俺は腹違いなわけだし、昔の女の子供なんか、見たいわけないだろう?それに、親戚にだって、後々言われるのは、彼女のお母さんなんだよ」
うん、そうなんだ・・・・きっと、結婚式には、俺には記憶のない、祖父母だって来るに違いない。
「娘の晴れ舞台に、嫌な思いさせることないだろう?」
俺の言い訳のような、言い分を修は静かに聞いていた。
「それは、そうだな」
「それにな、もし、俺が、彼女の親族席に座ったとする・・・・ってことは、この先、もし俺が結婚するときがきて、俺は同じように招待することになる・・・・それは、俺的には、絶対無理だ。わかるだろう」
修は、頷いてくれた。
「じゃあ、藍子の兄としてじゃなく、俺の友達としては、出てくれるだろう?」
「それは・・・・・しかたないか・・・・出てやるよ」
そういうしかなかった。
俺にとって、修はかけがえのない友達には変わりないのだから。
その後、妹との秘話を長々ときかされた。
最初、どこかでみたことがあると思ったら、俺に似てたとか・・・・
そして、俺は、妹の結婚式に出ることになったのだ。
新郎の友人として。
偶然という言葉では、片付けられない偶然
世の中には、偶然と言う言葉では、片付けられないものがあると言うことを知った日
自分の中で、妹のことは、あれで、決着がついていたと思っていた。
3月に入っても、親父や妹から連絡はなかったから、すこし、ほっとしていたのだ。
そんな時、高校時代の友人が、店に来た。
今までも、ちょくちょく来てくれてはいたので、別に気にもしなかったし、高校時代の友人としては、
卒業してから、連絡を取る唯一の奴だった。
でも、久しぶりだった。
正月の同窓会であったときには、彼女が出来たから忙しいのだと言っていた。
そいつの名前は、「修」(仮名)名前が、似ていた俺たちは、友人達はよく名前を呼び間違っていた。
その日、遅番だった俺は、修が来たとき、店にいなくて、携帯で呼び出された。
「大事な話があるから、ちょっと、店に出てこいよ」
お前ナぁー、勤務中に、深刻な話するなよ
なんて、冗談言いながら、いまさらながら、それが許される職場って幸せなんだと思った。
と、いうことで、タイムカードを押させてもらって、カウンターに入った。
お客の入りは、ボックス席に2組、カウンターに1組カップル。
カウンター一番奥の席に、修は一人で、座っていた。
なんか、暗い・・・・振られたか?
なんて、内心喜んでいた。(お仲間や仲間)
いつもの修は、うるさいぐらい賑やかで、見知らぬ客とも仲良くなって、陽気に飲む感じだったからだ。
だから、優もすこし、驚いている。
「どうした、ふられたか?」
いきなりだったが、そう口に出した。
修は何も言わずに、空になった、グラスを俺に差し出した。
これは、図星か・・・・少し笑ってしまった。
「はいはい、いつものでいいのか?」
「ジンにしてくれ」
修は、ボトルが入っているのに、珍しい・・・・まっ、いいが。
「了解」
俺は、ジンを作って、修の前に置いた。
「お前も、飲めよ」
出勤早々、のめってか・・・・・。
まぁ仕方ない、付き合ってやるか・・・・。
「お前のボトル、もらうぞ」
「いいよ」
そういいながらも、うつむいている・・・・。
これは、完全に失恋と見た。
自分用に、ダブルで作ると、
「ほい、乾杯」
って、違うか。
が、修も乗ってきた。
ん?なんなんだ。にこーっ急に笑い出した。
「実は、結婚することになったんだ」
スーツの内ポケットから、結婚式の招待状を出した。
「はぁぁぁ?」
今までのは、なんだったんだ・・・・。くそー、また、だまされた。
修は、こういうことが大好きなのだ。悪戯と言うか、ちょっとしただましが・・・・・。
さすが、もと、演劇部。
「もちろん、式に、来てくれるだろう」
ニコッと、招待状を渡された。
「まぁ、仕方ないだろうな」
その招待状を受け取った。
「そう言ってくれると思って、返信はがきはいってないから」
おいおい
「歌も頼むな」
おいおい
「スピーチは、高橋(高校時代の同級生)に頼むから、大丈夫だろうし」
そうだろうな、高橋は、生徒会長だったんだから・・・・
まっ、歌ぐらいなら、いいか・・・・。
カラオケは、毎日歌っているのだから・・・・。まっ、自信はあるし。
「で、お前の席なんだけど、俺の友人席と、彼女の親族席どっちにする?」
ウイスキーを飲んでいて、一瞬、噴出しそうになった。
「はぁーーーーーー?」
「だから、お前の席、俺の友人席と、彼女の親族席どっちにする?」
その招待状の封を破って、中を見ると・・・・
親父の姓に、藍子(仮名)と書いてあった。
「お前、これ、マジ?」
「オオマジ」
にっこり、笑って言う
俺は、思わず、カウンターの中に座り込んでしまった。
「penginさん(お店では、違う名前で呼ばれてます。もちろん)大丈夫ですか?」
優が、厨房から慌てて出てきた。
「あっ、大丈夫」
でも、あんまり、大丈夫ではなかったので、マスター用の椅子を持ってきて、座った。
妹・・・②
それから、2週間ばかりして、世間様では、バレンタインの祭りの中にあった。
金・土曜は、店にとっても、かきいれどきである。
早い時間のお客は、食事もする人が多いので、ほとんど、俺は、厨房に入りっぱなしになる・・・・。
