ワイキューブ社長の安田佳生さんの「私、社長ではなくなりました。」を読みました。

「私たちは本当に子どもだった。そして私利私欲の塊だった。なぜ、破綻させなくてはならなかったのか。そのことを、きちんと話さなくてはならないと思う。」という衝撃的な一文から始まる本書。

ビジネス成功ノウハウ書ではなく、淡々と会社が沈んでいく様子を社長の心情を交えたノンフィクション小説のようだった。



本当に読むのが辛かった。キツかった。没落、凋落することがこんなに辛いのかと思った。

心に残った文章がある。





何かをやろうとする時に、反対する人たちが必ずいた。「上手くいかなかったらどうする?」

一見心配しているようだが、本当は「そんなことでうまくいってほしくない」と、無意識に感じている。

そんなことでうまくいったら、自分たちがやっていることはいったい何なのだろう。

そう思いたくないから、「やめたほうがいい」と忠告しているようにもみえた。

明日の仕事が決まっていないことよりも、明日からの満員電車が決まっていることのほうが怖かった。

十年後の将来が決まっていないことよりも、十年後の自分がみえてしまうことのほうが頭がおかしくなりそうだった。





勉強になりました。