「移民政策」という蛮行 | 保守と日傘と夏みかん

保守と日傘と夏みかん

政治・経済・保守・反民主主義



ついに「外国人受け入れ拡大」を目指す入管法改正案が衆院を通過した。
安倍政権は「入管法改正は移民法案ではない」と言うが、この誤魔化しに満ちた不真面目さには、もはや怒りを通り越して呆れ果てるしかない。
外国人の永住資格を予定した法案のどこが「移民法案」ではないと言えるのか。
しかし、この簡単に国民に「ウソ」をつける精神でなければ、〈国のかたち〉を、目先の「カネ」に売り渡してしまうなどという蛮行は不可能だったのかもしれない。

が、その代償は高くつくはずだ。
政府は「5年で34万だけ」だと言うが、それを一度受け容れれば、外国人労働者抜きでは回らない現場が急増するのは火を見るより明らかであるし、そこから更なる「移民政策」を求める声が上がってくるのも時間の問題だろう。

早晩日本は、ヨーロッパ並みの「移民問題」(低賃金労働、排外主義、国民の分断など)を抱える国になるだろうが、私たちは、誰がこの政策を進め、誰がそれを支持したのかを絶対に忘れてはならない。





『表現者criterion 平成31年1月号』 保守放談