家族と接すると、「血は争えない」という言葉を体現しているような場面に遭遇することがある。
わたしは両親ときょうだいの他に、母方の祖母と一緒に暮らしている。
祖母は今年、超高齢者の仲間入りを果たしたのだが、結構めんどくさい性格をしている上に最近ボケ始めた疑惑がでてきたのでまぁまぁしんどい。
何がめんどくさいって、祖母はものすごく察してちゃんなのだ。そのうえ、気に入らないことがあるとブツブツと愚痴やら不満やらを立て並べてくる。1人で、割と大きめな声で。
正直めちゃくちゃ不愉快なので本気でやめてほしい。そこまで祖母と関わらないわたしですらこのザマなのだから、母はわたしの5倍は祖母のことでストレスを抱えているだろう。
だが、母にも似たような傾向がある。さすがにまだボケてはいないし、別に察してちゃんなわけでもないが、何かあるとすぐ周囲に聞こえるくらいの声で愚痴や不満を言うところは正直祖母そっくりだ。
時折祖母を見て、これが未来の母の姿なのかなと思ったりもする。
そしてこれはいちばんの問題なのだが、わたしにも時折2人に似た性格の自分が顔をだす瞬間がある。
最近それが顕著なのがバイト先だ。仕事能力もやる気もないようなどうしようもないやつに変なことをやらかされると、そいつがいないタイミングで無意識のうちにひとりごとでキレたり文句を垂れ流したりしてしまう。
どうしようもない他人のことをわざわざどうにかしようとは思わないタイプなので本人に直接注意することは余程のことがない限りしない。だけど1人で不満はめちゃくちゃ言う。声に出さないとストレスが消えない性格が遺伝してしまったのだろうか。わたしがいちばんタチが悪いのは、わたしがいちばん分かっている。
小さい頃はめちゃくちゃ長生きしたいと考えていた。でも、ここまでの祖母や母の姿、そして時折現れる2人によく似た自分を見てからは、そこまで長生きしたくないなという考えに変わった。
そして、将来完全にああなってしまわないように気をつけながら生きようと誓った。
まずは不満を声に出さず、別のストレスの昇華の仕方を見つけるところからだ。
勘違いしてほしくないのだが、長生きしたくないからって別に早死したいわけではない。結婚願望や家庭を持ちたい願望は人並みにある。長生きしたくないというのはあくまで、ボケ始めたり、老化で感情のコントロールが難しくなったりして周囲に迷惑がかかり始める前に死にたいという意味だ。大事な人には長い間幸せに生きてほしいと思うけど、わたし自身は長くても70年くらいでじゅうぶんだ。
こんな考えの根幹は単なる同族嫌悪にすぎない。だけどそれでも、やっぱり血は争えないんだな、結局は同じ穴の狢なんだなと思って今の自分をタチの悪い性格のままほったらかしにするわけにはいかない。
こう思ったからにはとことん血に抗ってやろう。
とか思うバイト終わりのお昼でしたとさ。