放射線治療と抗がん剤治療を行うようになってから、吐き気だけではなく体に力が入らない事が増えました。


ある日、放射線科の看護師さんに声を掛けられ、少しお話をしませんか?と言われて小さな部屋でお話をしました。


体調はどうですか?少しだけでも何か食べられるようになりましたか?と聞かれました。


そうですね、パンや麺類なら少し食べられるようになりました。元々食べる事が大好きだったので食べられる事は嬉しいですが美味しいとは思えなくなってしまって…。と答えました。


少しずつでも口から入ったものは必ず栄養として吸収されますからねと言われました。


私はホッとして、看護師さんに他の症状を伝えました。


最近、体に力が入らないんです。重力が体にかかってるような感じで・・・。起き上がることもなかなか出来なくて困ってます。


すると看護師さんが言いました。


そういう状態を医療用語で倦怠感と言います。放射線や抗がん剤で骨髄抑制が起きるのでその影響もありますね。

抗がん剤治療の時に処方される薬で【デカドロン】ってあるでしょう?星型みたいな可愛い形のお薬。あれはステロイドっていって、体を元気にしてくれるお薬なの。ずっと飲めればいいんだけど、ずっと飲んでると副腎っていうところが薬に頼って怠けちゃって自分で働かなくなってしまうの。

だからね、私の副腎さん頑張って!!って応援してあげてね。


なるほど、私の体の中もそうやって頑張っているんだなと思いました。


看護師さんとのお話が終わり、家に帰るまでに何度も「私の副腎さん頑張って!!」と言いました。


効果があったかどうかは分かりませんが、今でも倦怠感があると「私の副腎さん頑張って!!」と唱えるのが習慣になりました。