「学校の良し悪しは、子どもたちの子どもであることの喜びで分かる」

"you can see school's success by children's joy of being a child"

 

 

 

モンテッソーリの学校の先生がおっしゃっていた言葉です。

 

 

 

(幾何学の活動の途中で、茶色の三角形を見て「ドリトスチップスだ〜!」と喜んで食べるマネをしている子)

 

 

 

 

「世界一の音楽家になる!」と夢を語る子どもがいたとして、

周りの大人たちはすごいね、と言いつつ

 

 

「世の中そんなに甘くないよ」

 

「そこまでの才能はないんじゃない」

 

と内心思っていたり、

 

そんなニュアンスを匂わせてもっと現実的な選択肢を勧めたり...

 

 

そんな経験はありませんか?

 

 

 

 

 

わたしは出来るだけその人のやりたいことを応援したいし、その人の可能性を心から信じたいと思っています。

が、まだまだ修行の身ですし、自分自身夢を語れと言われると

「こんな大それたことを言って周りの人にどう思われるか恥ずかしい」とか

「自分にはそんな能力はない」などと思ってしまいます。

 

子どもたちが言語の教科の活動で自叙伝を書いていたのですが、

最後の章では、「最高の人生を生きてきた自分を振り返って」という視点で、全て過去形を使って将来の夢について書かれています。

どの子どもの作品を読んでもその怖れのないのびのびとした発想と、ありありと目に浮かぶ具体的なビジョンに度肝を抜かれてしまいました。

 

文章を読んで、モンテッソーリの先生がおっしゃっていた

「子どもの力を完全に、心から信じ切ること」と言う意味が伝わってきた気がします。

 

無理に子どもたちが「子どもらしく」なる必要はないですが、

もし、知らず知らずのうちに自分に自信をなくしているようなら、その力になりたいと思います。

 

 

 

少し長いですが、わたしの訳で最後のチャプターを書きとめておきます。

生徒たちはYear7, 11歳です。

 

 

 

「私の未来」

 

私の名前が呼ばれるのが聞こえ、それが身体中に響きわたり心臓がドクンドクンと音を立てているのがわかった。

全身に燃えるように熱く、そして眩いスポットライトを感じた。

私は顔を高く上げて、隠しようのない笑みを顔いっぱいに浮かべながらステージに向かって歩いた。

そのイベントの主催者が温かく抱擁をすると、金色に煌めくトロフィーを私の手の上に置いた。

 

私は客席をふり返って、一つ大きく深呼吸した。ライトでほぼ何も見えなかったが、その中に夫と娘たちがいるのは分かっていた。

両親、家族、そして友達。みんな私のために来てくれていることは知っていた。

 

 

「始めに、家族に感謝をさせてください。これまでずっと私を励まし、支えてきてくれたこと。そしてこれからもそうしてくれることに。」

「こんな素晴らしい事が起こるなんて、思ってみたこともありませんでした・・・ロンドンのインテリアデザインスクールに行き、私のテレビ番組を担当したこと。さらに、友人の映画、『●●●』でインテリアセットと衣装のデザインを依頼されたこと。全ての経験がありがたく、今ここに立っていること、ずっと夢を追いかけてきたことを誇りに思います。」

 

「私が生きてきた上でずっと指針としていた言葉があります、

 

『あなたの心の中に、想像もつかないようなことのためにスペースを確保しておきなさい』。

 

ありがとうございました。」

 

 

 ステージを横切り席に戻る間、唸るような拍手の嵐が聴衆から鳴り響いていた。

 

 

  夢のような夜が過ぎ、私は気がつくと家に着いていた。車から急いで降りて家の前に立つと、人生でこれ以上に満ち足りた気持ちになることはないと思った。すると私の目の端に、古いコンクリートのブロックの上に座った真っ黒な子猫が見えた。近づいて見てみると、目ヤニや毛玉だらけで、捨て猫だと分かった。この子猫は、のちに見捨てられた動物たちのためのチャリティーを設立するきっかけとなった。彼は私の猫となり、ダスティーと名付けられた。

 

 

 翌日、私は自分のオフィスで席に着くと、窓からロンドンの地平線を眺めた。ここにたどり着くためにやってきた全てのことを思い返していた。友達が家のリノベーションを私に頼んできたことから私のデザインのキャリアが始まり、そこからノンストップで駆けてきた。インテリアデザイナーのキャリアを築くためロンドンに移り住んできたこと。ヨーロッパで一番の学校から奨学金を獲得したこと。

 

 

そんな思い出たちは部屋に入ってきたダスティーの首輪についた鈴の音でかき消された。私は立ち上がって腕時計を見た・・・

 

「子どもたち、ごはんの時間だよ!」「今いく!」

 

子どもたちは私を見上げ

「お話の続き、またすぐ聞きに来るからね、おばあちゃん!」と言うと帰っていった。

私は本を閉じてコーヒーテーブルの上に置くと、表紙に載った自分の顔をまじまじと見つめた。

私は誰かを力づけ、夢は叶うんだということを伝えるためにこの本を書いた。

それはこの本を読むことではなく、自分自身を信じることから夢は叶うんだと。