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メンタルがしんどいときはよしもとばななさんの作品を、ということで、今回はこちらを読みました!
主人公は、なかなか複雑で壮絶な過去を持っていて。その出来事のせいで、左手の親指が変なふうに曲がったまま動かなくなってしまっていて。
現在は亡くした夫の両親と暮らしているのですが、そこへ、その事件が起きたときに付き合っていた男性から、家主に向けて手紙が来たところから物語は始まります。
よしもとばななさんの作品では、登場人物が誰かを亡くしています。
今回は主人公の夫。それも、契約結婚の夫。
アブノーマルなケースですが、亡くなってから相手の思いを知る機会ができるなどがあり。
夫婦にもいろいろな形があるんだなぁ、と思いました。
義母にとっては息子、娘にとっては父親。人は、誰かにとっての誰か、大切な人。人ひとり亡くなるということは、たくさんの人がつらい思いをするもの。
そういうシチュエーションの物語なので、ひとつひとつの言葉が優しい。ゆっくりと、じっくりと。
現実の、特に人間関係でつらいことがあった人が、それらをなるべく考えないようにして、のんびりひたることができる。
事件の、暴力の生々しい描写があるのですが、それは物理的な痛みとして捉えがちですが、内面的な痛みでもあり。
それを、時間をかけてじっくりと、でもきちんと、乗り越えていくことが大事だと思います。
ちょっと、私自身にもすごくしんどいことがあって、すぐには立ち直ることができませんが、休めるときは休んで、じっくり回復していきたいと思います。
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