vs.FC東京:勘違いも極まると | みつぼしをこえてーglory for the fourth star

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サンフレッチェのことをうだうだと。広島のグアルディオラ(確信)森保一と紫の戦士たちの歩みとともに。

 

 







ぼかあ本当に空気の読めないやつってのが大っ嫌いなんですよ。今年のサンフレッチェは本当に空気が読めない。


勝ちに行ける場面、ピンチになりうる場面、待つべき場面、行くべき場面、昨年の今頃にひとつの生き物のように持っていた空気感を壊してしまう選手、時間帯がどの試合にも常に存在しておることが耐え難い。個々のスキル自体は上がってきているからこその、後半ATまでの競った展開であったのに、ラストプレーの後ろのまるでついてきていない特攻プレスで失点なんてこんなの酷すぎますよ。



思えば今季の開幕戦とACLの初戦とまさにそういう敗れ方をしました。そこから何も変わっていないし、修正という名の現実逃避であったということがよく分かる試合で大変有意義で、最低の試合でした。直す気がないんじゃないかと、思っています。



組織として焼け野原の状態で個人のブレイクなんて果実は実ったりしませんよ来季はちゃんとしてください。ありがとうございました。



で終わるのも我慢ならないので以下詳述.

 

 

 

 

 

 

 

◆試合内容

 

 

広島は宮吉が待望の復帰でベンチ入り。スタメンにすっかり定着した茶島。東京は新監督になってから初めて見るが、秋元―室屋、森重、丸山、徳永―田邉、梶山―河野、東、中島―平山という布陣。

 

 

9月度の成果ですと持ってきた3バックビルドアップを試みるも、東京が極端に高いラインを敷き、バックパスに応じて全員で前からハメに来ていたので、四苦八苦。攻撃では平山をシンプルにつかい、中島が塩谷の前でうろちょろすることでラインを乱してゴールに迫ることに成功していた

 

 

東京は横から見ると魚群のようにきれいで、スイミー思い出した。広島が前線に運んだ時や相手にペナルティエリア奥にボールを通されてしまった時のチンタラ度合と比べると、同じリーグなんだこれがと思うくらいハッキリと差があった。走るのカウンターだみんなゴールに突撃だの時だけだもんね。そりゃ人数足りませんよ攻撃も守備も。

 

 

閑話休題。

 

 

広島は丸谷が下がったり上がったりしてビルドアップのスタートラインを確保することに成功し、サイドからの突破で迫れるようになってくる。ここで非凡だったのが茶島。中島が塩谷を攻守両面で狙うという東京の戦術上、茶島がフリーになる場面がかなり増えていた。どんどん呼び込み、運ぶ茶島。カウンター局面で茶島を使えが成功してきて東京の攻撃にもミスが出てくる。撤退する東京。チャンスであったが、ボールをつなぐと相変わらずフリーの茶島を使えずリズムに乗れない広島。ちょっとボランチのご両名が動かなさ過ぎましたね。そういうときの頼みの塩谷は中島と平山がかなりしつこくついてて攻撃の厚みが全く出ず。増える無駄ミドル。

 

 

カウンターが怖いのか何なのか、縦パスがはいって攻め時になっても守っているときと同じ場所にいるのがちょっと不思議。こんな誰も動かないんだったっけ、広島のサッカーって。その場のノリでしか上がってませんというのが見え見えだった。

 

 

後半も両者攻撃のミスが多いまま進行。東京の方が有望だったのだけど、いかんせんミスが多い。若さか。先に手を打ったのは広島。茶島→宮吉。繋げるのはいいけどゴール前誰もいなさ過ぎたのでどうにかしてという交代。

 

 

宮吉は注文通りにウタカと逆に動くフリーランニングでいきなりゴールを陥れる。カウンター時のマークのはがし方はちょうどバックスタンド側だったので見ていて気持ちよく、佐藤寿人以来のずっと見てるだけで金取れるマンの到来を感じさせた。こうふんした。なおウタカが邪魔をする模様。

 

 

東京もネイサンバーンズを投入し、サイドを抜いて折り返すという当初の予定を強化。どちらが先に取るか、とヒートアップしてくるスタンド。守備の定まらない分を一人で取り返すスーパーマンにもほどがある千葉ちゃん、そして佐藤寿人の投入により最高潮に達した。

 

 

ついにサイドを破りボレーシュートをねじこむか、というところは秋元がキャッチ。後半ATまでもつれた熱戦は、宮吉の謎の暴走により中島のドリブルのコースをプレゼントするというドリフの地球滅亡オチのような唐突さで終幕した。

 

 

 

 

 

 

 

◆トピックス:繰り返される根本的な錯誤について

 

 

 

今季は不思議な負け方が多いように映るのですが、単にチームの尺度というものが存在せず個人の尺度でモノを考えてしまっているから、メンバーをいじっても、フォーメイションを変えても、ビルドアップのルートをいじっても、同じ負け方―不必要、不適切、不徹底なプレーによる軽率な失点―になってるんじゃないでしょうか。個人個人がうまくなっていることはよく分かるんですが、サッカーは一人でやるもんじゃないので一人でやっちゃう方が負けるのは必然ですよね。

 

 

リーグの開幕戦と同じ、0-0で十分という認識の不足による綺麗な失点でした。なにも成長していない。そういうことなのだと思います。0-0で十二分の成果だったんですけどね、東京の連動性の方が数段上だったのを茶島や宮吉がなんとかしそうだったという収穫だけ持って帰りたかったです。

 

 

以下余談ですが、今季の広島はACLを取りに行くという高い目標設定のために自らの拠るところを切り崩す、ジェンガのような積み方で高みを目指し、そして崩落しました。5月以降はその片付けであり、早くジャンガを片づけてほしいのですが、片づけずに延々とジェンガをしているという有様なのですね。

 

 

ウタカが悪いわけじゃないというか、彼の並外れた決定力のおかげでこのグズグズの組織力でも残留を決められたのでそんなことは口が裂けても言えないわけですが、守備のリズムが全くつかめないことで若くはないボランチがチームを支えられていません、ウタカがボールをとれるなと思ったタイミングが後ろそのほかとずっとズレっぱなし、というのが繰り返されて時間が無駄に過ぎ、無駄に失点と敗戦を重ねてきました。

 

 

誰が出てもウタカが居ないことには崩しすらもままならないので外すという選択肢も生まれませんし、今季はこのままいくしかないのでしょう。出場機会を失った佐藤寿人は昨年以上にますます連携がとれなくなっており、救世主たりえないのがまたしんどいですね。

 

 

2013年から取り組むべきであった、ボールのある位置に応じるプレー基準への刷新に取り組まず、2015年に飛び道具で優勝までしてしまったせいでしょうか、ますます個人がゴールを取ればいい、止めればいいという風に方向性を間違えて1年もの時間を無駄にしてしまいましたし、その間に周りはどんどんうまくなっているなという浦和戦と東京戦でした。来るところまで来たなという感じです。来年はいよいよでしょうか。少なくとも、来季のスタート地点はマイナスでしょう。

 

 

ミカ様最終年にふさわしいシーズンになってくれることだけが願いなのですが、それでもチームのために汗するんでしょうな。。今日も一点突破と茶島、宮吉とのコンビネーションといいものを見せてもらえました。チームがちょっと救いがたいので霞んでしまい、残念です。厳島神社で絵馬とか書いたんですけど、神仏に頼れるレベルまで人事が尽くせていないので流石に無理筋でしたかねw

 

 

 

では。