吉井和哉が昔、JAPANのインタビューで曰く
「自分のアルバムの最終曲最後のワンフレーズはそのアルバムで一番言いたいことかもしれない」と。


例えば

「at the black hole」なら、「もう誰のせいにもしないって」(Sweet Candy Rain)、

「39108」なら、「I Believe in Me/どうにもならない/とは思わずに/今を駆け抜けたい」(Believe)

へぇ、なるほどな~って感じ。
これ、結構楽しくない?ということで、ぼくもやってみます。
ちょっとアレンジして、古今東西、ロックの名盤と呼ばれるアルバムの冒頭&最後のワンフレーズをピックアップ。



まずはRockの名盤と言えば必ずやリストに入る名作

The Rise And Fall Of Ziggy Stardust /David Bowie

 冒頭「Pushing thru the market square/so many mothers sighing」(Five Years)
    和訳「広場の人ごみをかきわけてすすむと/母親たちがため息をついているのが聞こえる」
 最後「Oh gimme your hands」(Rock'n Roll Suicide)
    和訳「あぁ、手を伸ばしてくれ」


どっちの曲も単体でも有名だけど、改めてこうして並べるとなんか凄い。
黙示録の最後が、自分だけに宛てた手紙になってたって感じ。
改めて詞をじっくり見たけど、この2曲はどっちも半端ねぇロック!



続いてPunkから。

「London Calling / the Clash


冒頭London calling to the faraway towns / Now that war is declared-and battle come down」(London Calling)
   和訳「ロンドンが呼んでいる 遠く離れた街まで/ついに宣戦布告され、闘いが始まってしまった」
最後Did you stand by me / No, not at all / Did you stand by me / No way」(Train in Vain)
   和訳「君はぼくの味方だったかい?/そんなことないね/君がぼくの味方だったかい?/そんなわけないだろう」


"孤高"って言葉が似合うな~。
Clashって、「群れるな」っていうメッセージで「連帯」してるってところがいい。
Punkっていうのは基本、敵が必要な音楽なんだけど、究極の敵は自分だっていうストイシズムが、カタルシスの正体かな。



90年代からは、時代を塗り替えたヘヴィ・ロックを。

「Nevermind / Nirvana」

 冒頭「Load up on guns and bring your friends / It's fun to lose and to pretend」(Smells Like Teen Spirit)
    和訳「銃を装填したら仲間を連れてこいよ/楽しいもんだ。見失っても、まねしても」
 最後But it's ok to eat fish / Cause they haven't any feelings / Something in the way」(Something in the Way)
    和訳「でも魚は食いやすいね/あいつら感情無いし/何かが邪魔をしてる」

う~む、詞だけ見るとわけわからんな。
よくまぁこんな自閉した歌詞であんだけ売れたもんだ。
こういうのって日本では売れることないのかなぁってつらつら考えてたら、Puffyの「アジアの純真」はちょっと近いかも。
でも、やっぱりあれはロックじゃあないね。一種のトリック・アートだろうね。



日本からも1枚80年代の名盤をエントリーしましょう。

PSYCHOPATH / BOΦWY

 冒頭「ブラインド越しの空は/紫のベルベット/たわいの無いうそで/君を見失いそうさ」(Liar Girl)
 最後「季節が君だけを変える/馬鹿だネ マヌケなピエロ/季節が君だけを変える/ただ一人立ちつくすだけ」(季節が君だけを変える)

イケイケなイメージのBOΦWYだけど、こうやって詞だけ見ると結構繊細でびっくり。
でも、これはやっぱりラスト・アルバムの詞だねぇ。
「季節・・・」は氷室の最初の詞を布袋がダメ出ししたというエピソードを雑誌で読んだことがある。
最初「なんとかかんとかプッシー・キャット」みたいな感じで、布袋→氷室「ねぇ、この歌けっこう大切な歌なんだけど・・・」という風なやり取りがあったそうだ。



最後は今一番イキのいい若手の1st!

