大雄山最乗寺の奥の院へ。

長い石段を見上げる登り口のところで、年配のおばさまが顔見知りらしき方に
「昔はこの石段も登れたんですけどね。今は腰が痛くてもうだめなのでここでお参りですよ」
と言ってました。
そうか、ここであきらめる方もいるのですね。
石段を登り始めると前方にはかなり年配の方が。

ゆっくりゆっくり足を進めておられました。
途中で何度も足を止め、そのたびに辺りに塩を撒いていました。
天狗=修験者のいる山だからこのきつい石段も込みで意味があるのだろうか?
曹洞宗はやっぱり厳しいんだなぁ〜
登りながらそんなことを考えました。
先ほどの方は息を切らして奥の院に着くと本堂の座敷に上がり、お線香を何本も立てて熱心に長いことお経をあげていました。
私も本堂にあがらせていただき、隣で猿真似…
真剣な祈りの姿を見て、怖い山に登りたいなんて動機でやってきた我が身が恥ずかしい…
お参りしたあとは上りとは違う杉木立の間の道を戻りました。

途中には尼さんのお堂も。
今知りましたがこの尼さま、「絶世の美人で入門を願うも許されず、自分の美貌が妨げになるならと焼け火箸を顔に当てた」って…それもすごい…
でもここにいらっしゃった尼さんの像は優しいお顔で、その後ろにも無数の尼さん(多分)の像が控えており、ここだけは女性を応援してくれるような少し優しい雰囲気がありました。




帰りのバス停までの道すがらは、尼さんのおかげか、ようやく少しこの山のピリッとした空気にも馴染めてきたのか杉の木の苔に触ったりする余裕が出てきました笑
苔はフワッフワで本当に素晴らしい手触りでした!

こちらはあじさいも咲くんですね。
その頃はもう少し明るい雰囲気になるのかな?
張り詰めた冬の道了さまも素敵でしたが、
また季節を変えて行ってみたいです。