ヒヨコ

暑い夏だ。

このところ夏は巡るたびに暑くなっている氣がする。

アルとイーグルさんは木陰のテーブルでお茶を飲んでいる。今日は収穫時に乾かしておいたレモンの皮とミント葉。

アルがいつものようにイーグルさんに質問する。

グリーンハーツ
「ねぇイーグルさん、
たましいってあるの?」

「さて、アルはどう思うの?」

「みたことも感じたこともないんだ。これがたましいだって。
図書館で、“火の玉”の絵を見たことがある、たましいだって書いてあった」

「なんでそんな質問を?」

「うーん、たましいは最高きれいだと書いているものもあれば、すごく悪いやつだと書いてあるものも読んだから」

「なるほど!
それは知りたくなるね(^-^)」

「うん、そうなの。
ぼくにはどう考えてもわからなくて」

イーグルさんはやさしい笑顔でアルを見ている。


ブルーハート
イーグルさんがお茶を一口のんでからゆっくりと口を開く。

「そう、たましいというのは、
エネルギーの炉、工場のようなものでもあり、エネルギーそのものでもあり、エネルギーを大元から引き入れているものでもある」

「大元のエネルギーにつながっているの?」

「うん。そうだよ」

「では、純粋でいいやつだよね?」

「さぁ、それはどうかな?」


グリーンハート
「イーグルさん、たましいがない人はいないよね?」

「そうだね、たましいあって、みんな生きているからね。

たましいだけは、ずっとつながっているんだよ。何度、どこに、生まれても。
だからたましいには、これまでの全部の記憶がある。
例外もあるけどね。

たましいが、また生まれて生きたい!という理由はなんだと思う?」

「たましいの目的というもの?」

「そうだね」

ブルーハート
「あ、ぼく、わかったよ!
いい目的もってくる人もいれば、
反省したい人もいるけど、
悪い目的もって生まれてくる人もいるということ?」

「おお、よくそこに氣が付いたね、
それがいろいろと、たいていの人は混ざってるんだよ、複雑にね。
あまり混ざっていない人もいるけどね」

そのあともアルの質問は次々と続き、
陽が西に傾いてきた。
だいぶ陽の沈むのが早くなってきた。
草むらの虫が鳴きはじめている。

「イーグルさん、またね。
今日はありがとう」

「今晩はよく眠れるかな?」

「うん、そう思う」

グリーンハート
アルはイーグルさんにありがとうと告げ、家につながる道を歩きはじめた。

ぼくのたましいは、悪者のところが多いのかな、いや、そんなことないか、
そんなこと、まだまだわからないぞ…。

そうだ、今度イーグルさんに会ったら、ぼくのたましいが生まれる前に決めてきた悪だくみをはじめたら、教えてね、って頼んでおこう。
うん、それがいい。

アルはその考えに納得し、安心して、顔を上げて歩みを早めた。

低い空で星が輝いている。

(2025. 8/27)



https://shi-dobe-ginza-sea.jimdofree.com/
ひぐらしの季節ももうすぐ。