「うん。好きな人・・・いるよ」











なんだ、ちゃんと好きな人いるんじゃない。









咲は安心したような、がっかりしたような気持ちを、裕子と一緒に「きゃーー♪」と

騒ぐことで隠した。






「きゃーーーっ♪それでそれで?」




「ヒヒ、だめだめ、罰ゲームは質問1つだろ。次のゲームに行かなきゃ」




「えぇーーーー」








だが、酒に弱いダンは頭が回らなくなってきたらしく、続けて負け始めた。



ゲームに強かったのは裕子である。










「へへっ勝っちゃった♪じゃぁダン、その人のどういうところがすきなの?」





「ヒヒ・・・彼女は・・・・すごく可愛いよ。それでいて明るくって

話していると楽しくて・・・・・俺にとてもよくしてくれる」





「彼女はいくつ?」




「俺と同じ年」




「どこの国の人?」












「・・・・・・・・・・日本人だよ」




「え・・・・・・・・・」










「きゃーーーーっほんと?!えぇーーーー」









咲はダンの様子をじっと見た。



ダンは照れつつも、とても楽しそうだった。







ひょっとして・・・・もしかしたら・・・私のことを言ってるのかしら。



まさか・・・・でも・・・・・





その後も質問は続いたが、ダンの答えは咲に当てはまっているようにもそうでないようにも聞こえた。







万一私のことを言っているのだとしても・・・・・・・







あまり本気にとらないほうがいい、と咲は思った。





飲みの場でのゲームなのだ。


盛り上がりにまかせて楽しんでいるだけである可能性は多分にある。


言い方を曖昧にして、咲や裕子をナンパしようとしているのかもしれない。


第一、本当に好きならこんな場で軽く言うなんて信用できない。







「あ・・・私が勝ちだわ」




次にゲームに勝ったのは咲だった。




「はい、質問質問♪」








「じゃぁ・・・・・・ダンに質問。




あなたの好きな人、日本人なんでしょう?留学生なんでしょう?


じゃぁいつか彼女は日本に帰るわけよね。絶対いつか離れてしまうわけだけど、どう考えてるの?」











すると、それまで無邪気に笑っていたダンは突然困った顔をし、


少し眉をしかめ、目線を落として答えた。









「そんなの、知らない。


彼女が帰ってしまった後のことは考えたことないよ。好きなもんは好きだ。」







「・・・・・・・・・・・・・・」








その日は結局、5時ごろまで4人で飲み続けた。



合コン的なノリと、恋愛暴露ゲームで、咲は久しぶにドキドキする感覚を味わっていた。







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