旅先での読書は 格別の味がする
やけにはだける 甚兵衛のすそを そっと優しくイン
それは 楽しい旅を約束する ジェントル・エレメンツ
翌日の準備をととのえ ルームライトを落とす
枕元照明で浮かび上がる活字が
束の間の旅路をナビゲート
♪おすすめBGM 『Larry Young's Fuel / Turn Off The Lights
』
■植村直己 / 極北に駆ける 文春文庫 1977年
出発前 本の山から 適当に連れ出した文庫本
坂田政則さんによる 植村直己さん自身の写真をコラージュした
横尾忠則さんばりの サイケデリックなジャケがまず最高だ!
皆既日食を彷彿させる 黒ゴシックのタイトルが力強く 印象的
五大陸最高峰登頂をなしとげ 南極大陸横断を夢見る植村さん
夢に向けて 寄せ集めたダメダメ犬たちによる 混成犬ぞりクルーで
三千キロのひとり旅を決行
エスキモーのジモティーとともに生活し
血したたる鯨や アザラシ・白熊なんかの生肉が 貴重なタンパク源
当時32歳位の植村さんによる ライブ感ほとばしる
のびのびとした文章のマジックで すごく美味しそうに感じてる自分にもびっくり!
エスキモーの性行動は奔放で 一つテント屋根の下 みんなで雑魚寝してても
ヤング・カップルは 平気でおっぱじめちゃうし
老若男女 それをこっそり観て楽しんでるんやって
トラブル回避のため 誘惑を拒み続けてきた植村さんも
旅の途中 こんな告白もあり ぼくの鼻息も荒くなる
「この日ばかりは厳しい旅を終えた安堵感があったのだろうか、
娘たちのさそいに理性を押えることができなかった。」
オーディエンスを突き放すように この日の記述はこれで終わる
最高っす!植村さん!
ハイとローをあえてカットする 抑制の効いた表現は
向田邦子さんばりの切れ味ですわ~
音楽でいうなら スライ・アンド・ザ・ファミリーストーンのファンクですな!
そういえば 植村直己さんの本って この蒸し暑い夏には 最大・最高じゃなかろうか?
自然に マイナス30℃の世界をはじめ 世界をまたにかけた疑似体験ができるし
ほんま 体の芯から勇気が湧いてくるねん
丸腰で ボロボロの装備でも イマジネーションと勇気と行動力でなんとかなる!?
行間から 湯気立ちのぼる 魂の記録です 最高!
■ル・コルビジェ / 小さな家 集文社 1980年
仕事最終日の夕食後 B.O.仙台さくら野店で 欲しかった本を捕獲成功!
安藤忠雄さんのメンターでもある 巨匠によるエッセイ
文庫本より ひとまわり大きい 小ぶりなサイズ感が端整な顔立ち
主人公は レマン湖畔に建つ 自身が設計した 両親の家
まるで生き物の観察日記みたく 慈しみあふれた眼で
デッサンするように ぼくに小さな家を案内してくれる
ユーモアで包んだ知的で簡潔な文章 モノクロの写真
自由なデッサン 余白をいかした大胆なレイアウト
すべてが詩的で 極上の短編小説みたいだ
そんなコルビジェ先生のエスコートで 最高の建物探訪が体験できる
1923~1924年に建造された 延べ床面積60㎡足らずの 白い小さな家
エイジングにより 研ぎ澄まされたエスプリが
時空を超えて お腹の底の導火線に 火をつけてくれるんよ これまた最高!
新しい明日 良い夢を Enjoy!!