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----------ネザーランド・ドワーフ---猫---ロップイヤー----------

 

 

舟を編む

 

 

 前から読もうと思っていましたが、人気で図書館で借りれなくて。秋からアニメが始まり、幼なじみがそれの背景を描いていると聞いて、観まして。面白かったので本屋で買おう、その前に今読んでる本を返してこよう・・・と見に行ったら偶然借りれました(笑)。
 
 
 辞書を作るお話です。
 ――というのを最初聞いたとき、堅苦しそう、誤用の意味での敷居が高そう、と思い、敬遠していたところがありました。
 ですが実際読んでみると、「interesting」の意味でも「fany」の意味でも面白かったです!
 
 
 まずは「interesting」の意味。
 大学時代、辞書マニアの先生がいました。「辞書マニア」って初めて聞くし、そんなたくさん辞書を集めて何が面白いんだろうって最初は思いましたが、日本の言語を研究してらっしゃる方で、大学の講義の中で一番興味深いものを受けることができました。
 私は辞書はひとつしか使っていませんが、日本の言語の細かいニュアンスとかを調べるのが好きです。日本語って面白いですよねぇ~。
 そして「舟を編む」も、そういうお話でした。
 辞書編集部に勤めている主要人物たちの変わり者振りは、私にはそうマニアックな価値観には思えませんでした。。。
 
 
 そして「fany」の意味。
 文体がシュールで面白いです!
 場景はコメディーっぽさはほとんどなく、至って真面目な感じが多い。だから書き方によっては普通の質素な描写にもなるけれど、言葉の選び方とかでシュールな感じで面白かったです。
 三浦しをんさんの文体、読んでいて癒されるので、精神的に疲れているときとかほんといいですね(´ω`)
 
 
 言葉は、より良い生活を送っていくためにとても大事なもの。
 例えば今こうして本の感想を第三者に伝えるのにも、言葉が必要。
 他人に自分の感情を伝えるためにも、記憶を記録として正確に残しておくためにも、なくてはならないもの。
 使い方を間違えれば時として凶器になることもあるけれど、正しい使い方をすれば癒しにも支えにもなる。
 そのためには、微妙なニュアンスの違いなどから発生する語弊を少なくするためにも、たくさんの言葉の意味を知り、より適切な言語を選んでいく必要がある。
 みんなが同じ言葉を同じ意味で使って国を統制するため、海外では辞書の製作費を国が出すところもあるそうで。
 日本はそうではないけれど、その分、法律のように一定の何かに縛られることなく、自由度が高くなり、言葉が生きている。
 時代によって言葉の意味は変わりつつあるし、例えばもしかしたら「敷居が高い」という言葉も誤用のほうが正式な意味になってしまうかもしれない。そうやって扱い方によっては手を噛んでくるかもしれないしなついてくるかもしれない生きている言語を、私はこれからも熟考しつつ文章を書いていきたいです。
 
 

 

 

 

 

※この記事は、ヤフーブログで17年2月13日に更新した記事を、加筆修正したものです。

 

 

 

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