店内には、バイトの優一人、飲み物をつくり、接客をさせる。
俺は、厨房と、客席を行ったりきたり・・・・。
8時過ぎて、マスターが出勤してくると、それは、まだ、ましになる。
俺も何とか、カウンター内に出ることができた。
厨房の仕事が終われば、主にバーテンの仕事をすることになる。
馴染みの客とたわいのない話をしながら、仕事をこなしていた・・・
ふと、店の奥のカウンターの隅、みかけない女の子二人を、優が接客していた。
知らない顔・・・・って、いっても、一人は、何度か来ているこのような気がした。
誰だったっけ?でも、一回も、ついたことのない客だったので、なんとなく、気にはなったものの、
雑用に追われて、いた。
そうこうしているうちに
「penginさん チェックお願いします」
優が、彼女達の伝票を持ってきた。
「ほい」
煙草をくわえたまま、レジスター兼パソコンに、打ち込む。
4500円 女の子二人にしては、飲んだ方か・・・・。
「4500円な」
「はい」
優は、会計をして、送り出した。
店の外まで、送ってきた優をなんとなく呼び止めた。
「優、今のこたち、お初?」
「一人の子は、3回目で、もう一人の子は、初めてですね」
ふーん。
「でも、あの初めての子、なんか、penginさんに似てましたよね」
その言葉に反応したのは、マスターも一緒だった。
「似てた?」
「えぇ、似てるって言うか、penginさんが、女装するとあんな感じって言うか・・・・」
ピン来た・・・・
「ちょっと、すいません」
マスターに断りを入れて、店を飛び出した。
階段を急いで下りていくと、彼女達は、どうも、タクシー待ちをしているようだった。
「ちょっと、すいません」
後ろから、声をかけて、振り向いた彼女は、ビクッとした顔をしていた。
「間違っていたら、すいません、○○さん(親父の姓)ですか?」
彼女は、コクンと頷いた。
やっぱり・・・・。
妹だった。
「どうして、わかったんですか?」
もう一人の女の子が、聞いた。
「優が、俺に似てるって言ってたから・・・・誰からここを?」
偶然じゃないってことは、わかっていた。
「お父さんが、ここにお兄さんが働いているって・・・それで、友達がきたことある店だからって、連れてきてもらいました」
ふーん・・・・
少し落ち着きを取り戻し始めた。
「それで?」
「どうしても、お兄さんに会いたくて、私、ずっと、あこがれてたんです。お兄さんがほしくって、だから、本当に、お兄さんがいるって聞いたとき、うれしくって」
少し頬を赤らめて、必死で彼女は話している。
「ちょっと、ごめん。そのお兄さんっての、やめてくれる。初対面でいきなり言われても、実感ないし」
彼女の素直さに、困惑していた。
「すいません・・・・。お父さん、この頃、様子がおかしくって、もしかしたら、私が、お兄さんを結婚式に呼びたいって言ったからなのかと思って・・・・・」
「俺は、悪いけど、でれないよ」
「どうしてですか?お母さんも、いいって言ってくれましたし、みんなお兄さんを見てみたいって」
カチンと来た。
「君、多分、幸せに育った子なんだね。きっと」
皮肉だった。
「えっ?」
「不幸に育った俺がかわいそう?」
「えっ?」
「どうやって、俺のことを聞いてるか、知らないけど・・・俺、親も兄弟もいらないんだ。ごめんね」
少し笑って、でも、目は怒っていたんだと思う。
彼女の目に、涙がたまっていた。
「もう、店にもこないでね」
そう言って、背を向けた。
それが、エピソード2.
妹の結婚式
4/10に、俺は、28歳になる。と、その同じ日、腹違いの妹は、結婚式を挙げる。
正月早々に、親父がMailが来たことは、以前にも書いたと思う・・・・。
それから、なにがあったのか・・・・このことには、触れないでおこうかとも思ったが、自分で一度触れたものを、放置するのもなんかとおもって、この3ヶ月を振り返ってみようと思う。
1月の最後の週、雪の降る中、親父が店に来た。
「一度、自分の家族とあって欲しい。兄として、娘の結婚式に参列して欲しい」
俺は、自分の頭の中の沸点に達したことは、容易にわかった。
他に、も客のいない店内・・・マスターと俺と親父の3人
俺の表情の変化に、最初に気づいたのは、マスターだった。
マスターは、割って入るように、親父の前に水割りを置いた。
俺は、なんかを発する前に、煙草に火をつけた。
「女房も、賛成してくれているし、なにより、娘が君に逢いたがっているんだ」
娘のためなら、なんでもするんだ。あんた、俺の為に何をしてくれた?
口に出すには、簡単だったが、ぐっとその言葉を飲み込んだ。
「4/10なんだ どうかな?」
ピクン と、何かが走った。
「おじさん、その日、何の日か、覚えてます?」
マスターが、笑いながら親父に声をかけた。
「えっ?」
しばらく考えているが、何も思いつかないみたいだった。
「帰ってもらえませんか?」
それだけを言った。
「どうして?」
わけがわからないって顔の親父。
その顔をなぐりそうになるのを、ぐっと我慢して、厨房に入った。
「今日は、帰ってください。4/10は、あいつの誕生日でもあるんですよ」
マスターが、静かにいったのを、背中を向けたまま、聞いていた。
「わかった」
親父は、それだけを言って、出て行った。
それが、エピソード1.
