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はぁーーーーーーーー。



血眼になって汗だくになりながら必死にどうにかして地球がその重みに耐えかねて軋むぐらいの気持ちをエッサホイサとギュッと押し込みまくったレコーディングな2日間だった。

すごくすごく、いい感じになりそう。
俺の前日レコーディングやボウリングではしゃぎ過ぎてガラガラになった声、覚束ないフレーズを弾くベース、澤井君の早くなったり遅くなったりする力任せなドラム、上手いんだか下手なんだか分からない亮介君の轟音ギター。
それが更に、絶叫や断末魔や汗や血や精液や多幸感が重なりグッチャグチャになった。

4曲を3人とも全裸で一発録り、レコーディング遂行。敢行。
みんな必死だった。血眼だった。真剣。馬鹿。









僕が、僕らがやりたいのは、パンクロックでもハードコアでもガレージロックでも何でもない。

ただ今は、「だいち」「亮介」「硬いデブ」という3人の男の像を、聴いている人に少しでもほんの少しでも浮かび上がらせたかった。

「俺が、俺たちがココにいるんですよー!」
って意思表示が、したかった。





新曲「壊して壊して」が良い感じに録れてうれしかった。
自分の大好きなものだった音楽が、キライになってた時期に出来た曲。
自分の大好きな人と音楽は全く違くて何処か同じ存在だったんだとその時気づいた。
その気持ちを自分なりに歌ったつもり。

音楽は大好きな人で、大好きな人こそ音楽なんだ。
ぼくの大好きなアーティストでありエッセイスト?である早川義夫さんのエッセイにかいてあった「歌わなくても歌っている」。
「歌をうたおう」声高らかに、BAD ATTACKはそう歌っていて僕は頭をぶん殴られた感覚がした。













録り終えたデモの音源を目を閉じて聴きながら、いろんな事を頭の中に駆け巡らせた。

自信を持って、届けられる4曲だ。
胸を張って、そう言える。

四の五の抜きにして、
「いろんな人に聴いてもらいたい、皆に聴いてもらいたい」、って、胸の内から思えた、
正直ここまでのこんな気持ち、いままで音楽をやっていて初めての感情かもしれない。





2日目の僕の最後の歌録り(ほぼ半分絶叫)を終えた直後、エンジニアの萩本さんは「いやぁすげーー録るの早かったなぁ…」と爆笑していた。
ギターソロを弾き終え大任務を見事やっつけ、汗だくでぐったりして泣きながら笑う亮介くん。
亮介くん、めっちゃ良い顔してた。
俺なんか凄く凄く嬉しくなっちゃったな。


汗だくになって四つん這いになりながら上裸な僕も、ヒーヒー笑った。

間違いなく、僕も思ったよ。
こんな時間が、ずっと続けばいいのになと心から思えた。