Whatever People Say I Am, That's What I'm Not/Arctic Monkeys


 冒頭Anticipation has a habit to set you up / For disappointment in evening entertainment」(The View from The Afternoon)
    和訳「いつもお前は楽しいことを期待するけど/夕方には結局がっかりしてるよな」
 最後Well over there there's friends of mine / What can I say, I've known 'em for a long long time / And yeah they might overstep the line / But I just cannot get angry in the same way / Not, not in the same way」(A Certain Romance)
    和訳「あぁ、あそこにいるのはオレの仲間だよ/なんて言うか、ずいぶん前からの知り合いなんだけどね/あいつら時々やりすぎるんだけど/俺もうあんな風にはキレないな/あいつらみたいにはね」

街のクールな不良って感じがセクシー。なんだけど、「街のクールな不良って感じ」に既にオマージュ捧げてるみたいなとこがあって、ちょっと醒めちゃう時も。
だけど、こういうのが若いってことで、きっと、そう言ってるオレがおっさんなんだろうなぁ・・・。
音楽的な反射神経っていう意味では破格のバンドだし、好きなことは好きなんだけど。



こうして5枚並べて思うのは、「現代って物語を語るのが大変なんだなぁ」っていうこと。
段々ストーリー性が希薄になって、コンセプトアート化しているように思えます。

あと、この企画はひとりのアーティストを時系列で見た方がもっと面白かったかも。
今度またやってみます。

ここ数回、なんの言い訳もなくこのブログアップしてました。


当初の企画をまるっきり無視したコンテンツになっていること、みなさんお気づきですよね?



二度目の猛省とともに、しばらくの間、単発企画を続けてやり方を模索することにします。



すんません。すんません。

いよいよサマソニも最終日です!


8/9

1. andymori(10:30-11:00 Sonic)
最終日はフル参戦! 期待の新人との呼び声に誘われ、朝イチのソニックへ。初見。印象は吉田拓郎・ミーツ・エルレ?確かにいい。オリジナルなものもある。でも、もう一本ギターがあった方がメロが拡がっていいんじゃないの?・・・ってなプロデューサー気取りな説教も、気になればこそ。何にせよもう一度観たいバンド。
☆☆☆

2. The Veronicas(11:30-12:00 Marine)
女性ツイン・ボーカルが、やたらわかり易いメロでひたすら下世話に盛り上げるダンス・ロック風ハード・ポップ。下世話はいいけど普通過ぎる。これならGirl Next Doorで充分。まぁ、好きな人たちで存分に盛り上がっていただければ。オレいらねぇ。夏の日差しに肌を焼いて過ごしてみたり。


3. Mutemath(12:25-12:55 Marine)
レディオヘッド+ポリスという触れ込みに惹かれて1st購入。ライブ演奏の評判高く、確かに、なるほど、と唸らせる良質のロック。・・・だが、なぜだろう、どうにもノれぬ。まとまり良すぎるのも考えものか。CDもいまいちノれずだったし、ここは途中退場でランチへ。
☆☆

4. Grizzly Bear(14:15-15:05 Sonic)
メッセに戻って、NYの地味渋オルタナだ!と思いきや、意外にロック寄りのラウドなライブだった。スタート直前までマリンの熱射疲れで15分ぐて寝したところ、ここまでの疲労が一気に噴出。体が重い!立てねぇ!と思いながら、どっしり座り込み、耳だけで聴いた静謐なアート・ロックは、それはそれで噛むほど旨味溢れる素敵な時間。音楽の力で疲れを癒す、という幸せ。
☆☆☆☆

5. The Vaselines(15:35-16:25 Sonic)
このバンド好きの7割はカート・コバーン推薦という間口からだろうと思う。ぼくもそう。そんなに熱心に聞いてはなかったにも関わらず、1516年ぶりの邂逅にも何気に口ずさめてしまうメロディの浸透圧の高さはヘタウマな演奏で霞んでいるがかなりのもの。男性ボーカルすっかりハゲてたのは、復活組のお約束。
☆☆☆

6. マキシマム ホルモン (16:40-17:30 Mountain)
ひと息ついたらMtへ。いつしか外は雨。マリンから流れてきたと思しき集団も含め、凄い人数がMtに集結。
初ホルモン。音がデカい!速い!巧い!の3拍子。最高。さらに、ナオ&ダイスケはんのタモリ倶楽部出演組のステージまわしは秀逸。下手な芸人超えてる悪意とおちょくりと開き直りに満ちたMCは、ニヤリではなく腹を抱えて笑える。酒井法子ネタに「蒼いうさぎ」歌うほどの悪ノリっぷりにはこっちも血中アドレナリンが一気に高騰して、さっきまでの疲労なぞ忘れる。基本、性格極悪なのに愛されるのは、思うに、このバンドが常に「いじめられっ子」側に立っているからかと。
現時点で日本最高峰のライブ・バンドに(勝手に)命名!
☆☆☆☆☆


7. ユニコーン(17:45-18:00 Marine @ Sonic Art Vision)
再びぐってりとSonic Artの雑魚寝スペースで休息。つくづく年齢には逆らえぬ。
その間、会場に設置されたマリン実況Visionをチラ見。はぁ~、やっぱ、いいなぁ~、ユニコーン。
「素晴らしき日々」も「ヒゲとボイン」も、あの頃にトリップさせるヴィンテージ・ワインに熟成。雨の中キミらよう見とるねとなかばあきれつつも、お構いなしに盛り上がる画面の向こうの観客の姿、実はうらやましかった。
☆☆☆

