pc4beginnerの日記 」のエントリ「おもてなしの心 」で、唐突にタイトルの本を取り上げたので此方でフォロー。


去年の3月初版の本なので、もう1年経っちゃったんですねぇ。



閑話休題。



突然ですが、パソコンの本を読んでいると


「ユーザーエクスペリエンス」


って言葉を聞くこと無いでしょうか。Windowsなんかは、新しくなるたびに「新しいユーザーエクスペリエンスを提供します」とか言うんだけど、そもそもそれ何?って思っていたのです。で、直訳すると「使用者の体験」ってな意味らしい。まぁ、なる程って感じですが。


この本の著者である中島聡さんはマイクロソフトでインターネットエクスプローラを作っていたほどのプログラマなのですが、この言葉を


「おもてなし」


という言葉に置き換えています。意訳ってやつですね。


iPodがなぜこれだけ売れたのか。

持っている人ならばわかると思いますが、iPodにパソコンで音楽を買ったり取り込んで転送するのはとても簡単です。実は、これが出来ない携帯プレーヤーはiPodが出た当初、非常に多かったのです。


初代iPodにはクルクルと回すホイールや、説明書すら不要なシンプルな操作体系、パソコン側のソフト「iTunes」の使いやすさなど、「おもてなし」の精神で溢れていました。その精神は最新の「iPodTouch」や「iPhone」などにも引き継がれ、もてなされたユーザーはその精神に感動して再び購入したり、人にその良さを広めたりしているわけです。


前述のブログの中で取り上げた「ユーザサポートでめちゃくちゃ感謝された経験について話す 」というブログのエントリでは「おもてなし」について書かれていたので、この本を引き合いに出したわけです。


この本、IT産業に携わっている人以外にはあまり訴えかけるものはないかもしれませんが、iPodがなんでこんなに売れてるのかを知るのにはよい本です。iPodに興味のある方はぜひぜひ。



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