どこにでも居そうな高校生が、ある日自分の才能を開花させる。
それに似た才能を用いて日本を己が手中に入れようとする者から、日本を救う・・・。
という物語です。
つまらないかも知れませんが、ぜひ読んでいただけたら光栄です^^
水樹と悠香 1
最近になってよく思うのだが、何故、議員や大臣などには年配が多いのだろう。
「知識が豊富にあるから」とか、「落ち着いて物事を話し合える」とか・・・・・・。そんな陳腐で品性の欠片も見当たらないような理由が主なのだろうが、俺はそうは思わない。むしろ、これからの未来を変えてゆけるのは、未知なる可能性を秘めている俺たち若者だ、と思うんだ。そして、そのほうが、常日頃から犯罪大国などと呼ばれるこの国を少しでもよい方向に変え行ける気がする・・・。
そんなことを考えながら、俺は夕陽の差し込む図書室で、幼馴染みの悠香が戻って来るのを待っていた。
それにしても、アイツめ、来るの遅いな。
「・・・き!」
・・・・・・ん?
「水樹ってば!」
あぁ、やっと来たのか。重い目を擦りつつ、目の前にある顔を見る。
朝倉悠香。澄んだ茶色の瞳に、肩まで伸びた黒い髪。月の光のように、白く、くすみの無い肌。勉強もスポーツも意外とできるが、色恋沙汰にはめっぽう弱い。 因みに、小耳に挟んだ話だが、結構ファンも多いらしい。
そんな話を思い出しつつ、悠香に愚痴る。
「あんまり遅いから寝ちまったじゃねーか」
「ごめん、ごめん。部活のミーティングが長引いちゃって」
「ま、いいや。帰ろうぜ」
続く。