8. Sonic Youth (19:05-19:30 Sonic)
HP
回復待って、いよいよサマソニ・ラストスパートへ!オルタナ番長ソニック・ユースは、だけど、ぼくにとって、Whoと並んでいまいち好きになれないバンドの筆頭格。彼らの同期ならDinosaur JrMud Honeyのがずっと好きだった。
それでも縁起物という思いで拝んだものの、まるで夢精のような弛緩ビートはいまいちオレの性に合わんな・・・と斜に見ていたら、オルタナ系ライブではお馴染みのフィードバック・カオス系エンディングに突入。
あの、ぼーっとした風貌で、たらたらアンプによじ登り、飄々とギターを叩きつけ、おもむろにマイクスタンドを投げ捨てるサーストン・ムーアの御姿・・・。うーん、あれ?なんか・・・、サーストン、カッコよくない?・・・まさか、オレ、惚れちゃった?
さすが番長。終わりよければすべてよし。貫録勝ち。
☆☆☆☆

9. The Flaming Lips(20:05-21:30 Sonic)
Beyonce
蹴ったオルタナ組が集結する今年のサマソニ東京ファイナル@ソニックステージ。
でも、冷静に客層を考えると、ここにいる集団がサマソニにおいては実は主流だろうか?って言うか、ビヨンセ目当てにサマソニに来る人ってのがいまいち想像しづらい。
ともあれFlaming Lips、ライブがいいと前から噂には聞くものの当方初体験。
セットアップの段階から、奇妙なアーチ型オブジェやらすべり台やら組まれていくステージ上に、観客のメーターは高まる一方。と思いきや、唐突にメンバーがサウンド・チェック中のステージに参上。あっけにとられつつも歓声があがる。おぉ、ええぞいええぞー!
本番では、件のアーチ型オブジェがビジョンと化し、全裸女性がくねくね踊るサイケな映像。おもむろに女性のまばゆく光る股間にカメラが寄ったかと思うと、スクリーンがパカっと割れて中からメンバー登場!このしょうもない演出に会場大盛り上がり。その後も1時間半のステージ中に風船やら花吹雪やらバケモノ着ぐるみがひっきりなしに登場する過剰なまでのサービス精神は、まるで米米?ファイナルにふさわしい鼻血出そうなライブ。
ラスト近くでボーカル、ウェインが「日本語がわからなくてちゃんと伝えられなくてゴメンね。でも、ぼくは日本に来てみんなに出会えてホント人生変わったんだよ」(かなり怪しい意訳)的なことを訥々と語る姿に、じんわりハートウォーミングな空気がメッセを包む。あまりに楽しくて、どうも曲を聴くのを忘れた気もするが無問題。文句なしにデリシャスなステージ。
ろくに客を盛り上げることもできないくせ、音にばかりこだわる凡百のインディー・バンドは爪の垢を煎じた紅茶でも飲め!という熱気を胸に、オレの初フェス、初サマソニは終わり。いまだ熱狂の冷めない幕張を後にする。
☆☆☆☆☆





そんなわけで、極私的サマソニBestは


3位:Flaming Lips


2位:マキシマム ザ ホルモン


1位:コステロ翁


でした~!


前回に続きサマソニ2日目!


8/8

1. the telephones (13:00-13:40 Dance)
辛かった初日を巻き返すべく、期待のバンドtelsへ。否応なく盛り上げてしまう強姦のごとき祝祭ムードに、ありし日のBo Gambosの姿を幻視。ひょっとしたらたいへんな大物? 超おもしれー!なライブ。
☆☆☆☆

2. Mando Diao (14:20-15:00 Mountain)
常連らしく手堅いステージ。1st以降手を出してなかったが充分楽しめた。輪郭のはっきりしたロックン・ロールとツイン・ボーカルのコントラストはフェス向き。
☆☆☆

3. AA= (15:35-15:40 Sonic)
休憩後、ちらっと様子をのぞいたらラスト曲。極上のハードコアであった。CLA¥(今はもうそう呼ばない?古いもんで・・・)もマドカプの時に観たかった。確かにいいけど、CDだとちょっと疲れる?という感。
☆☆☆

