今日8/7は、母親の施設に行きました。
姉と一緒に帰省している時は、午前中に行くことが多いのですが、今回は一人なので、午後から行きました。
足がないので、いつもバスでいきます。
秋田市内のバスは、秋田駅から伸びている路線ばかりです。
一旦秋田駅までバスで行き、バスを乗り換えて、施設近くのバス停まで行き、5分ぐらい歩くと着きます。
ちなみに、母親に面会するときの交通費は、成年後見人が本人に面会するために必要な経費なので、母親の財産からいただいています。

施設に着き、母親の部屋をノックすると、めっちゃ機嫌が悪かったです。
私はTVをつけましたが、なぜか砂嵐でした。
母親に「余計なこと、するな!」と強い口調で怒られてしまいました。
※砂嵐の理由はテレビのアンテナがテレビ本体から抜けていたせいでした。

そこで私は、母親に「一緒にお茶を飲みませんか?」と誘いました。
母親は「うん?」といいながら、部屋を出て、ロビーのいつもの自分の場所に座ろうとしたので、
母親が好きなミルクティーのペットボトルをあげました。

母親は力がなくなっており、前回開けることができたふたを今回は開けることができなくなっていました。
「開けるが?」と聞くと、すっと私の方にスライドしてきたので、開けてあげました。
母親は一口飲んでは、ペットボトルの口のところから中を覗き、まだ入っていることを確認したら、また一口飲む、と繰り返します。
途中ペットボトルをテーブルに置こうとはしません。
飲み終わるまで、一口飲んでは確認、一口飲んでは確認を繰り返します。

途中邪魔したらどうなるんだろう?という悪戯心で、おやつ持ってきたよ、と声をかけてみたら、お茶とおやつどっちにしよか悩んでました。
「ごめんごめん、先に飲んで」というと、飲むのを再開していました。

飲み終わってから東京土産のおやつを二人で食べました。
余ったけれど、食べたら晩御飯食べられなくなるから、というと、母親は笑っていました。

次に私は昨日撮影した竿燈祭りの写真と動画を見せました。
竿燈祭りの動画は昨年も見せていましたが、youtube でした。
私が撮影した動画や写真は、ピントがあってなかったり見づらかったと思いますが、
音声も入っていたので、「どっこいしょー、どっこいしょ」の掛け声を、少し興奮ぎみで、一緒に口ずさんでいました。
施設にいると竿燈を見ることはなかなかできないのですが、ボランティアの人が施設を訪問してくれますので、竿燈の演技を見ることもできます。

母親には記憶障害があるので、見たことは覚えていませんが、楽しかった感情は残ります。
それに、母親には見当識障害があるので、いま夏ということはわかりません。
竿燈の映像を見ることで、今は夏なんだということを認識して欲しいと思い、動画を見せました。

竿燈の動画を見せて少し経って、私のことを気にかけるようになりました。
認知症の人は、いま生きることで精一杯なので、人のことなんて気にしていられないのですが、
他人のことを気にかけるということは、ゆとりができているとても良い状態なのです。
しかし私が半袖のシャツを着ているのを指差し、「寒くないの?」といいました。
たぶん母親の認識ではいま冬なのでしょう。

竿燈の動画を見せても、見ている時は夏の気分かもしれませんが、見終わったら冬にもどちゃった感じです。
でもそれでもいいんです。母親の笑顔を見れたので。
また明日、母親の笑顔を見に来たいと思いました。