最近ほぼ毎日公園を歩いている。公園内をぐるぐる何周か回る。歩数計で測ると一周500歩ぐらいだ。
傾斜地の雑木林に作られた公園で起伏に富んでいて坂や階段が多い。
私は階段がある道をあえて選んで歩く。
理由は一つにはパーキンソン病患者であればおわかりいただけると思うが階段の方が平坦なところより歩きやすい。
また階段により自重の負荷がかかり心拍数が上昇し、有酸素運動としての効果を高めることが期待できる。
さらに公園のコースは階段だけでなく、土の道や芝生の道、石を不規則に並べた道、小川や池など変化に富んでいる。それなりの注意力やとっさの判断力も必要になる。運動しながら頭を働かせることは認知症予防になると聞いたことがあり、一種の脳トレにもなると思う。
ペッパーさんもホームページでジムのトレッドミルより野外の早歩きの方が効果が高いと書いている。
公園はまた癒しの音に満ちている。
公園内には湧水があり、小川となって流れている。耳を澄ますとチョロチョロとした水音が聞こえる。水の音がこんなに癒しになるとは。今まで気がつかなかった。傷んだ脳に心地よく沁みる気がする。
公園内の小高い丘になったところに登り、一休みしていると一陣の風が渡り、カサカサと何かがすれあうような音がした。見ると雑木林の藪で笹の葉が風に揺れて擦れ合う音だった。笹の葉が風で擦れ合うとこういう音がするのか。
そういえば和歌に笹の葉の擦れ合う音を歌ったものがあったような気がする。調べてみたら万葉集の柿本人麻呂の歌だった。
「笹の葉はみ山もさやにさやげども我は妹思ふ別れ来きぬれば」
笹の擦れ合う音を媒介にいにしえの歌の世界にちょっとタイムスリップした感じがした。
公園の中で、鳥の囀りや水音などさまざまな癒しの音に次々と集中し耳を澄ませていると、近くの工事現場の金属を叩くような響きさえ、音のコース料理のスパイスのように不快ではなく思えてきた。