4. Birdy Nam Nam (16:00-16:10 Dance)
知らない人たち。観ながらドラクエやってただけ。BGM


5. Metronomy (16:40-17:30 Dance)
去年のSnoozerべストということでアルバムを愛聴。ライブの再現性が怪しい典型的なタイプ?と思いきや、予想以上に盛り上がる。あんな生音バンドだったとは!
ステージの4人とも胸元に半球体のライトなぞつけたりと、良くも悪くもなり得るいわゆる「アートスクールっぽさ」がこのバンドの場合、いい味に。踊れてカワいくてユーモアがあって、なんかもうけた気分。

☆☆☆☆


6. Joan Jett And The Blackhearts( 17:30-18:00 Mountain)
またドラクエ。ヴィンテージなんだろうが、ストレート過ぎて興味持てん。


7. Elvis Costello And The Imposters (18:30-19:50 Mountain)
最初の1音で、凄まじいステージになるだろうと確信。ベテランなんだから、巧さは当然としても、やたらアグレッシブなのがたまらん!!
前にJoan Jett、後にSpecials、裏にはB’z&Linkin Parkという小間位置で、客を満足させるには?という作戦を存分に練ったであろう珠玉のヒットパレード。だけど、ただのナツメロに終わらせず、今のバンドに合わせたリアレンジでちゃんとノらせるこの手管と比類なき存在感には、もはや賞賛の言葉しか出てこんぞ!

☆☆☆☆☆

8. 凛として時雨 (20:15-20:40 Island)
Linkin
行くつもりだったが、あまりにすばらしいコステロ翁のベテランの妙技を堪能した後には、もっと清々しいヤツが喉ごしよしだ! と心変わりでIsland。男女ツイン・ボーカル×痙攣系轟音は、酸っぱカワイくて和む。「若きウェルテルの悩み」な鋭利で切ない雰囲気がちゃんとあるバンドって、今、意外に少ない。ライブではまだしも、CDとなるとまだまだ手札が少ないのが難だが、見守ってあげてもいいかも?な青いバンド。ほのかにイカ天を思い出すのは、世代か?
☆☆☆


まだあります。次回最終日!

39歳にもなって、初体験することがまだあるとは!

今年の夏ははじめてフェスに行きました。選んだのはサマソニ。日帰りで通えるロケーションが決め手。

それでは、ぼくのフェスのダイジェスト(でも激長文)を以下、どうぞ!



8/7

1. Dragon Ash (14:15-14:45 Marine)
記念すべきマイ・サマソニ・オープニングアクト!一発目LA BAMBA日本語カバーカッコよし。しかし、想像以上のマリンの暑さにビビり(水なし)、4曲聴いたら退却。
☆☆☆

2. 65daysofstatic (15:15-15:35 Sonic)
涼しいメッセに戻り水分を確保して予定外のアクトへ。CDで聴いた時ピンと来ず。ライブはノイズ×プラネタリウムみたいな清廉メロが意外に心地よし。しかし長く続くと退屈。で、中抜け。
☆☆

3. Phoenix (16:40-17:00 Mountain)
HIATUS
前のついで見。どうもぼんやりしてノれぬバンド。半寝。ヴォーカルがAll American Rejectsに似てるような気もするが、どっちもよく知らぬ。というかどうでもいい。名前は知っていてほんの少し期待したが、結局時間つぶし。


4. The HIATUS (17:25-18:20 Mountain)
サマソニ4組目にして始めてのフル観戦バンド。愛聴している1stはセンチメンタルに文学的に響いていたが、生の細見くんはやたら楽しそう。遅れてきたファンゆえエルレ観れずじまいの身には、ともかく観れただけでOKなひと時。
☆☆☆

5. Nine Inch Nails (18:30-18:50 Marine)
遅れてマリンに到着したら、Terrible Lieが鳴ってた。さすが迫力ある音!活動休止らしいし、目に焼き付けておかないと、と構えるが、にわかに天空かき曇り、ゲリラ豪雨に襲われる・・・。うーむと唸って数曲耐えたが結局退散。つくづくマリンに縁が無い。それにしても凄い雨だった。隣で乳児抱えて踊ってたママはどうしたろうか?と余計な心配も。
☆☆☆

6. Kasabian (20:15-20:40 Mountain)
散々な体でメッセに避難し、濡れた体を売店で買ったタオルやTシャツでとりあえず繕っているうちにも無情に時間は過ぎる。NINじゃなかったらThe Enemy見たかったが、もう終わってしまった・・・。うぅ・・・一応メインのカサビでも観とくか、と折れた心を起こしてMtステージへ。しかし、体力の限界を感じドロップアウト。なにしろ冷えた身体がノり切れない。しかも新作聴いてない・・・。
39には辛い初フェスの洗礼。気づくと件の赤子連れママが隣でノってる!?アナタ、濡れてないの?母の強さに感服。






字数が足りない!以下、次号!