公共の場で自分勝手な言動を繰り返すなど、若者から眉をひそめられる高齢者が増えている。もちろん、筋の..........≪続きを読む≫
並ばない人とかいますね、ご老人。
私はこの年になってやっと、
そういう老人にも抗議できるようになりました。
きちんと公衆道徳、ルールを守りなさい、
と、
はっきりとした声で言えば、
ちゃんとした議論になります。
無茶苦茶な返答する人もいれば、
それは知りませんで失礼しました、
と詫びる人もおり、
素直に詫びてきた老人には、
こちらこそ若輩者が生意気を申しまして、
失礼しました、
と、低姿勢に出る余裕も出たりします。
問題は、
無視したり反抗してくる老人ですね。
聞こえないフリをしている人には
くっついて行って、
根気強く話しかけます。
暴論で反撃してくる人には、
真正面から受けて立ちます。
たいていの老人は怒りだしたり
わけのわからないことをわざとしゃべりだして、
こちらに諦めさせようとしますので、
何度でも平易な言葉で、ゆっくりと、
説明をくりかえして、
あなたはルール違反をしています、
ということを伝えます。
ほとんどの方は、
いけないと知っていながら、
老人だからいいか、と横入りしていますので、
本当は微小な罪悪感ありつつ、
微小すぎて簡単に克服してしまっているだけなので、
あえてこうして言われると、
その小さな罪悪感が存在感を持ち始め、
怒鳴り散らしてその場を目茶目茶にするとか、
何かしないと、
収まりがつかなくなってきます。
まともに議論しても勝つわけないので、
何かを決めつけたり、
破たんした理屈を押し付けたり、
でも、
こちらがあくまで正面から議論しようという
姿勢を崩さないでいると、
たいていのご老人は逃げます。
横入りしてまで、用があったはずなのに、
簡単に用を足さずに退却します。
もちろん、
そこで逃がしてはいけません。
ご老人は納得して自分の非を
認めたわけではありません。
ちゃんと話が伝わるまで、
どこへでも着いて行き、
あなたは公衆道徳を犯した、
あなたはルール違反をした、
と、
しつっこく説明をくりかえしながら、
追いかけます。
わかったよ、わるかったよ、
ごめんなさい、
はいっ、これでいい?
とか、
あんた警察呼ぶよ、とか、
じっさい、おまわりさんと3人で
話し合いしたこともあります。
おまわりさんは、はっきり、あなたが悪い、と、
老人にきちんと謝るように促した上で、
私に対しても、
あなたもちょっとしつこすぎた、などと言うので、
ほう、公衆のルールを違反して反省のない
有害な近隣住民に説明を試みて諭すことに、
しつこすぎるとか、あるのですか。
みたいに、話をしますと、
いや、良いのだけど、限度があるでしょう、
は?じゃあ、本人が自覚しないままで良いと、
近隣の住民に迷惑をまたくりかえすでしょうけど、
それで良いと、
本人だって恥かいてるでしょう、
それもくりかえして良いと、
それが公式な見解ですか?
おまわりさんの方も、これまた反論しなくなる。
で、そのすきに老人、再度逃げる。
しかも横断歩道赤信号で、
びっくりした原付のおばさん派手にこける。
老人振り返らずさらに足を早めて逃げる。
おまわりさん苦笑い。
追いかけて説教しろよ赤信号だったぞ、
と
私も言いましたけど、
おまわりさんは今度はおばさんに捕まる。
のを見て、
私もそろそろ退却。
あとはおばさん、よろしく。
なんてこともありました。
しかしね、
年だけ取って偉くもなんともない、
なんてことはないのですよ、
年をとってるだけでエライのです。
わかっていますよ。
それを踏まえたうえで、
きちんと、
話をして、何が良くて何が悪いか、
一緒に考えましょう、
っていう姿勢です。
年長者をうやまっているからこそ、
正面から話し合ったらわかるだろう、
と、あきらめないのです。
日本は敗戦後、欧米の流儀が正しいと、
新しい物が良い、
若い者が良い、
と、
古い伝統文化やしきたりを重んじなくなった。
私の年代でも、
きちんと古事記を読んだ、と言う人は
非常に少ない。
私は古事記を学ぶために
わざわざ國學院大學に通ったのですから、
別ですが、
日本の神話をほとんど知らない
という日本人がとても多い。
もうそろそろ年末ですが、
お正月の準備はどういうことをするかとか、
お正月の食事はどういう意味があるとか、
そういうことを、
ひとつひとつ、
私の年代くらいまでは、
飾りつけしながらとか、
お屠蘇を飲みながらとか、
おせちを食べながら、
親から教えられたものです。
そういう折に、
古事記に出てくる神話と関わることや、
なになにという神様のこととか、
ああ、
そういう深い関係性があるので、
こういうことをしているのか、と、
祖先を大切にするだけでなく、
自分が一人である日ひょっこり、
生を授かったわけではない、
雄大な日本の文化の複雑にからみあった
網目のひとつとして、
このつながりあいをたもつ一人として、
むかーしからの深く深く考えられた
生き方、生かされ方の享受者に、うまいこと、
加えてもらっているのだ、
ということが、わかるわけです。
こないだも、
今日は勤労感謝の日なのに出勤だ
とか言ってる人がいましたけど、
浅すぎですよね、
もちっと、掘り下げてみてほしいと同時に、
そういうことを教えるのが老人じゃないか、
とも思うのです。
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